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どこでもフィットネス Down Dogアプリの感動的なUXを分析してみた

こんにちは、Raika Tanakaです。このブログ記事では、Down DogというフィットネスアプリのUXに感動しまくっているポイントを分析していきます。フィットネスアプリに興味ないよ!という方も、素晴らしいユーザー体験ってなんだろう?が学べる内容になっていると思います!

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アイコンのわんちゃんがかわいい

さて、お家で過ごすことが多くなり運動不足が気になる近頃、ランニングやジム通いが流行っていますね。私も昨年からジム通いをはじめてから気づけば6ヶ月ほど経ちました。

ジム通いがきっかけで、ヨガや瞑想も好きになったのですが、家でエクササイズする度にYoutubeで動画を探すのも面倒ですし、気に入ったからといって同じ動画を繰り返しても見るのもなー・・・と思っていた時に出会ったのがDown Dogというスマホアプリです。

数あるフィットネス系アプリの中で、Down Dogを選んだ理由はこのアイコンのわんちゃんのデザインが可愛かったからです(キリッ)でも今となっては、わんちゃんの可愛さ以上にこのアプリのUXの高さに感動しまくっています。一体なにがそんなに良いのかいくつかのポイントに分けて分析してみました。

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ちなみに、Down Dogは、ヨガ、HIIT(ワークアウト)、瞑想、バレエ、マタニティヨガとフィットネスの種類でアプリがそれぞれ分かれています。今回は私が愛用している瞑想アプリを中心に解説していきますが、基本的なコンセプトはどれも共通です。

ユーザーとして活用するサービスとして、またはアプリ開発する観点で、参考にしてみてくだい。

サービスを使い始めるまでが難所

「何かをはじめよう!」そう思った時に人のモチベーションを上げているものは、そのはじめようとおもっている「なにか」であり、複雑な使い方をマスターしたり、設定の隅々までチェックすることではないはずです。

・ユーザー登録
・支払い(無料お試し期間があるのに先に支払い情報を登録させようとするタイプ...)
・起動して最初のチュートリアルが長い
・どうやって使うか分からない

アプリをインストールしてから実際サービスを使い始めるまで、難所はいくつもあります。面倒になって脱落するユーザーもいるでしょう。アプリをインスールするのと同じくらいアンインストールするのも簡単なのです。

Down Dogアプリでいうと、ユーザー登録は、Google認証などのシングル サインオン(SSO)のオプションがあります。ユーザーとしてはIDとパスワードの管理はできるだけ増やしたくないので嬉しいです。最近は、SSOできるアプリが大半なので、登録方法がメールアドレスのみだとなにかを始める前に脱落しそうになります。

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使用したいGoogleのIDを選択して、ユーザー登録は完了です。簡単ですね。

この後に、メニューのカスタマイズを選択できるんですが、全体的に、「なにかをはじめよう!」のモチベーションを低下させることなく、利用開始までの難所をなんなく乗り越えさせてくれるオンボーディング体験でした。

シンプルなUIにつきる

Down Dogの瞑想アプリのターゲットユーザーはもちろん「瞑想がしたい人」なわけですが、瞑想をしている人といっても、

・初心者
・上級者
・たくさん時間を使いたい人
・忙しい人
・音楽の好み
・誘導の量
・自然の音がききたい
・沈黙が多い方が良い
・少ない方がよい

など、多種多様な要望があるものです。これらをとても簡単な操作で、すすすっと自分好みにカスタマイズすることが可能です。

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メニューはこれだけです。当たり前ですが、一度設定したメニューで自動的に保存されます。

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私は初心者で、あまり沈黙時間が長いと逆に集中が途切れがちなので最大で2分に設定しています。

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曲を選択するとサンプルが流れます。ジャンルは4つから選択するだけですが、実際のエクササイズでは毎回違う音楽が流れます。これがスマホのアラームのように、何十個もあるサウンドの中から選択する作業ではないところが良いポイントですね。

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誘導の量は、最近「通常」から「少なく」に変更しました。アプリを使っていく中で自分のレベルや好みの変化にも対応できます。

充実したカスタマイズ性というのは、決して事細かい設定ができる機能のことではありません。それだとシンプルなUIにすることは難しくなります。「ユーザーがどんなことにこだわりそうなのか?」がサービスによってきちんと分析されており、的を得ている事が重要です。

リマインドのプッシュ通知が一切こない

「今日もエクササイズしましょう!」とか「最後に瞑想をしてから3日経っています」とか、こういったフィットネスのアプリって、ユーザーにプッシュ通知を送ってくることが多いんですが....

Down Dogは驚くほど静かなアプリです。

プッシュ通知って、メールやチャットの連絡であればすぐに気づけて便利ですが、こういった種類のアプリからリマンドされても「よし運動しよう!」とはなりづらい。どちらかというと、「うう...やらなきゃいけないのはわかってるけど...」といった罪悪感から通知をすっとアーカイブ(既読)しがちです。もし毎日きちんと運動している人であれば、そもそもリマインドは必要ないですよね。

Down Dogは、私がどれだけサボっても何も文句を言わずにただ待っていてくれます。設定を確認したんですが、そもそもリマインドの機能自体なさそうでした。(2ヶ月前にインストールしてから来た通知は、1月中に有料プランにするとXX%割引という一回のみ。)

毎回違う内容をAIで生成してる?

最も感動しているポイントですが、これまで20回ほど瞑想のエクササイズをしていて、一度も同じ内容になったことがありません。どうゆう仕組みになっているんだろう。膨大な瞑想の動画リソースがあるのでは?と思われるかもしれませんが、そうではないようです。

おそらく
「設定した時間」と「カスタマイズしたメニューの内容」の情報を上手に組み合わせてメディアを毎回自動生成しています。

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メディアの構成なんですが、
・「意識を呼吸に集中させましょう」や「準備ができたら目をそっと閉じましょう」といった誘導する女性の声
・音楽
・テーマ(瞑想中にマインドフルネスなどのトピックに関する短いお話を含めることができます)

この3つ組み合わせによって、内容が毎回絶妙に違っているので、全く飽きません。アプリとしても、たくさんの動画リソースを作成したり、それをアプリに記録しておく必要がないので、なんて賢く作られているだとただただ感動します。

社会貢献そのものがビジネス

Down Dogのアプリは新型コロナウィルスによるロックダウンに合わせ自身のサービスを無料で使えるようにしています。(わんちゃんがマスクしててかわいい)

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新型コロナウィルスの影響で、世界中の人たちが外出自粛しています。在宅で仕事はできるかもしれませんが、体や心の健康が問題視される中で、Down Dogとして自分達が社会にできることはなんだろう?の答えとして、サービスの無料化をしているのだと思います。こういった点も今どきというか、社会貢献そのものがビジネスになっていく思想にあっています。無料で使い始めたユーザーも、家で瞑想やヨガを気軽に楽しめる良い体験を通して、「お金を払う価値がある」と意識が変化していくので成り立っているわけです。

まとめ

Down DogというフィットネスアプリのUXに感動しまくっているポイントを分析してみましたが、いかがでしたか?

ビジネスではお金を稼ぐ必要があるのは事実です。しかし、「体験」が最も重視されている時代、一瞬の利益だけではなく、もっと長期的にユーザーと付き合っていく必要がでてきました。素晴らしい体験をユーザーに提供するためにはどうしたら良いのか?を考え抜くことが成功への鍵だと思います。また、アプリを使うユーザーもそれに気づき、頑張っている会社のサービスを使うことによって「応援」してほしいと思っています。

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