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【無料】365Movie's集

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2020年1年間続けた映画感想のアウトプットを365日文書記事にしました。 僕のフィルターを通した感想をまとめてみましたので、是非。
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2020年4月の記事一覧

94/365
1988年『チャイルド・プレイ』
どんな人生なのかがわかってしまうほど面白くないものはないなと。
トム・ホランド監督

94/365 1988年『チャイルド・プレイ』 どんな人生なのかがわかってしまうほど面白くないものはないなと。 トム・ホランド監督

殺人鬼の魂が宿った人形が襲い掛かってくるといった内容で、可愛らしい容姿とは似つかない残酷さがウケて30年に渡りシリーズ化されている。

ちなみにこのグッド・ガイ人形は「メイドインジャパン」らしい。

本作では"おもちゃ"の前提を覆された事でより恐怖感を感じたのと、リアリティのない事は人間信じないし、自分が体験しないと気づけないほど愚かな生き物だなと。

本作でも"人形が自発的に動く"等と現実ではあ

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95/365
1999年『シックス・センス』
人間は脳によって自分の見たい物しか認知しないようになっている。
M・ナイト・シャマラン監督

95/365 1999年『シックス・センス』 人間は脳によって自分の見たい物しか認知しないようになっている。 M・ナイト・シャマラン監督

ブルースウィリス主演のホラー映画ということもあり当初はあまり派手な宣伝はなかったものの口コミで評判が広がり大ヒットした作品。

というのもどんでん返しの技術叙述トリックが用いられている事で、作中に出てくるキャラクター達は知っている事実をオーディエンス側だけが知らない状況になっている事が特徴。

それらはよく映像化が難しいと言われていた事なんだけど、本作は3つの視点をカメラワークで表現し、それらが絶

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96/365
1991年『羊たちの沈黙』
"紳士"を具体化すると
女性の人権を尊重出来る人なんじゃないかと。
ジョナサン・デミ監督

96/365 1991年『羊たちの沈黙』 "紳士"を具体化すると 女性の人権を尊重出来る人なんじゃないかと。 ジョナサン・デミ監督

サイコースリラー映画として有名な作品。

人間の性を上手く表した描写が多く、ホラーとしての要素よりも"フェミニズム"に対するテーマ性を感じた。

というのも"FBIに所属する主人公が女性である事"と"殺害される人が女性である事"の2つの点から女性はか弱く可愛らしい存在であると、多くの人が「社会=男社会」といった概念を持っている事で、出演している男性の目の動き、行動、セリフ等から多くの女性の立場が弱

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97/365
1988年『AKIRA』
カニエウエストがインスパイアされた漫画。
大友克洋監督

97/365 1988年『AKIRA』 カニエウエストがインスパイアされた漫画。 大友克洋監督

この作品はSF作品であり、旧世紀のSFではよく題材となった第三次世界大戦後の東京を舞台に超能力者や暴走族、軍隊、ゲリラたちの戦いを描くアニメ。

面白いと思ったのは作中で予言されていた2020年の東京オリンピックの開催。

1988年の映画でだよ?結局現実ではコロナで延期にはなったものの奇妙な符合を感じ、先行きの見えない将来の人が不安を感じる世相は本作の世相が現実そのものと言っていいように思える。

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98/365
1997年『ライフ・イズ・ビューティフル』
常に"相手"主体な発言をするためには。
ロベルト・ベニーニ監督

98/365 1997年『ライフ・イズ・ビューティフル』 常に"相手"主体な発言をするためには。 ロベルト・ベニーニ監督

ホロコーストをユダヤ系イタリア人の親子の視点から描いた作品。

子供の目に見えるほどだんだん厳しくあからさまになってきた時代のユダヤ系迫害という重いテーマの中に笑いあり、涙ありとイタリアらしい後味を残してくれる。

自分が辛い時や世間がシリアスになっている時って同じようになりがちだけど、そういう時こそ"ユーモア"だなと。

"自分が"どうとか考えてるうちは自分の器ってその程度しかないから何かと誰か

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99/365
1987年『フルメタルジャケット』
闇の部分も知ろう。
スタンリー・キューブリック監督

99/365 1987年『フルメタルジャケット』 闇の部分も知ろう。 スタンリー・キューブリック監督

ベトナム戦争下、アメリカ人はベトナムの兵士を"ネズミ"と呼び"戦場"という非日常な空間で"ディズニー"という真逆の非日常を歌ってい精神を保っていた。作品からは人間の心理、人間の二面性を表現ているように思える。

というのも主人公のヘルメットには"BORN TO KILL"(生まれながらの殺し屋)。

胸にはピースサインのバッチ。

当時のピースサインはベトナム戦争に反対するヒッピーたちが好んで使っ

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100/365
2008年『ダークナイト』
自分なんかより人間そのものを信じろ。
クリストファー・ノーラン監督

100/365 2008年『ダークナイト』 自分なんかより人間そのものを信じろ。 クリストファー・ノーラン監督

ジョーカーは「失楽園」のサタンに似ている。

その中でも有名でカッコいいなと思う所が"神と戦争をして負けても地獄に落とされても諦めない。

天国に居たところで、憎む神様をヨイショヨイショする事が素晴らしい奴隷の境遇を求めるのはやめよう。奴隷としての平和と幸せよりも地獄に落ちて悪魔であっても自由に生きたい"と。

