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ことばの生・変・死11
昔から流行っていた業界用語??
ザギン(銀座)でシースー(寿司)などの業界用語(逆さ言葉)は今では一般の方でも面白おかしく使いますよね?
そんな業界用語は実は江戸時代から既にあったんです。
皆様、「新」は『あらた』と読むのに、「新しい」はなぜ『あたらしい』と読むのか疑問に感じた事はありませんか?
これがまさに江戸時代に流行した逆さ言葉だからです。
正しく「あらたしい」と発音
ことばの「生・変・死」①
「できるだけ」から「たしかに」へ。
上の文章を見てハッとした方はさすが、と言うべき。
これは「なるほど」という言葉の意味の変化です。
『成る(成立する)程(程度)=できるだけ』として
使われていた「なるほど」は「なるべく、なるたけ」として生き残りました。
「なるほど」は『これ以上は無い』という意味に変化し、
いつしか相手を(上から)評価する言葉になり、さらに時を経て
「たしかに」を意
ことばの「生・変・死」②
絶滅危惧語「すっとこどっこい」を保護したい。
語源は諸説ありますが、
『すっとこ=裸で』『どっこい=どこへ』から生まれた、
相手を罵る言葉です。
いわゆる「ストリーキング」を罵る言葉という訳です。
昨今はこのような事態が稀なので使用頻度は減っていますが、
『馬鹿野郎』の意味を持って一部の年齢層で生き残っています。
瀕死寸前の絶滅危惧語です。
ですがこの「すっとこどっこい」という言葉
ことばの「生・変・死」③
言葉だけが生きている。
武士と武士が対峙し、刃を交えなくとも
力量の差が明らかな際に、弱者が強者に立ち向かう様を現す
「刃向かう」
この言葉は、刃を交えることの無い現代でも生き続けています。
類語に「手向かう」「歯向かう」などがあり、
現代ではこちらの方が状況には合ってる気がしますが、
「手向かう」はなんだか、こどもの喧嘩の様だし、
「歯向かう」は獣が襲ってくる様な気がしませんか?
ことばの「生・変・死」④
転じて海外からも評価される言葉へ
「もったいない」は、「体無し」を強調する言葉で、『ものの本質を失う』という意味を持った言葉でした。
そこから、『ものを活かしきれず惜しい』『不相応である』へと意味が転じていくのです。
単なる評価であった言葉から、人間が一歩下がってものを捉えた『自分には活かしきれない』という、万物への敬愛の精神が込められた言葉になりました。
そしてこの意味を持った「もったい
ことばの「生・変・死」⑤
「ゆとり」の語源を打ち立てたい。
「ゆとり教育」などでお馴染みのこの「ゆとり」。数年前から定番化してきたこの言葉の語源は一体何なのか?
「寛り(ゆたり)=空間的に広々としている」から生まれたという説が有力だが、正否が定かでは無いらしい。
そこで私の勝手な想像で語源を考える。
湯浴み(風呂)は、昔からそこそこ高貴な人間にしかできない贅沢なものだったはず。湯浴みのできる人間は、経済的かつ空間的
ことばの「生・変・死」⑥
語源を知った時、愛おしく思えたことば
「黄昏時(たそがれどき)」とは、夕暮れ時のことです。
相手の顔が見えなくなって「誰そ彼(たそかれ)」と
言ってしまう時間であることから生まれました。
辺りが暗くなって、外で遊んでいる子どもを迎えにいく母親が、
少し遠くから子どもを探している情景が浮かび上がります。
なんともノスタルジーな気持ちにさせてくれる、愛おしいことばです。
遠くを見つめ、ぼ
ことばの「生・変・死」⑦
少女マンガでお馴染みのあのセリフも本質を辿ると…
この世に生まれ、話ができるようになってすぐに覚えることばは案外、意味がわからずとも日々使ってしまうものです。
今回は別れの挨拶「さようなら」についてお話をします。
「左様なら」から来ていることはなんとなく想像ができますが、「そうしなければならないのなら(仕方ない)」というところまで辿り着いた方はさほど多くないのでは?
このことばの本質はどこか
ことばの「生・変・死」⑧
ことばの3兄弟。
ことばにも兄妹(姉妹)があるとしたら、間違いなくこの3つのことばには血縁を感じます。
それは「ありがとう(有り難う」と「ありえない(有り得ない)」「当たり前」です。
「ありがとう」は、普段有るはずの無いことが起きそれが貴重であったため、感謝の意を込めて使われています。
「ありえない」は、普段有るはずの無いことが起き、それがあってはならないことであったため、否定の意を込めて
ことばの「生・変・死」⑨
漢字の形から意味も見えてくる
フォロアーさんが40人になりました!
どれだけの方がこの戯言を読んで下さっているのかわかりませんが、本当に感謝です^ ^これからもよろしくお願いします。
さて今回は「話」と「語」の違いを考え、むしろこの意味を未来に浸透させていきたく思っています。
漢字をご覧になれば一目瞭然、「話」と「語」、違いは「千」か「五」か、「舌」か「吾」かなんです。
つまり『千人に舌先
ことばの「生・変・死」⑩
私が子に1番に教えたことば
「パパ」「ママ」を覚える前から私が一貫して子どもに伝えてきた言葉があります。
それは相手を気遣えることば「大丈夫?」です。
これは日本で生まれたことばではありません。
要約すれば「立派な男性でしょ?」となります。
そこから『非常に強い、しっかりしている』を引き出し、『問題ない、安心だ』のニュアンスで現在使われています。
現在の日本ですと、困ったことがあった時、
「
ことばの「生・変・死」⑪
ことばにも『ミッシング・リング』があった!?
ビジネスでもよく使われる
「大変お世話になっております。」の「世話」。
漢字の通り、始めは『世間の人の話』を意味したそうです。
それが『日常的なもの』へ転じ、現在の『やっかい・面倒』へ
至ったのは江戸時代中期。
末期には「世話が焼ける」なんて言葉も生まれています。
ここで不思議が一つ、なぜ『日常』から『やっかい』に至ったのか。
このミッ
ことばの「生・変・死」⑫
ん?…と思ったらやっぱりでニヤリ!
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そろそろ議題にあげるだろうと感づいた方もいらっしゃると思いますが、2020年東京オリンピックで一躍生力を強めたことば
「おもてなし」
あれだけ話題になったので、今更ですが一応復習ということで…。
『お客様を歓待すること。お客様の世話をすること。』を意味する、つまり
『表が無いというこ