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#ニーチェ
【読書録】西谷修『不死のワンダーランド』の総評
総評というと偉そうだけれども、今まで部分的にしか触れてこなかったこの本の全体について、少なくとも個人的に考えてみる必要を感じた。
とはいえ、この本の全体的なメッセージは明快だ。なんとなくの感触でしかないが、私たちは第二次世界大戦、そしてナチスドイツのユダヤ人殲滅作戦などを機に、生と死という価値が変わった。不死といえば聞こえがいいが、わたし自身として死ぬすべは奪われてしまった。私が生きている間に
【読書録】西谷修『不死のワンダーランド』
この本を読み続けて、たぶん一年かそこら経つ。以前に述べたように、最近の時間経過が自分の感覚とだいぶ違っているため、そこのところは自信がない。が、今年読み始めたということはない。去年のいつごろかかもしれない。とにかく、長さと読みやすさの割にはずいぶん時間がかかってしまった本を、ようやく読み終えることができそうだ。
そういうわけで、西谷修『不死のワンダーランド』、最後の手前の章の「民主主義の熱的死