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記事一覧

雪国物語(733字)

雪国物語(733字)

これはアイドル映画ですか。
AKBのメンバーが出ているので、そこそこ金は掛かっていると思うけれど、目的は不明です。
ほとんどの場面で彼女が出ているので、ファンのための作品なのかもしれません。
小樽から札幌の大学に行って一人暮らしした後に、就職活動で社会から打ちのめされて故郷を徘徊するだけなのだもの。
小樽の風景も夜のメルヘン交差点とか、浅草橋やら運河の風景が少し。
ちょっと寂しすぎる。
もう少し有

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世の中にたえて桜のなかりせば(1018字)

世の中にたえて桜のなかりせば(1018字)

主演が乃木坂46のメンバーだから、明快で優しい作品だろうという予測で選んだけれど、予想を大きく上回る、とてもいい作品でした。
不登校や挫折、戦争など苦労を乗り越えて生きてきた人たちの人生に接して、自分が生きる道を選ぼうとする不登校の女子高生が主役です。
アイドル映画だから、世間では話題にもならなかっただろうけれど、こんないい作品が埋もれているなんてねえ。
あらすじをたどるのは二度手間なので端折りま

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ゴジラ −1.0(2181字)

ゴジラ −1.0(2181字)

結局劇場へ行くことなく、今日の日を迎えてしまった。
どれだけ巷で好評を得ようが、40年来のゴジラファンとして、人の意見などはまったあてにしない。あくまでも怪獣映画なんていうものはエンターテイメントであり、人の感想というものは酒の肴程度で十分なのだ。
そう、映画を見て楽しみ、ひとの感想を見て楽しむ。
「そうじゃねぇだろ、お前わかってねぇなぁ」なんて口では言ってみても、感想文を書いた人はみな戦友。

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おと・な・り(344字)

おと・な・り(344字)

またいい映画に出会えた。
久しぶりにラブストーリーを見た。
それはもう典型的なラブストーリー。

典型でありながら、音以外で彼らが出会うことは最後の最後までない。
彼らが確信するのも最後の最後。
明日はフランスに立つという前日ギリギリに相手のことを知るのだった。
見ている方はイラつくんだなー。
「どこまで引っ張るんだよ、気づけよ」
「気になってるんなら声かけろよ」
でも本人たちは本当に接点がないか

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ほつれる(1175字)

ほつれる(1175字)

GravityというSNSがあって、幽霊のようにたまに出没しているんだけれども、そこで「セカンドパートナー」という言葉を初めて知りました。
男は食事をおごる、女性は食う。
双方既婚者であり、体の関係は完全に排除される。
男女の友情が成り立つのかという論議は1億年くらい前からあるが、そこから派生した現実的な話のような気もする。
そもそも神の設定として、人間の場合は繁殖に男を用いる。受け身は女。たぶん

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トラック野郎 天下御免(807字)

トラック野郎 天下御免(807字)

Youtubeの東映シアターチャンネルで、期間限定公開されています。
ノイズなどを処理したのか、とてもきれいな映像でした。
古い映画を公開してくれるのはうれしいな。

言わずもがな、わたしの年齢なら知らない人はいない有名なシリーズものです。
菅原文太、愛川欽也、杉浦直樹、松原智恵子、由美かおるなど、すごい顔ぶれです。
当時でももう売れっ子の役者だったはず。
いつも同じパターンなので、あえてストーリ

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バグダッドカフェ(926字)

バグダッドカフェ(926字)

Calling Youがとても印象的です。
リアルタイムで見る機会がありましたが、やたらとレンタルビデオを借りてきては、映画コレクションを増やしていただけの時期でした。
この作品もそのひとつ。
女性が砂漠のハイウェイを歩いているところへCallingYou。
なんとなく退廃的な雰囲気を感じたのを覚えています。
不思議なのは、そんな背景があったにも関わらず、なぜ今見たのか?!
そもそもこの映画のテー

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のんちゃんのり弁

のんちゃんのり弁

とても面白い作品なんだけど、しっくりこない印象が残りました。
みんないい仕事をしていると思うのだけれど、主役である小西真奈美がなじんでないように感じました。
個性を生かしきれていないのか、ミスキャストかのいずれかだと思いますけど、どうも落ちつかなかったのです。
表情に緊張感が感じられて世間知らずな娘には見えないし、旦那はとってもダメなやつ。
そのふたつがとても不快だった。
いや、不快なのはむしろは

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ゴジラ対メガロ

ゴジラ対メガロ

大人が見るのはつらかった。
ドラマの原因は地球人(地上人)にあるにもかかわらず、リベンジしたことに対する評価はまったくない。シートピアの人たちは踏んだり蹴ったりである。
ロボットが自己の意思で巨大化することが、有料映画で許されるのかという疑問。
ファンタジィならそれはそれでいいのだが、そんな表現はないし説明もない。
ウルトラマンが質量一定の法則に従わず巨大化するのは、「そういうものだから」成り立つ

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映画感想文「喜劇 愛妻物語」

映画感想文「喜劇 愛妻物語」

映画との出会いって、全く不思議!
日曜の夕方はラジオも再放送ばかりなので、「今日は映画見よっ!」と、早い時間から晩酌を始めました。
いつも、作品を選ぶのに時間がかかるのです。
「今日こそは通しで見るゾ!」と強い意志を持って探し、ぶち当たったのが、「喜劇愛妻物語」です。
前置きが長いのは、最後にオチがあるからです。感想文は真ん中にあり、それを作品とは直接関係のない「驚きでサンドしております。
つまり

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感想の感想・喜劇愛妻物語

感想の感想・喜劇愛妻物語

自分なりの感想は書きました。
でも他の人はどう思っているのか気になりました。
いわゆる「映画オタク」な方々の映画評はとてもかっこいいのだけれど、映画について詳しく知らない自分にはそんなかっこいい感想は書けないので、価値観だけに絞っていくつか拾い読み。

共通点!
・濱田岳の演技力
・水川あさみの下品さ
・主人公のダメダメさ

これはガッチリでした。
まあ否定のしようがないのですけどね、ほぼ客観的事

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GAMERA -Rebirth-

GAMERA -Rebirth-

映画のサブスクが始まった頃から昭和ガメラおおよそみましたけど、大人が見るには辛くて、何本かは未見のままです。
ゴジラは成績のいかんに関わらず、そこそこのクォリティがありますが、ガメラはそれさえクリアしていないと感じていました。
子供に特化したというのも言い訳でしかありませんでした。
平成になり、金子修介氏が描き直したガメラは魅力的でした。
ゴジラにないものを金子ガメラは持っていた。
その後にも番外

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大いなる驀進

大いなる驀進

東映は時々、Youtubeで旧作を公開してくれます。
以前にも渥美清の「喜劇急行列車」を公開してくれました。
東映チャンネルの宣伝も兼ねているようで、現在では「購入/レンタル」扱いになっています。

特急列車の車内で起こるドラマをつなげていきます。
意外と軽めのエピソードから、殺人未遂に至るまで、幅広い事件です。
見どころは特急さくら、そのもの。
20系客車の車内が事細かに記録されています。
牽引

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ふるさと

ふるさと

1983年の作品で、主要なロケ地が旧徳山村。
映画自体はボケ老人のお話で、ダム建設とは直接関係はなかったけれど、誰も最後まで表現しなかったことが、最後の5分程度の間に凝縮されているというすごい作品だった。
何も言わず語らず、主要ストーリーの延長線の上で、土地と人の結びつきをさらっと描く。

ボケてしまった伝三じいさんは幸せ最後だったと思う。
ボケのメカニズムは、今でも解明されてはいないが、このドラ

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