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ざわつく心はかもしてしまおう【心を整える】

ごまかしようのない不安。忍びよる恐怖。ついて回る否定的な感情。いろいろな意味で出口の見えない今、このざわついた気持ちをどうすればいいんだろう。

ここのところ私たちはみんな、体験したことのない不安と恐怖にやられっぱなしです。

体がなんだかキツい。心がなんだかつらい。薄々そのことに気がついていても、本当にいっぱいいっぱいな時は、自分のために頑張るエネルギーなんてもう残っていなかったりします。

そんな時は、頑張ることをやめませんか。

いっそ、その心、そのまま「かもして」しまいませんか。


かもす。醸す。
発酵させて、体にいいものに変える。

自分の心のプチメンテナンスとして、私はよくやっています。

どうやって?

醸してもらうんです。
音楽とかアートとか美しいものとかの「魔法」に。

私がよくやる「かもしメンテ」は、これです。

1)画用紙を用意する。
2)それを水に浸し

  びっしょり湿らせる。
3)いろいろな色の絵の具を       
  好きなだけパレットに出す。
4)筆に水をたっぷり含ませ   
  好きに選んだ色をつける。
5)音楽に合わせて、筆を軽く振り

       色の雫を紙に落とす。
6)違う色を選んでまた落とす。
7)これをただただ繰り返す。
8)やりきった!と思ったら、おしまい。

*絵の具が面倒なら、水性のカラーペンを湿った紙に押し付けてにじませたり、好きに線を引いてみたりするだけでも楽しいです。


こんな感じです。

画像1

筆の振り方によっては、雫があらぬ方向に飛んでいくので、要注意。


作業に慣れてきたら

色が変化していく様子
音楽の流れ
自分の体の動き
自分の感覚

に意識を向けながらやってみるとよいです。


そして、やりきった!という気持ちになった時が、やめ時。


乾いたら、まったく別のものになります。

画像2

そのままでもいいし、写真に残したり、切り貼りしても。私はこれを折り紙にして、手元に置いています。


さて、やる時にかける音楽です。
いろいろな選び方が可能です。

静かでゆるやかな曲であれば、自分の感覚や心の動きに気持ちを向けられます。色、音楽、自分の感情が刻々と変わるのに意識を向けつつも、淡々と作業を続けるので、うまく瞑想できた時のような心の静けさを感じられるかもしれません。

また、自分が知っている曲を選べば、音楽の抑揚、強弱、ビート感に筆を合わせることができます。自分の意識と動きと音楽とがシンクロして、心地よい一体感が得られます。

大音量のメタル? それもありです。筆遣いが激しくなるので、大がかりな創作活動になるかも。でもこれはセラピーではなく、セルフケアなので、自分がいいと感じられればそれでいいんです。飛び散った絵の具の後片付けが、面倒でなければ。

器楽系(インスト)なら、歌詞の言葉にとらわれません。もし人の声を感じたければ、知らない言語で歌われている歌の方が、集中を削がれないかも。

クラシックでもジャズでも民族音楽でも、自分が落ち着くもの、好きなもの、いいと思うものを選んでみてください。人に押しつけられたものより、自分に響くと感じたものの方が、心のメンテナンスにはよいと思います。

ちなみに私は、ロックアーティストのアルバムに入っているインストを、よく使います。時代の空気感に浸れるからです。

最近は、ヨルシカのアルバムからインストだけをプレイリストにまとめ、それをかけながらやったりしています。インストは残念ながらYoutubeでは公開されていませんが(涙)、Apple Musicで試し聴きができます。

ヨルシカ  ”だから僕は音楽を辞めた”


『8/31』『7/13』など日付がタイトルになっているものがインストです。インストは一曲一曲が短めですが、最後の『4/10』は3分弱と長めなのでよいかも。

また、この「かもしメンテ」用のお気に入り曲もあります。かれこれ3年以上使っていますが、飽きません。多分、私の中の何かが呼応するのでしょう。

はじめの一歩が踏み出せない方の、ご参考になれば。インドのカタックダンスと音楽のシンクロが美しいので、MVも覗いてみてください。

Arooj Aftab "Yaad Piya Ki Aey"


というわけで、準備から終了まで最短で15分の「かもしメンテ」。気持ちがいっぱいいっぱいで、ざわざわする感覚がどうしても振り払えない。そんな時に、オススメです。


Photo by Jeswin Thomas.




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