人間を誘惑する事で人間が信じている正義とか倫理を突き崩す事が目的で、本作のジョーカーは

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102/365
2017年『イングリッド-ネットストーカーの女-』
事実そのものを示すモノなんてないんだなと。
マット・スパイサー監督

102/365 2017年『イングリッド-ネットストーカーの女-』 事実そのものを示すモノなんてないんだなと。 マット・スパイサー監督

主人公はSNS依存に部類され、憧れの女性と友達になるために手段を選ばない人である。

だがその行動が徐々にエスカレートしていくって流れなんだけど、本作で思った事は3つ。

いかに"give&take"が浸透しているか。

何かをもらう代わりに何かを与えるといった相互関係の事というが、正確には"take&give"と言うべきか、世の中には見返りを求め誰かに与える人が多いなと。

2つ目は本当の自分な

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103/365
2011年『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』
"考え"が人間を創る。
フィリダ・ロイド監督

103/365 2011年『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』 "考え"が人間を創る。 フィリダ・ロイド監督

1979年から1990年の11年半にかけて英国初女性首相の保守的かつ強硬なその政治姿勢から「鉄の女」の異名を取ったことで知られるマーガレット・サッチャーの伝記映画。

当人を演じたのはメリルストリープ。

この人の映画はいい映画が多い。

『プラダを着た悪魔』『クレイマー・クレイマー』や『ミュージック・オブ・ハート』なんかは特にいい。

この時代のイギリスは超不景気でロンドン市内では地下鉄が止まっ

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104/365
2010年『冷たい熱帯魚』R18
人を動かす力の持つ影響はハンパないなと思う。
園子 温監督

104/365 2010年『冷たい熱帯魚』R18 人を動かす力の持つ影響はハンパないなと思う。 園子 温監督

園子温監督、脚本によるホラーで、1993年に起こった埼玉愛犬家連続殺人事件をベースとした物語。

洋画ばかり見てたからこそ新鮮な日本映画で序盤は演技力のクオリティに欠けてたが展開と渡辺哲さんが出てきたあたりから映画に奥深さが出てきた。

バイオレンスに笑いシーンもあり本作を見た後、今まで見てきたシリアスな映画とはまた違った疲労感を感じた。

世の中"人を動かす力"って2種類しかなく

《脅迫》と《

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105/365
2002年『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』
こんな詐欺師がいたなんて!で終わると勿体ない。
スティーブン・スピルヴァーグ監督

105/365 2002年『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』 こんな詐欺師がいたなんて!で終わると勿体ない。 スティーブン・スピルヴァーグ監督

1960年代に実在した人物を基にした映画で題名の英語は「できるもんなら捕まえてみろ」って意味。

個人的に本作は俳優が好きで

『トイ・ストーリー』のウッディの声優を務め『フォレスト・ガンプ』主演でもあるトム・ハンクス。

『ディア・ハンター』『パルプ・フィクション 』でも有名なクリストファー・ウォーケン。

この2人には是非注目してほしいなと。

本作から思うのは"自分を変える"というより"ペル

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106/365
2018年『ロナウドVSメッシ フェイスオフ』
プロ意識も持ってやれ。
ダラ・ピルニア監督

106/365 2018年『ロナウドVSメッシ フェイスオフ』 プロ意識も持ってやれ。 ダラ・ピルニア監督

サッカーを知らない人でも名前は聞いたことあるであろうロナウドとメッシ。

その2人の対決がどうのって描かれているんだけど、そこの描かれ方はあまり見れた物じゃないから見なくてもいいけど、2人の事実関係だけは見るべきかなと。

お金を持つ事と自由になるとはイコールじゃない。お金を持てば、プライベートは無くなるしお金の使い方も注目されるのは当然だし、なのに多くの人は自由を掲げられ不自由になっている。

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107/365
2002年『レッド・ドラゴン』
やりたい事を探すより想像力を身につけろ。
ブレッド・ラトナー監督

107/365 2002年『レッド・ドラゴン』 やりたい事を探すより想像力を身につけろ。 ブレッド・ラトナー監督

『羊たちの沈黙』で登場するFBI女性捜査官に出会う直前までを描いた、サイコスリラー映画。

なんと言っても序盤のプロローグからスリリングな展開と、登場人物の豪華さ。

『ハリーポッター』のヴォルデモート役レイフ・ファインズ、エドワード・ノートン、ハーヴェイ・カイテル。

ただ『羊たちの沈黙』で描いたフェミニズム等の社会派なメッセージ性が無くなり、ただのホラー映画になってしまった気がする。

言うな

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108/365
1988年『ニュー・シネマ・パラダイス』
本当の映画好きに過去を都合よくとらえる人はいない。
ジュゼッペ・トルナトーレ監督

108/365 1988年『ニュー・シネマ・パラダイス』 本当の映画好きに過去を都合よくとらえる人はいない。 ジュゼッペ・トルナトーレ監督

映画好きの映画好きによる映画好きのための映画。
本家は2時間半あり、日本版2時間。

その他に3時間あるディレクターズカット版の3種類存在する。

ディレクターズカットとは、ハリウッド映画には監督自身が編集権利は持っていない監督によってもっかい編集した映画。次はそっちも見てみたい。

本作で一番思ったのは、「ノスタルジーに惑わされるな」ってところだなと。

人は過去は美化し自分の生きてきた過程を正

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