ぼやきの「見える化」「聞こえる化」 【心を整える】
「なんだこれ」「また?」「なんで自分だけ」
ふと湧いたぼやきが、いつの間にか頭を占領。気づけばイライラ。作業も中断。急ぎの仕事なのに、頭が切り替えられない。
そんな時、パッと平常心に戻って、さっさと作業を終わらせるために、私はある方法を使っています。
頭の中でグルグルするぼやきとイライラ感を、その場で歌にする。できればイメージつきで。
冗談のように聞こえますが、意外に効果があるんです。
例えば、こんな感じ。
「玄関の前に落ちていたセミをどかそうと思ったら、まだ生きていて、びっくり。そのせいで腹が立ち、買い物に行く気が失せた」時。
41@てんとら『THE SEMI TRAP』
「あまりの暑さで何もできず、そのせいでイライラしてさらに何もできない」時。
「暑さ」「暑い」を「567」に変えると、別の臨場感が。
からめる『あつすぎの歌』
「急がなきゃいけなくてイライラ、ゆっくりやってもイライラ、それで投げ出したくなった」時。
40mP『だんだん早くなる』
(ちなみに、この歌は『だんだん高くなる』『だんだん近くなる』などのバリエーションもあります)。
言葉+音+イメージの即興
=状況の「見える化」+「聞こえる化」
作業はいたってシンプル。自分のつぶやきに節回しをつけて、頭の中でそれに合うシーンを描いてみる。音入りの四コマ漫画かアニメGIF、あるいはTikTokの動画を、即興で作ると考えればわかりやすいかもしれません。
例えば
0) 大事な作業中にコンピューターがフリーズ
1)「あ、また凍った。コンピュータ」
イライラが急上昇
2)そこですかさず、ぼやきにメロディをつけ
3)雪山で、死への眠りにつきかけているコンピュータを必死に起こそうする自分を想像(つまらないイメージですみません)
こうやって言葉にすると馬鹿馬鹿しく聞こえますが、これで高まったテンションが一瞬ふっと下がります。身に降りかかった災難を、ちょっとだけ自分から切り離せます。
つまりは、ぼやきの「見える化」+「聞こえる化」、さらに言えば「パロディ化」です。
クスッと笑って「ま、いっか」「ははは、作業に戻ろう」と思えたら、しめたもの。状況を客観化し、これ以上イライラに費やす必要があるかどうかを見定めることができた。作戦成功です。
というわけで、ぼやきの「見える化」+「聞こえる化」、深呼吸では気持ちが切り替えられない時に、オススメです。
ちなみに、こうした心情や状況の「見える化」+「聞こえる化」については、例に挙げたように、ボカロ系の作り手さんたちが意欲的です。YouTuberの皆さんの創作も、言葉+音楽+イメージの自由な組み合わせ方が面白い。ぜひ、参考にしてみてください。
*今日の見出し画像は、ダラズさんのものをお借りしました。ダラズさん、素敵な画像をありがとうございました。
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