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“使い勝手”にこだわり、作り込むために。社内ユーザビリティテストのススメ

RAKSUL DESIGN

こんにちは!RAKSUL DESIGN MAGAZINEです。
今回は、ラクスルで実践している簡易的な社内ユーザビリティテストについてのお話です。


「社内ユーザビリティテスト」とは

ユーザビリティテストは対象とするユーザーが思ったとおりにプロダクトを利用できるかを検証・評価してもらい、より確信を持ってプロダクトを作るためのHCD(人間中心設計)の手法のひとつです。しっかりとした「使い勝手」を作り込むことは、よいユーザー体験を作るうえでとーっても重要な作業です。

通常、ユーザビリティテストは、ペルソナまたはターゲットユーザーが決まっていることを前提に、仮説をもとにしたUI設計、テスト設計、ユーザーのリクルーティング、テスト、評価結果からの学び(改善)、といった流れが一般的です。
ここでもっとも難しいのはユーザーのリクルーティング。
時間もかかればコストもかかる。いろんな人が提唱するGOOB(Get Out Of the Building)といわれるように、本来であれば外のリアルなユーザーを探して、リアルな現場でテストをぶつけるのがベストですが、そんな時間やお金がないデザイナーにおすすめするのが、社内ユーザビリティテスト。要するにオフィスの外へ行かず、社内で被験者を探して行うテストです。

なぜ社内ユーザビリティテストをやるのか?

ユーザビリティテストは対象とするリアルな外部ユーザーを使うとコストや時間が結構かかります。場合によってはコストを確保するためにプロダクトオーナーやステークホルダーを説得するのにもかなり時間がかかります。

このようなケースでよくやるのが、社内でペルソナに近しい人を探してUIを検証する社内ユーザビリティテストです。社内でテストをすることで時間もコストも外部テストと比べると圧倒的にかからず、かつ早くフィードバックを得られるので、小型な開発案件や既にユーザー特性を十分理解している場合に有効です。全くテストをせず、「予想」だけでそのまま実装に進めるよりも、一度社内で検証し評価してもらうことで確度の高いソリューションに一歩近くと思います。

ターゲットに近しい同僚をさがそう

ラクスルの印刷サービスは、基本的に企業がメインのお客様。いわゆるBtoBのサービスを提供しているので、社内に近しい人を探すことは外部リクルーティングよりもはるかに容易です。例えば、チラシであればチラシなどを作成・配布する営業担当の人がペルソナに近く、封筒印刷に関連する注文フローであれば、いつも封筒を発注している総務の人でことが足ります。名刺にしても、パンフレットにしても、誰かしろ社内のどこかにニーズを抱えた人が社内にいる。そのようにペルソナやターゲットに合った人のスケジュールを抑えて30分時間をもらい、ユーザビリティテストするだけでも、フィードバックから学べることは多く、プロダクトとしてもより良いデザインに近づけることができるはずです。

同僚を選ぶうえでのコツですが、「職種」にこだわる必要はなく「リテラシー」基準で探すことがより良いフィードバック収集に繋がると思います。例えばラクスルの印刷サービスでは「ITリテラシー」に加え、「印刷リテラシー」や「商品リテラシー」といった知識の度合いがユーザーによって変わるので、そういったところを基準に被験者を探しています。また、実施する人数ですがテストは最低5名に実施すれば、一定の評価が得られると思います。

ラクスルでの実例

年初にラクスルで新サービスの開発に着手することになり、そこでは全く新しいUI設計が必要でした。ターゲットはラクスルでもよく採用されている「ユニバーサル」。要するに、玄人でも初心者でも使えるサービスです。このような場合、私たちは通常、初心者目線でプロダクトを設計します。このサービスの初期の設計では一部のUIの見せ方として「選択式」か「ドラッグ&ドロップ式」かの2つ意見がわかれました。

そこで、印刷リテラシーとITリテラシーを基準に、一定の知見がある方を総務から2名、深い知見があるデザイナーを2名、恐らくサービスを使うチャンスは人生に1回程度と思われるビジネスから1名を対象に、社内ユーザビリティテストを二日間かけてクイックに行いました。

結果、「ドラッグ&ドロップ」が比較的理解しやすく、直感的に操作しやすいことがわかり、最終的にその方式を採用することになりました。この結果はUIの判断基準のファクトとして扱うことができます。ただし、あくまでもリテラシーが近しいという前提ですので、曖昧な評価結果が出た場合や、厳密に調査・検証したい場合は、しっかり時間とお金をかけてリアルなユーザーの評価を収集することが重要です。


おわりに

コストも時間もかかるユーザビリティテストが開発スピードにフィットできないときも、社内で行うことで一定の優良な評価とデザイン改善が可能です。やらないよりはやったほうが、きっといいソリューションも見つかると思います。

もし社内にペルソナに近しい人がいない場合は残念ながら有効ではありませんが、全くやらないよりも誰かしろサービスを使ったことない方に意見を聞くだけでも何かヒントを得られるかもしれません。

ユーザビリティテストをしたことない方も、社内テストはハードルが低いのでおすすめです。ぜひ一度試してみてください。

※こちらの記事は「RAKSUL Design Blog」にて公開した記事を転載しています。


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