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アニメプロデューサーがwebtoon制作をやってみた。アニメ制作との接点やwebtoonづくりの面白さとは?【後編】

前編に引き続き、アニメを作っている筆者がwebtoonを作ってみて思ったことを中心に執筆しているnoteです。

この記事がアニメ制作者の日々のアニメ制作に少しでも役立ったり、また新たな可能性を見れるきっかけになると嬉しいです。

webtoonってマンガって言われることもあるけど、これって実はアニメ(映像)的なアウトプットじゃないかという気づき

これがやってみて一番大きく意識が変わった所で、webtoonは「縦読みカラーマンガ」と呼ばれることが多く、僕もプロジェクトに関わる前までは大きい意味でマンガの一種だと思ってました。だから映像を作ってる自分たちには近いようで遠い場所のことだなと。

しかし実際のwebtoonをよくよく見てみると、コマ割りは現在のマンガのロジックではなく、カットカット見せていく紙芝居のようなかたち、そしてそのカットには色が塗られている….。これってもはやアニメ(映像)の方が近いじゃん!という感じです。

「モブなのに過保護な公爵に溺愛されてます」の第1話の一シーン

これに気づいたときに、もしかしてこれってアニメを作ってきた人たちは有利なポイントが結構有るのではないか?という仮設が立ちました。
エンタメコンテンツにおいて、ストーリーももちろん大事ですが、お客さんの目にダイレクトに触れるのは最終的なカラーの画(絵)、その最終成果物をスケジュールどおりに作るためにどんな作業ややりくりや調整が必要なのか、これらをやってきたのはアニメ制作の現場じゃないか、と思ったわけですね。

アニメの工程をwebtoonに当てはめてみた

筆者が映像プロデューサーとして参加した「ねむくなる木陰と癒しの音楽 - sea-no | そよ風のさんぽ」MV

ここまでアニメ制作のスキルや経験がwebtoon制作に活きますよ、という論調で書いてるんですが、実際の作業ってどうなの?というところもあるので、webtoonのキャラ線画という工程にフォーカスして、その制作に求められる要素をアニメの工程で説明してみます。

  • 基本的に止め絵

  • 絵コンテのニュアンスを読み取りLOを切る

  • キャラデザに忠実な2原作業

  • キャラ作監作業も含む

  • 作りながらキャラデザ、プロップデザインが必要

となります。アニメ制作の工程で使うスキルと重なるところが多いですが、現在のアニメ工程で分業化されている工程を一つの役職で担っている、ということもわかりますね。
次にwebtoonの着彩仕上に求められる要素をアニメの工程で説明すると、

  • 仕上げと撮影処理を入れたもの

  • 色彩設計作業も含む

  • 一部作りながら色指定が必要

  • 一部作りながらエフェクト描画が必要

  • 一部作りながら特殊効果作業が必要

のような感じです。どうでしょうか?少しはイメージがしやすいのではないでしょうか。

ここで改めてwebtoon制作で活きそうなアニメのスキルや経験をまとめてみました

筆者がプロデューサーとして参加した「白銀」MV

ここで自分のオピニオンなんですが、今現在、webtoon制作で良い作品を作るために必要なスキルや経験を箇条書きでまとめてみました。

  • プロジェクトマネージメントスキルと経験 →(アニメでいうと)制作進行、制作デスク

  • 最終的な画(絵)を決める仕上げスキルと経験 →(アニメでいうと)撮影

  • 作品の世界観を一段感深めるスキルと経験 →(アニメでいうと)特殊効果

  • 設定を考えたり集めてまとめるスキルと経験 →(アニメでいうと)設定制作

加えて、3Dソフト(BlenderやUnreal Engineなど)を使った背景線画制作という部分などにも期待が寄せられます。
ここで僕の仮設の一つなんですが、webtoonではアニメで撮影を担当してる方が特に活躍するのではないかと思ってます。もちろん使うソフトはAfter EffectsではなくPhotoshopやクリップスタジオペイントですが、撮影の方が最終的な絵に対して注いでいる情熱やスキル、そして素材管理能力などがかなり活きるのではないかと思ってます。

そして、もちろん制作進行、制作デスクの方のスキルは常に必要。どんな作品を作るにしても必要なのは全体を見てマネージメントできる方の存在がとても尊いです。

まとめます

長々と書きましたが、前編冒頭で言及した、

  • 作品作りの上流から下流まで目行き届かせたいなぁ。自分が納得の行く作品作りがしたいよ

  • なるべく少人数で制作したいなぁ

  • 大量の素材を取り扱いが大変すぎる!

  • もっと深くストーリーやキャラクターづくりにこだわってみたい!

  • オリジナル作品(またはオリジナル性の高い作品)を作る打席を増やしたいなぁ

  • 今持っているスキルや経験を活かして、新しいチャレンジがしたいなぁ

ということを考えていた人にとって、webtoonは「チャレンジしてもいいかも」と思える領域になりえるということを感じてもらえたのではないかと思います。

もちろんいいことばかりではなくて、まだやり方が確立できてないからこそ予定調和で進むことばかりじゃない部分や、webtoon産業(特に日本)のこれからがどのように転んでいくか分からないということはちゃんと記しておかなければならないと思います。

そんな中でMintoっていう会社がありまして

いま僕は株式会社Mintoという会社(webtoon制作はMinto内のMinto Studioというセクションが担当)でwebtoon制作を行っております。Mintoについてすこしだけご紹介させてください。
僕の視点でMintoがイケてるなーと思う点は、

  • コンテンツソリューション事業において、SNS×マンガの組み合わせでの制作実績、営業実績、効果実績が抜群でクライアントからの信頼も熱い部分

  • IPプロデュース事業においては、スタンプの累計ダウンロード数は50億件超で世界1位の実績

  • 時代のトレンドであるweb3事業においての数々の実績

そんな会社がwebtoonで新しい産業を作ろうとしています。これらが会社内でシナジーを持ったときに見える景色にはかなりワクワクさせられますよね。

会社自体は若く(2022年1月にクオン社とwwwaap社が経営統合して誕生)チームもできたてですが、デジタルネイティブやZ世代を中心に柔軟な考えと機動力、高い営業力と展開力でこれからも数々の事業シナジーが生み出されていくと思います。

アニメやゲームの厳しい現場でいくつもの作品を作り出してきた方で、新たな(そしていままでのスキルが活かせる)土壌でチャレンジしたいという方には、とても良い場所のように思います。


Mintoでは、様々なポジションで採用活動を絶賛実施中です。
ご興味ある方はぜひご一読、ご応募ください!

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