99/365 1987年『フルメタルジャケット』 闇の部分も知ろう。 スタンリー・キューブリック監督
ベトナム戦争下、アメリカ人はベトナムの兵士を"ネズミ"と呼び"戦場"という非日常な空間で"ディズニー"という真逆の非日常を歌ってい精神を保っていた。作品からは人間の心理、人間の二面性を表現ているように思える。
というのも主人公のヘルメットには"BORN TO KILL"(生まれながらの殺し屋)。
胸にはピースサインのバッチ。
当時のピースサインはベトナム戦争に反対するヒッピーたちが好んで使ったマークだから。
だから"殺し"と"慈悲"この矛盾した概念の境界線上でどちらにも偏らず、自らを保つ綱渡りのような状態こそ、幼児には出来ない大人としての主人公の在り方のように思えた。
終盤には初めてその"綱"から滑り落ち、人が変わったように"ミッキーマウス・マーチ"を歌いながら行進する姿は誇らしげだった。
人はどこにいるか、誰といるかである意味変えられる。
安心領域の外にしか成長はないし、本質を理解すれば常に不安定な領域に突っ込んで行かなきゃ人間成長しない。
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