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ハーブの降圧作用、温泉で睡眠改善、読書の効能、水はどれだけ飲めば良いか、歯と認知機能、死亡リスクの少ない食事、食物繊維と発達、ハチミツは風邪に効く、ロカボで糖尿病予防|7/31(月)〜8/4(金)医学論文&健康関連ニュースまとめ

7/31(月)〜8/4(金)にラハール公式Twitterで紹介した、医学論文や健康関連ニュースをまとめました。

https://twitter.com/rahall_jp




【論文紹介】ハーブの降圧作用


『KCNQ5 activation is a unifying molecular mechanism shared by genetically and culturally diverse botanical hypotensive folk medicines』

古代から民間で使われてきた、降圧作用があるとされる10種類の薬草(ハーブなど)の全てで、実際に効果がある可能性を示した論文です。薬草は全て、カリウムチャネル「KCNQ5」を活性化させる(降圧に繋がる)ことが確認されました。

KCNQ5を活性化させた10種の薬草(ハーブ):タイム、オレガノ、マジョラム、バジル、ラベンダー、カモミール、フェンネルシード、クララ(クジン)、ベトナムのクララ(Vietnamese sophora root)、ショウガ

💭血圧計の無い時代から、脈などの観察を通して高血圧が病に繋がることが理解され、それに対応する植物が世界各地で使われ、それらが作用するターゲットが同一だった、というのは興味深い発見ですね。身近なハーブや生姜など、食生活に上手く取り入れて行きたいものです。

💭この論文が紹介された他の日本語の記事などで、血圧を下げる作用のある薬草は15種類と書かれてあるものがありますが、それは誤りです。元論文には、伝統的な降圧作用のある薬草として10種類、対照群として降圧作用はないと見做されてきた(或いはKCNQ5と関わりは無い)薬草5種類が挙げられています。

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温泉が睡眠を改善

『温泉は「よく眠れる」ことを証明』

https://research-er.jp/articles/view/122332

✅温泉ではなくとも就寝前の入浴は睡眠にプラスの作用
✅塩分や炭酸ガスによる加熱作用の強い温泉に入浴後、深部体温が大きく上昇、その反動で入浴90分後には深部体温が入浴しない場合よりも低下し、深い眠りへ
✅調査されたのは秋田温泉さとみの塩化物泉と人工炭酸泉

💭就寝から多少時間を空けてその前に入浴をすると、眠りが深くなるということは前から言われていますが、温泉ではより睡眠に対してプラスの効果があるかもしれません。たまにはのんびり湯治に行って、しっかり体を休めたいですね♨️

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【論文紹介】子供の脳への読書の効能


『Early-initiated childhood reading for pleasure: associations with better cognitive performance, mental well-being and brain structure in young adolescence』

小児期の早い時期から楽しみのための読書を行なっている子供は、認知テストの成績が良く、メンタルヘルスが良好だったよという論文です。早期からの楽しい読書によって脳の発達が進んだためのようでした。

💭読書はその時の気分を良くしてくれるという短期的な効果だけではなく、子供については脳の発達という長期的な効果も齎してくれるんですね。周りの大人は、子供が気兼ねなく楽しく読書に没頭できる環境を整えてあげられると良いですね📚

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水はどれくらい飲めば良いか


『水は1日にどれくらい人体を出入りするのか、初の計算式 人は1日にどれくらい水分を失い、どれくらい水を飲めばいいのか』

✅【結論】推奨される飲水量の目安:20代男性は1.8L、20代女性は1.4L
✅一日の間の、体の水の出入り量を重水素を使って調査
✅水の出入り量は、脂肪を除いた体重や総エネルギー量、体を動かす程度と正の相関、体脂肪率との間には負の相関、平均気温や緯度との間にも関係性あり
✅性別や体重、体を動かす程度などの生活様式、標高や気温などの生活環境との関係を総合的に解析し、水の出入り量を推定する計算式を開発

💭美容のために多量の水を飲むことを推奨する人がいますが、飲み過ぎは浮腫や体の冷えに繋がり、健康美を損ないます。その日の気温や運動量などに合わせて、目安となる推奨飲水量に近い量で調節して飲み、体を観察してみて、適量かどうかを判断できると良いですね🚰

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歯の状態と認知機能


『歯数や歯周病と海馬の萎縮速度との関連を解明 重度の歯周病の歯を残すことは海馬の萎縮速度を速める可能性あり』
https://www.tohoku.ac.jp/japanese/2023/07/press20230706-03-dental.html

✅歯の健康を保つことが認知症予防につながる可能性
✅歯が多くあるだけではなく、「健康な歯」が多くあることが重要
✅軽度の歯周病では、歯の数が多いほど海馬の萎縮が遅い(認知機能がより高い)
✅重度の歯周病では、歯の数が多いほど海馬の萎縮が速い(認知機能がより低い)
✅日本では45歳以上の過半数が歯周病

