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ヨルダン各所訪問記

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青年海外協力隊としてヨルダンの植物園で活動しています。ヨルダン滞在中に訪れた場所に関する投稿を纏めています。
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記事一覧

ヨルダンで行った場所行けていない場所【JOCV Day248】

新型コロナウイルスの影響を受け一時帰国した。ヨルダンは北海道と同じくらいの土地面積に様々な観光スポットがあり、2年間という青年海外協力隊の任期で全て訪れることが十分可能ではある。訪れた場所についてはマガジン「ヨルダン各所訪問記」にまとめている。 8ヶ月間で多くの場所を訪れたが、ヨルダンへ旅行する人であれば必ず訪れるであろう「ぺトラ遺跡」に実は行けていない。ちょうどこの春に訪れようとおもっていたが、残念ながら一時帰国することになってしまった。このほか、アジュルン城、マダバ、シ

北西部の町「サルト」は町全体が博物館【JOCV Day229】

ヨルダン北西部の「サルト(السلط)」という町を訪れた。アンマンからバスで北西に20分程度走らせた場所に位置するこの町は、「町全体が博物館(エコミュージアム)」というコンセプトで町づくりが進められていて、観光客も多く訪れる。 建物は淡い黄色の石で造られているものが多い。「地球の歩き方」では「山吹色」と書かれているが、山吹色(赤248, 緑181, 青0)よりは薄い黄色の建物が多い印象を受けた。小さな町だがアンマンから近いこともあり、人口は約8万人と多く、ヨルダンでは10番

地球の歩き方には載らない人口4番目の街「ルセイファ」【JOCV Day224】

先日仕事の関係で「ルセイファ」という街を訪れた。アラビア語では "الرصيفة" (Al-Russaifa) となる。人口は約27万人と、アンマン(128万人)、ザルカ(79万人)、イルビッド(31万人)に次いでヨルダンで人口が4番目に多い街である。人口2番目の街であるザルカと隣接している。ザルカとルセイファを合わせると人口は約106万人と、首都アンマンに勝らずとも近い人数になる(人口データは "World Population Review" より)。 アンマンからザル

マガジン「ヨルダン各所訪問記」公開

いつも読んでいただき有難うございます。青年海外協力隊としてヨルダンの植物園で働いています。余談ですが、Rami(رامي)とは日本での語学訓練中にアラビア語の先生から頂いたアラブ名です。 ヨルダンに来てから160日が経ちましたが、毎日noteを書かせていただいています。拙文甚だしいですが、多くの方に読んでいただき嬉しい限りです。 ヨルダン滞在中に訪れた場所に関する投稿を、「ヨルダン各所訪問記」というマガジンにて纏めてみました。 ヨルダンへの旅行を計画されている方、ヨルダ

ヨルダン北西部の古代遺跡「ウンム・カイス」から国境を眺める【JOCV Day159】

ヨルダンの北端に位置するローマ遺跡である「ウンム・カイス」を訪れた。ここではシリア、パレスチナ、イスラエルとの国境を眺めることができる。 ■ウンム・カイスはどこにあるのかウンム・カイスはヨルダンの北西部に位置する。 矢印で示した場所がウンム・カイスである。東側の砂漠地帯を除けば、ヨルダンの北端に位置しており、シリア、パレスチナ、イスラエルとの国境はすぐそこである。 ヨルダンの首都アンマンからウンム・カイスに行く場合は、イルビッドという街を経由する。バスや乗合タクシーが定

ヨルダン北部の街アジュルンはヒツジの起源かもしれないね【JOCV Day155】

配属先の仕事でアジュルンという街を訪れた。アンマンから車で北へ1時間程。国土の半分以上が砂漠であるヨルダンでは貴重な、緑が豊かな街だ。 アジュルンにはカラート・アル・ラバドと呼ばれる十字軍時代の城跡があり、これがアジュルン最大の観光名所である。 上司「ラミ、城見たいか」 私「見たいけど、仕事中だから今度観光で来るよ」 上司「そうだな、今日は時間が無い」 私「何で行きたいか聞いたんだ」 上司「ははは」 極めて不毛な会話をしながらアジュルン最大の観光名所を華麗にスルーし、車

ヨルダン南端の港町アカバ【JOCV Day139】

先週末、ヨルダン南部の砂漠に位置する奇岩の谷「ワディラム」訪れたが、その際、ヨルダン最南端の港町であるアカバを経由した。過去のnoteも参照しながら、アカバという街の機能についてまとめようと思う。 ■アカバとアカバ湾紅海(Red Sea)を臨むアカバは、ヨルダンで唯一の外海に面した街である。アンマンからはバスで5時間、片道10JD(約1550円)程度でアクセスできる。 下のGoogle Map上で赤いピンが打たれた場所がアカバである。 アカバは文字通りアカバ湾(Gulf

