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看书:『香港と日本 - 記憶・表象・アイデンティティ』(#9)

看书:『香港と日本 - 記憶・表象・アイデンティティ』(#9)

これはある講演会での一幕である。プロジェクターで映し出された写真。それは香港のとあるベンチで寝そべる中国大陸出身者を撮ったものだった。「あなたはどう思いますか?」その問い掛けに聴講者の意見はこうだ。「醜い」「一人でベンチを占めて他人が使えなくなる」「中港矛盾(中国本土と香港との交流が活発になるにつれ、様々なトラブルが起こること)を思い出した」次に、同じベンチで寝そべる金髪の西洋人が映し出される。「

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看书:『トイレは世界を救う〜ミスター・トイレが語る 貧困と世界ウンコ情勢〜』(#3)

看书:『トイレは世界を救う〜ミスター・トイレが語る 貧困と世界ウンコ情勢〜』(#3)

富士山にゴミ問題があるように、エベレストにも同様の問題があるようだ。登山家の野口健氏の活動で有名だが、実はエベレストにはトイレがないらしい。それは物理的な理由かもしれないが、多くが先進国から凍った”糞尿”を置き土産にされているようだ。
エベレストにおいて第一は生命の維持だ。衛生面はずっと優先順位が低い。
しかし雪山と同じく衛生面の優先順位の低い状態が世界に”へばりついている”。それは文化なのか宗教

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看书:『WOODAP 上下水道の未来への処方箋』(#2)

看书:『WOODAP 上下水道の未来への処方箋』(#2)

国土交通省が平成30年に纏めたデータによると蛇口からそのまま水道水を飲める国は世界で9ヵ国しかないそうです。

日本はそのうちのひとつ。だからこれからも安泰かというと、そうではないようです。何故でしょう。設備の老朽化と技術継承者不足。水道関係も例外ではないようです。つまり日本の上下水道事業も変革期に入っているといえます。
しかし各自治体等で中々足並みが揃っていないなど問題は様々です。

本書は民間

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看书:『13億人のトイレ 下から見た経済大国インド』(#1)

看书:『13億人のトイレ 下から見た経済大国インド』(#1)

インド国民13億人のうち11億人がスマートフォンを所有している。しかし6億人が自宅にトイレがないという。日本ではちょっと考えられない“常識”があるようだ。

トイレがないから犯罪(性犯罪)が起きる、など、“日本の常識”的立場から安直な発言は慎むべきかもしれない。

トイレの有無は根底でヒンズーの教えと結びついており、問題は一筋縄とはいかない(“浄-不浄”の二項対立)。
またインフラのコモデティ化が

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