💭歯の本数が多い方が良いというのは当然ですが、不健康な歯の場合だと、本数が多い方が認知機能に悪影響の可能性があるというのは意外でした。デンタルケア・オーラルケアをしっかり行っていきたいですね🦷

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【論文紹介】死亡リスクの少ない食事方法


『Dietary patterns related to biological mechanisms and survival after breast cancer diagnosis: results from a cohort study』

乳がん診断前の食事と診断後の死亡リスクを調べたら、穀物,コーヒー,ナッツ,果物等が多く、トランス脂肪酸,加糖飲料,果物ジュース,赤身肉,加工肉等が少ない食事パターン(抗糖尿病食)の人ほど、全死亡リスクが少なかったよという論文です。

〈2型糖尿病リスクが低い食品〉
穀物,コーヒー,ナッツ,果物など

〈2型糖尿病リスクが高い食品〉
トランス脂肪酸,加糖飲料,果物ジュース,赤身肉,加工肉など

13,270人の乳がん患者を平均8.6年追跡した研究です。
炎症を誘発する食事パターンが多いほど、死亡率が6%高かったとのことでした。
健康的な食事パターンを長期的に守ることは、乳がんサバイバーの予後を改善する手段になる可能性がある、と著者は述べています。

💭健康的な食事をしていれば絶対にがんにならないというものではありませんが(遺伝や環境その他さまざまな要因が関わるため)、「健康的な食事をしていると死亡率が低い」、このことはしっかり覚えておきたいですね🥗

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妊娠中の食物繊維摂取と子の発達


『「妊娠中の母親の食物繊維摂取と3歳時の発達との関連について」 子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)における研究成果』
https://research-er.jp/articles/view/124473

✅7,600組の母子を対象に、妊娠中の食物繊維摂取量と子の3歳時の発達との関連を調査
✅食物繊維摂取量が少ない母親の子は、コミュニケーション能力、微細運動能力、問題解決能力、個人・社会能力に遅れが出やすい
✅食物繊維が腸内細菌によって分解・発酵して作られた短鎖脂肪酸は、脳の発達や機能に重要
✅食物繊維摂取量が少ない人は、他の栄養素の摂取も少ない傾向
✅多くの妊婦は食物繊維摂取量が推奨量より少ない
✅子の将来の疾患リスク軽減のために、妊婦に対する栄養指導は重要

💭腸と脳の深い繋がりは、子供のさまざまな能力の成長にも影響しているんですね。食べ悪阻のある妊婦さんはその時期は難しいかもしれませんが、食べられる時にはぜひ、食物繊維を意識して食べていただけると良いですね🥗

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【論文紹介】ハチミツは風邪に効く


『Effectiveness of honey for symptomatic relief in upper respiratory tract infections: a systematic review and meta-analysis』

https://ebm.bmj.com/content/26/2/57

風邪などの上気道感染症に対して、市販の咳止めや風邪薬などを使用した成人や小児と比べて、蜂蜜を摂取した成人や小児の方が症状が改善したよという論文です。英オックスフォード大学医学部による系統的レビューとメタ解析。

蜂蜜は入手しやすく人体に対して害が少ないため、より安全な治療手段として、他の治療方法より優先して使用することを支持する中程度のエビデンスがある、とのことです。また、風邪に対して処方されやすい抗生物質による耐性菌問題を避けるためにも、役立つ可能性があります。

💭蜂蜜はイギリスのNICE(国立医療技術評価機構)ガイドラインでも、咳に対して用いることが推奨されています。1歳以下のお子さんにはボツリヌス症のリスクがあるため使えませんが、それ以外でしたら誰でも使えますから、ぜひ利用していきたいですね🍯

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【論文紹介】低炭水化物食で糖尿病予防


『Effects of a Low-Carbohydrate Dietary Intervention on Hemoglobin A1c: A Randomized Clinical Trial』

糖尿病の治療で用いられる低炭水化物食が、まだ糖尿病ではないけれどもリスクが高い群にとっても、糖尿病発症予防と治療に役立つ可能性があったよという論文です。炭水化物ダイエット介入群では血糖の改善が見られました。

炭水化物ダイエット介入群は、炭水化物摂取量を、前半3ヵ月は1日に40g未満、後半3ヶ月は60g未満を目標とする食事を食べ、食事カウンセリングを受けました。

💭病気の手前の状態である「未病」の段階で食事内容を工夫することで、病気に至らずに済む可能性があるということですね。病気になってからよりもなる前に取り組んだ方が、肉体的にも精神的にも結局は楽だったりしますから、普段の食生活にはなるべく気をつけて行きたいですね🍽

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