ワディラムを訪れた【JOCV Day138】

11月最後の週末、ヨルダン南部の砂漠に位置するワディラムを訪れた。ヨルダン最大のワジ(涸れ川)であり、「アラビアのロレンス」、「オデッセイ」、「スターウォーズ」など、多くの映画のロケ地になった世界遺産である。 ■ワディラムへの道中ワディラムへの行き方はいくつかある。代表的なものはぺトラ遺跡から行くルートと、南端の港町であるアカバから行くルートである。今回は後者のルートを採用した。朝にアカバからタクシーに乗り、1時間ほど北上した。 アカバからワディラムへの道中。砂漠を貫く道

ジェラシュ遺跡【JOCV Day129】

先日、首都アンマンから北へ約50キロの場所に位置するジェラシュのローマ都市遺跡を訪れた。 11月6日、ジェラシュの遺跡を訪れていた観光客ら8人が刃物で刺される事件が発生した。犯人は既に逮捕されている。 事件後にジェラシュを訪れたわけだが、事件の痕跡は掃除されており、多くの観光客でにぎわっていた。 競馬・戦車競技場。奥に見える門は凱旋門で、皇帝ハドリアヌスがジェラシュを訪れたことを記念して建てられたようだ。 凱旋門が遺跡の入口となっている。 南劇場。ジェラシュ遺跡

死海を訪問した【JOCV Day110】

ヨルダンの観光名所の一つである死海を訪れた。アンマンから南へ車で1時間ほどで行くことができる。 行きはひたすら下り坂。アンマンの標高は800メートルほど。死海はマイナス400メートルほどなので、1,200メートル下ることになる。下り坂というよりは下山と言った方が良いかもしれない。 海抜ゼロメートルを示すモニュメントがあり写真を撮ることができる。ここからさらに400メートルほど下ることになる。 上述した内容を示したポスターだが、これを見るとアンマンが標高200メートル程だ

キングタラールダム【JOCV Day107】

配属先の植物園だが、ヨルダン川の東側支流であるザルカ川の左岸斜面沿いに位置している。アカウントのヘッダーの画像がそのザルカ川である。 川は写真右から左へと流れているので、この写真を撮影した場所が川の左岸だと分かるだろう。左へと川が流れていくのだが、よく見ると人為的に水が堰き止められていることが分かるだろうか。 実はザルカ川の下流にはキングタラールダムというダムがある。少ない雨の水を有効に使うため、冬場に降る雨をこのような形で貯水をしているのである。ザルカ川流域には首都のア

アンマンマラソン【JOCV Day88】

ヨルダンの首都アンマンでマラソン大会が開催された。申し込みから当日までをまとめておこうと思う。 ■申し込み申し込みはインターネットで行う。電話番号や住所などを入力するので少し怖いが、入力しないことには参加できない。参加費はヨルダンの在留邦人であれば15JD(約2,300円)。在留資格が無く旅行者として参加する場合100JD(約15,000円)に跳ね上がる。支払いはカードでできるが、後述するとおり、特設テントに当日前までに行けばキャッシュで支払える。レースだが、10キロ、ハー

ヨルダン博物館【JOCV Day60】

アンマン市内にありながら一度も行けていなかったヨルダン博物館を始めて訪れた。ヨルダン市役所の隣。JICAの支援を受けて2013年にオープンした博物館である。 料金は5JDだが、在留証明カード、通称「イカマ」を提示すると1JDで入館できる。金曜日だったからか、入場者は少なく、ゆっくりと展示を見ることができた。どうやらキャッシュしか使えないようで、外国人観光客が困っていた。 主にヨルダンの歴史や自然環境に関する資料が多く並べられていた。展示のキャプションや順路の示し方などが丁

ローマ劇場とアンマン城【JOCV Day16】

語学が休講だったので、少しばかり観光へ。ダウンタウンのランドマークであるローマ劇場とアンマン城を訪れた。 ローマ劇場はローマ皇帝のアントニウス・ピウスが建設したヨルダン最大の劇場。今もライブなどが行われているのだろうか、音響機器などが置かれていた。2JD(約300円) 劇場前は広場になっており、市民や観光客が行き交う。写真右側が入口。 劇場下から客席を撮影したもの。音が響きそうだ。 客席の最上階から撮影。ジャバル・アル・カラアを一望できる。写真左上にアンマン城が見える