「学生での学び」と「社会での実務」が結びつかなくたって
決断の意味を再考する
「院に行っておいて住宅をやるのは毛頭ない」
と、Aさんは言った。
あれっ。なんだ?
覚悟を決めたはずなのに、その言葉を真に受けてしまった自分が一瞬だけいたような、いなかったような。
建築の就活事情に詳しくない人のために念のため説明を加えておく。大規模建築に携わることのできる大手ゼネコンや組織設計事務所の設計部は大学院生から採用するのが一般的だ。そして自分の大学では、大学院に進学後ゼネコンや組織設計事務所を中心に狙って就活する人が多数を占める。
自分