墨野 カラス

明日は死神と、散歩に行くこともある 部屋の隅で震えているが性の灯火で今日を生き抜く S…

墨野 カラス

明日は死神と、散歩に行くこともある 部屋の隅で震えているが性の灯火で今日を生き抜く Sexual interest makes the Grim Reaper invisible. *息子へ物語の贈り物▶#物語

マガジン

  • 双極性障害の闘病日記

    この疾患で苦しいとき どの様に過ごしているか どんなことを思っているかが書いてある物が無かったので作ってみました

  • precipitation

    心にとまった景色を 写真を撮るように綴っています

最近の記事

水の妖精

水の妖精 ポツポツと音を出しているのは 水の妖精が歌を歌っているのと 同じことなのです ビュービューと音を出しているのは 風の妖精が踊りを踊っているのと 同じことです チュッチュンと音を出しているのは 太陽が笑っているのと同じことですから

    • 竹藪の仙人

      去年の春に心を悪くして3ヶ月ほど入院をしました 心を悪くしたキッカケがあることはありますが、どちらかといえば小さい頃からストレスを溜めやすく 溜めたまま苦しむ質だったので、遅かれ早かれ入院をしなくてはいけない身体だったように思います お陰様で順調に回復し退院後も月に一度の通院と毎日のお薬は、欠かさないようにしています 最近ではアルバイトもしていまして、少しずつ社会復帰が出来ていると感じています アルバイトのない日は町の図書館に行って読書室で過ごすことが多いです 夏休みや冬休み

      • いつか終わるその日まで

        いつも、待ち合わせの時間にぴったりにくる彼は 今日も時間ぴったりに来た 私のあげた緑と紺のネクタイをしてゆったりと歩いてくる 彼は私の前に来るといかにもビジネスマンぽい挨拶を交わして、いつものように朝のマクドナルドへ お互い白髪が似合うようになり、若いときのように部屋の中で熱を昇華するようなことはしないが、彼との時間が何よりも幸せである 毎回、小一時間ほどしてからお互い会社へ戻る 前回は別れ際に「私のネクタイをしてくれてありがとう」と微笑んでくれた 気づいていたんだなと嬉しく

        • 積雪

          スースーと落ちる雪を数えていたら 自分のいびきで目が覚めました まだ帰っこないのは振り向かなくても分かります 海に行ったのはいつでしたっけ なぜだか手の平いっぱいに貝を集めたんですよね キラキラした海はあなたを思い出させます 今、おーとお腹が鳴りました 読みかけの本を閉じてあなたの妻が夕飯を用意しています 私が食べ終わるまでには返ってくるのでしょうか 私が寝てしまっていても私の鼻があなたを探しています

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        • 双極性障害の闘病日記
          21本
        • precipitation
          5本

        記事

          療養から5ヶ月目

          今は1月。寒い。 今は週3日の物流倉庫のバイトをしているが 毎日楽しい。 何が楽しいかというと 通勤の読書 バイトの作業 帰り道で飲む缶チューハイ 2日間の一人の自由な時間 家族との時間 毎日楽しい。 帰り道の缶チューハイは朝から楽しみで仕事中も思い出してはニヤけてしまう。 酔って帰る理由は半分は陽気な方が家族も嬉しいだろうという配慮だ だがそんな事はどうでも良い 今の人生が楽しい 今月末にバイト先が移転のため またバイト先を探さないといけないが 焦らないと決めている 無職

          療養から5ヶ月目

          5分後

           寒空の下、いつものように朝早くから外を歩いている。  今日が始まった。そう思うが特に特別な思いがあるわけではない。毎朝、道の上で心の状態と自分の存在を確認してゆっくりと前進しながら調整をしていく。  歩いているときは、なるだけ何も考えないようにする。ただ歩くだけだと雑念で頭がいっぱいになるので、5分後にあの角まで行こう。等と短い目的地を作る、その間は何も考えずそこに向かって歩けば良いのだ。5分後というのはとても近い未来で、今にとても近く明瞭な範囲だと思っている。この5分を何

          横揺れおっぱい

          道を歩くときは必ずと言っていいほど女性のおっぱいを観てしまう まるでセンサーが反応して、眼球がおっぱいをとらえるように 本当は見たらそのまま揺れ動く丸みを見続けたいのだが、きっとそういうことはしない方がいい。と思いがよぎり直ぐに目を離す。出来れば持ち主の顔も見たいのだが見れないことが多い 誰もが知っているのだ。それは大切な誰かの為のものなのだと。ただ、今日は、縦揺れではなく横揺れを混ぜた躍動するおっぱいを見て感動をした。 例の如く顔を見ることは出来なかったが素晴らしい動きだっ

          横揺れおっぱい

          天使と悪魔

          ある時、天使と悪魔のモチーフは何かと考えたときがあった もちろん、天使は天の使いで、悪魔は暗闇から現れるのようなイメージは分かっているが、世の中にあるものは人間の何かが形になっていると感じる 本は知識や空想、看板は警告やお知らせ、家は住む人の人柄、レースの多い下着は欲望 話を戻すと、天使は良いイメージがある、悪魔は悪いイメージ。良いと悪いが明確に分かれてキャラクタライズされている 人の心のその先にその原形がある気がする。と思っていると妻から電話がなり僕の思考は現実に戻される

