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キングタラールダム【JOCV Day107】
配属先の植物園だが、ヨルダン川の東側支流であるザルカ川の左岸斜面沿いに位置している。アカウントのヘッダーの画像がそのザルカ川である。
川は写真右から左へと流れているので、この写真を撮影した場所が川の左岸だと分かるだろう。左へと川が流れていくのだが、よく見ると人為的に水が堰き止められていることが分かるだろうか。
実はザルカ川の下流にはキングタラールダムというダムがある。少ない雨の水を有効に使うため、冬場に降る雨をこのような形で貯水をしているのである。ザルカ川流域には首都のアンマンも含まれている。このダムの貯水能力がヨルダンに住む多くの人の生命線の一つと言える。
植物園からもダムは見えるが、近くまで行ってみたいと前々から同僚に話していた。覚えてくれていたのか、思いつきなのか分からないが、車で近くまで連れて行ってくれた。
植物園から西に進みつつ、舗装されていない道を通って斜面を降りていく。上の写真の奥に見えてきたのがキングタラールダムである。
スマートフォンのズーム限界でようやく形が見えてきた。Wikipediaにもキングタラールダムのページがあるのだが、完成したのは1978年だそうだ。それからおよそ10年後の1988年に、貯水能力を上げるために増設されたのだ。雨が少ないヨルダンだが、一過的に強い雨が降ると川の水位が急上昇する。今年の冬にはキングタラールダムの貯水能力が限界に達したと、ヨルダンタイムズが報告しており、日本とはまた違う治水の難しさを感じる。
国際河川であるヨルダン川はレバノン、シリア、パレスチナ、イスラエル、エジプトを流域に含む。どの国においてもヨルダン川は貴重な水資源であり、この水を巡った抗争が過去に起きている。ヨルダンにとっては、自国を流れるザルカ川流域に降り注ぐ雨をどこまで溜められるかが課題だろう。
ダム周辺はいくつもの谷が入り組んでいて、壮大な景色が広がる。気温も穏やかで風が心地よい。同僚も久しぶりに来たのか、とても楽しそうだった。
久しぶりにナマズとご対面。生きているナマズを釣ってみたくなる。
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