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地球に優しいSaaS


 こんにちは、Raika Tanakaです。4月22日は、地球環境について考える「アースデイ(Earth Day)」ですね。このブログでは、Google Cloudを例に、IT企業の環境や社会に配慮した取り組みを解説します!

 ちなみに、SaaS(Software as a Service)とは、クラウドで提供されるソフトウェアのことです。ベンダー(プロバイダ)側でソフトウェアを稼働させ、ユーザーはネットワーク経由でソフトウェアの機能を活用できます。(参照元

Google Workspace、Microsoft 365、Slack、Zoom、すべてSaaSです。

環境や社会に配慮することが企業にとって不可欠になる

 さて、プラスチックゴミ、人権問題、動物保護など、私達を取り巻く社会、環境に配慮する活動は、かつてない関心を集めています。社会や環境への配慮を疎かにしている、モノやサービスは売れなくなってきているくらいです。

 特に世界的に注目されているのは地球温暖化対策です。各国は、温暖化対策の新しい枠組みであるパリ協定に基づき、温室効果ガス排出量を減らすように働きかけています。企業は、自社のエネルギー使用量を20XX年までにこれくらい削減する。という目標を打ち出してきています。

SaaSのエネルギー消費量?

 そんな中、企業で従業員が使うSaaSも、「便利で安い」だけでなく、「サステナブルか (つまり、持続可能な社会に貢献できるかどうか?) 」を、選定基準に含める企業も増えていることをご存知でしょうか。

 SaaSのエネルギー消費量?といっても、自分たちのビジネスとの関係性にピンとこない人もいるかもしれません。しかし、企業全体に導入するSaaSともなれば、たくさんのエネルギーを使用することになります。

 それでは、このITブログでも度々出てくるGoogle Cloud(GCPやGoogle Workspace)を例に、地球に優しいSaaSについて考えていきましょう。

企業のIT エネルギー使用量と炭素排出量を65%~85% 削減

 Googleの提供するGoogle Cloudは、膨大な電気というエネルギーを消費することで動いています。その点は、他のSaaSと変わりありません。

 しかし、Google Cloudを利用している企業のIT エネルギー使用量と炭素排出量は 、導入前と比べ、65%~85% 削減されたと報告がされています。(Google Cloud 環境

なぜでしょうか?

 実は、Googleが世界中の拠点で消費している電力は、再生可能エネルギー(Renewable Energy)で賄われています。GoogleのデータセンターやGoogle Cloudに使われているエネルギーも、もちろんこれに含まれます。

 再生可能エネルギーとは、温室効果ガスを排出しない、重要な低炭素のエネルギー源のことで、太陽光、風力、地熱、水力、など地球に優しいエネルギーです。

 まず、Google Cloudに使用されているエネルギー自体が、環境に配慮した再生可能エネルギーのみなのです。

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大量のソーラーパネル

サーバーの冷却システムの電力の無駄な消費を抑えている

 みなさん、パソコンが熱くなるとファンがウィーンと動きはじめることありますよね。パソコンが熱くなるのは、CPUが激しく動いてより多くの電気を消費しているからで、熱くなりすぎると機械が壊れてしまうので、ファンが回って冷却しています。

 同じ原理で、高温になってしまうサーバーも冷却する必要があります。SaaSのエネルギー消費量は、その冷却システムに使う電気も含みます。(サーバールームは、冷蔵庫の中みたいに寒いです)

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 Googleデータセンターには、Googleらしい環境に配慮した仕組みがあります。

 高温になってしまうサーバーの冷却システムを、AIが5分ごとに監視をすることで、データに基づき、電力の無駄な消費を抑えるようなコントロールをしているんです。Googleのデータセンターは、典型的なデータセンターと比べて約半分のエネルギーしか消費していません。世界で最も安全でエネルギー効率の高い施設としても知られています。

再生エネルギー100%を可能にしているのはAI

 また、Googleのデータセンターは「風力」を主に使っていますが、電子力や火力などの人為的に操作できるエネルギーに対して、「風力」は自然のものであり、天気に左右されてしまいます。風がなければ発電ができません。

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 安定供給が難しいエネルギーなので、他のエネルギーと組み合わせている企業が多いです。しかしこちらも、GoogleではAIが天気を分析することで、どれくらいのエネルギーが、いつ生まれるのか、正確に予測しています。これにより、風力でも安定した電力供給を実現しています。

 Googleはこれにとどまらず、2030年までに自社のデータセンターやオフィスで使うエネルギーを100%「カーボンフリー」にする方針も昨年9月に発表しています。(Youtube動画 記事

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Google検索、Gmail送信、Google Map利用のすべてカーボンフリーに 

環境に配慮しているSaaSを使うことは、地球に優しい消費(エシカル消費)に繋がります 

 例えば、世界最大のハンドメイドマーケットプレイスであるEtsyは、「電力の 100% を再生可能エネルギーで賄えるようにする」「2025 年までにエネルギー使用量を 25% 削減する」目標の達成の為に、2020年にGoogle Cloud への移行を完了しています(記事)。このように、SaaS選定の主な理由に、環境の配慮を掲げている企業もあります。

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 個人的に、Googleの取り組みは桁違いで尊敬していることもあり今回ピックアップさせていただきましたが、Googleに限らず、多くの企業がサステナビリティ活動に取り組み、目標を掲げています。各企業が、重視しているテーマや目標に対する進捗は、コーポレートサイトで情報を取得できます。(ESG投資の参考にもなりますね)

明日からできることは、やっぱり意識すること

 コーポレートITの導入を担当される方は、選定するSaaSを提供する企業が、社会や環境に配慮しているのかチェックしてみましょう。経営者の方は、自社のサステナビリティ目標をきちんと制定し、それを達成できるSaaSは?という観点で選定をしてみてください。「自分にできることはないな...」と思われたの方も、何気なく使っていた時とは違った視点で、会社で使うSaaSを捉えられるようになること自体、素晴らしいことです。

企業のサービスを使う(お金を払う)ということは、企業を応援することになります。「便利で安い」観点だけでなく、社会、環境に優しいビジネスが一つでも多く増えるように、お互いに応援し支え合っていきたいですね。

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