          王様の王冠

          今、ある公募に向けて作品を書いている 応募内容に「ワードで…」とあるのでワードを使い書いているのだが、スマホだと文字が小さかったり、キーボードを使用しないと操作性が悪かったりして、やりづらい。 また、性格上、一つの作品だけを書き続けていると、途端に飽きてしまう。 どうすればいいのか。と少し悩んで直ぐに答えが出た。今まで通り、好きなときに、慣れているメモアプリで思いついた作品をいくつでも書き、気が向いたら続きを書けば良い。これだ。 間違えて、楽しみを窮屈にしてしまった。 今日

          くるりのえいがの日

           今日は午後から精神科の病院に行く日  ここ数週間、倉庫のバイトをしているが、安定していると思う。  朝、目が覚めて自分の中に不安感が無いか確認し 満員電車の中で混乱していないか確認し  職場に近づいて来た時、怖くなったり嫌悪感が無いか確認し  帰り、家で家族とのコミュニケーションに不快感が無いか自問し、確認し  あすの出勤を思い不安感が無いか確認し…   また、仕事中も自分の心の状態を様子見ている  今のところ問題が無いという結論になる。  たまに、御母さんと息子が言い

          くるりのえいがの日

          Flu vaccination

          平日の休み、ぶらぶらと散歩をしている時、頭の中で時折「明日、バイトに行きたくないかい?」と自分に聞いてみる。 ふわりふわりと水中に漂う思考は、歩いている間に海底に降り立ち知識へと落ち着く。 また、少しでも不安なことがあれば直ぐに解消していく。小さくても不安を持ちながらそのままにしない事。例えば脇にスプレーしたいなとか帽子を脱ぎたいなとか。直ぐに解消して上げる。 そんな中ふと自分に質問をする時がある。思い出したかのように。 「明日、バイトに行きたくないかい?」そう聞くと今日もま

          ビックマック

          先週からアルバイトが始まりました 週3日の7時間勤務で物流倉庫での作業 土日は身体が痛く辛くて心に余裕が無い感じでした ただ、疲れてはなくて、今まで1日よく歩いていたのが功を奏しました 辛いことを先生に聞くと 切替が大切だと言ってくれていました 深呼吸、ストレッチ、休日には好きな事をする さっき久しぶりにマッサージチェアを使いました 効きました もっと早く気がつけばよかった 疲れのせいかヘルペスにもなってしまいましたが 皮膚科に行ってきました 体の異常は病院へ 身体の

          ビックマック

          「Days_mobius」あらすじ

          はるか昔、惑星チキュウから飛び立った一隻の船があった。その名はNo.4 巨大宇宙船No.4は第二のチキュウとなる星を探索し続けている 船内は故郷チキュウを再現しており 人々が多く住んでいる首都や広大な大地や海、山々など悠然なる世界がAIにより管理されている 船内には様々な惑星から乗込んだ 異星人が多くいて 今やNo.4内は異種多様な生命体が共存している チキュウ人の生き残りであるデイズは AIに割り当てられた仕事を嫌嫌こなし 空虚な人生を酒で流し込んでいた そんなある日

          「Days_mobius」あらすじ

          「Days_mobius」第3話

          爆風が夜の砂を乗せて部屋に吹き込む 髭の男ビーフはランチャーのスコープを除いたまま様子を窺っている メビウスの髪結いが取れ長い髪が風に乱れる 黒いタコ足のエイリアンに戯れつかれているようにも見える メビウスは髪の奥から鋭い目をビーフに寄こしていた ビーフはスコープから目を離し肉眼で着弾付近を確認してからランチャーを置いた 「お近づきの印ってやつだな」と耳の後ろを掻いて茶色いソファーに横になり煙草に火をつける 「行っていいぞ」と煙草を持った手を仰いだ 細かい灰がヒラヒラと床に

          「Days_mobius」第3話

          「Days_mobius」第2話

          砂漠の砂が部屋に吹き込み、床には白い砂が撒かれている 部屋には二人の男がいて一人は 焦げ茶色の長いソファーに片足を載せながら タバコを吹かしている 頬から下は黒い髭で覆われ肌は日に焼けて黒黒としていた 「連絡は?」と聞く髭の男は 日が照りつける砂漠を見ながら 頬にある傷口をゆっくりとなぞっている 長髪を後ろで結い、清潔感のあるもう一人の男は 日の当たらぬ部屋の隅で静かに立っている 顔にはまだ幼さが残っているが凛とした姿には近寄り難い雰囲気があった 彼は目を閉じたまま静かに首

          「Days_mobius」第2話

          「Days_mobius」第1話

          昔むかし、ある所にチキュウと言う惑星がありました ある時このチキュウに生命体が誕生し 単細胞生物から始まった生命は様々な生態を形成し進化を繰り返してゆくのでした 人間が誕生し生態系の王者となった後は 白い紙に黒いインクが染みていくように瞬く間に増殖し 増えすぎた人間は巨大な船に乗り無限の宇宙へと飛び立つことになります 優れた様々な人工知能を搭載した宇宙船はエネルギーをはじめ、衣食住を快適に過ごせるよう全て自動化しております この宇宙船の名はNo.4と申しまして なぜNo.

          「Days_mobius」第1話