見出し画像

卒業

先日、無事に
3年生を送り出しました。


ホッとしたような寂しいような、今思うとあっという間の毎日で、実感があまりありません。


ただ、立派に成長した姿を見て、「あ〜私はこの日のためにずっとやってきたんだな」という気持ちになりました。


教育現場でたくさんの人と関わって思うのは、愛情の形は無限にあるということに尽きます。


幼少期や義務教育期間は、手取り足取り、細やかな指導が必要だと思います。

ただ、高校、成人、と発達の段階に応じて接し方は変えていく必要があって。

何でもやってあげることだけが愛情とは限りません。
失敗しないように口出ししたり、答えを与えることは愛情でもあるけど、一方で必要以上に援助することは相手の依存を誘発したり、自立を奪うことにもなり得る。

いつまでも親御さんと生きていけるわけじゃないですしね。周りの大人の手が離れても、自分を信じて、自分の力で生きていけるようにする。そのために、子どもに委ねて見守る、任せるということも、愛情なのだと感じます。
ついつい、子どもに必要とされることに安心したり、存在価値を見出してしまうこともときとしてあるんですけどね。



ある先輩に教えてもらったのですが、
「自信は自分の人生をどれだけ自分の意志で決めてきたかに比例する」
本当にその通りだと感じます。

私自身、学生で親の近くにいたときはあまり気づかなかったけれど、離れてみて、自分で決めるしかない状況になってはじめて、戸惑いがありました。
今までは周りが喜んでくれるほうを優先したり、あまり自分で決めてこなかったので、なかなか決断できず人に相談していましたし、自分の決断にもイマイチ自信が持てずにいました。

周りの意見に耳を傾けることも大事なことですが、自分がどうしたいのか、どう生きていきたいのか日常的に問いかけることは、自立し、自分らしく生きていく上で大事なことです。


また、
褒めて伸ばす、叱って伸ばす、いろいろな教育の仕方がありますが、
褒め過ぎるのも、褒められるための行動を誘発してしまうこともあるし(コントロール)、叱りすぎるのも自信を奪うことになる。

怒られないように頑張ることでそのとき結果を出せても、恐れの回避からの行動は、恐れしか産まないのではないか?この子が、この先の人生でいつか挫折をしたときに、心から自分を信頼して生きていくことができるのだろうか?と、疑問に感じるところもあります。

人の言葉には大きな力がある。

「あの子みたいに明るくしなさい」と言われて育てられたら、=明るくない自分はダメ、明るい人はいいという価値観(思い込み)が形成され、対等な人間関係を築きにくい。




今の現代は情報に溢れています。
特に、メディアや世間が与える影響は計り知れない。


例えば、物を所有したり、大企業で働くことを良しとする風潮が一昔前ではありましたが、メディアや大人(外側 )がそう言ってるから、そこから逸脱した自分は駄目な人なんだ、と自分の価値を信じられない子どもが少なくないとも思うのです。


いい子でいたら(親や大人にとって都合がよい子であれば)褒められるし、そうでなければ怒られる。だから、愛されたくて、認められたくて必死で努力する。(それ自体は何も悪いことではないのですが)。いつの間にか、付加価値のある自分でないといけないと思い込み、目の前の出来事と自分の存在価値を結びつける。

ただ、個人の特性も幸せの形もそれぞれで。
稼ぎたい、社会で活躍したい、手に入るものを大事にしたいという人もいれば、お金や地位を追うよりも、自分の世界観だったり、精神性を大事にしたいという人もいる。

もし後者のような人が、前者だけを良しとする環境に身を置き続けたとしたら。
本来の本人の姿とはかけ離れた情報にさらされ続けたら、確実に自信はなくなります。


飾らない自分でいることを受け入れてくれる人がいるかどうかは、社会をどれだけ信頼しているかどうかに比例すると思います。

まぁ、そうは言っても、前者のようなタイプの人もいるし、それで頑張れる人もいるわけだから、どっちも必要なのですね。

私もOK、あなたもOKの世界線であったら平和で

私はOKだけど、あなたはダメ
これだと戦争が起こってしまいます。


生きていく中で病気を抱えてしまったり、今持ってる価値観が極度につらいものであったりしたら、おそらく本能的に身体が「そっちじゃないよ」と教えてくれているのだと思います。


学校でも、
勉強や部活動、数字で見えることだけで、その子の良さは測れない。 


幸せになる方法も決してひとつではなくて。
例えば、看護師になるためには
大学に行く、専門学校に行く、はたまた、就職してから学校に入り直すなど、道はさまざまです。


だから、これからもし自分の第一希望に叶わなかったとして、そのときはなんで?って思ったとしても、考えを改めたり、ひたむきに行動を繰り返ししていくことで、結局は幸せにはなれるのだと思います。

結果として、思い通りにいかないことが自分の視野を広げ、新しい発見につなげてくれます。
広い視野は、心を自由にする。

まぁ、ときには文句言ったりもするでしょうが。笑


物事にチャレンジして失敗すること。
そんな経験は、傷ついた人とどう向き合っていったらいいのか、そういう大事なことを教えてくれます。

 



彼らが、自分の花を咲かせられますように

幸多き人生を願って🕊️🌱





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?