「ACAO des ART」開催しました!
GWの4/29〜5/8、ACAO OPEN RESIDENCE#6にあわせて、「ACAO des ART」を開催しました!(カバー写真は、中村壮志さんの作品「舞台上の依代」写真は全て花坊さんです)
今回、3〜4月のACAO ART RESIDENCEに最初に入り始めたのが、中村壮志さん。ATAMI ART GRANTに参加し、よりちゃんと熱海をリサーチして、作品作りがしたいといってくださったのがきっかけで、今回の滞在でも、熱海の松と、能の舞台でつかわれる松を一つのモチーフに、演劇装置が展開されるような映像インスタレーションになりました。もともとダンスホールだったサロンKINRINをこのような形で使用したのは初めてで、とても新鮮でした!!
そして、藤生恭平さんも、ATAMI ART GRANTに参加してよりリサーチをしたいと申し出てくださった一人。HOTEL ACAOに滞在して、その窓からいつもみえる3つのボールをモチーフにしたり、ART GRANTのときから着目していた、熱海が、4つのプレートのちょとはざまにあるという地形やそのずれをモチーフにした作品などを作ってくださりました。また、今回新たに「地球を釣る」をテーマに新作を作成。
「地球を釣る」とは、釣りの用語で、釣りの針が地面にひっかかってしまって、とれなくなってしまったことをいうそうなのですが、それを実際にどう表現するか、ACAOの前の烏帽子岩で、まさに命懸けで取り組んだ作品が、まさにその烏帽子岩のみえる部屋でみられるおもしろい仕掛けになっていました。
そして、HOTEL ACAOに滞在している中で、おもしろいところに着目したのが、高村佳典さん。彼はデザインも映像も、WEBもなんでもできてしまうマルチ才能の持ち主なのだけども、HOTEL ACAOでは、「椅子」に着目しました!これまでACAOのいろいろな場所でつかわれてきた、ひっそりとそこに息づいてきた椅子に着目し、「ACAO CHAIR COLLECTION」としてみせることで、これまであたりまえとしてきたことの視点をかえて、それぞれの椅子の歴史に思いをはせるような、とてもいい作品でした!(こちらは今、一部HOTEL ACAOでもみられるようになってます / どこでつかわれていた椅子かもキャプションになっています)
そして、2Fの3箇所をつかい、圧巻の展示を行ってくださったのが、小金沢健人さん。これまで、ここまでワンフロアを制した人はいなかったですが、場所をみて、場所にあったやりかたで、3箇所3様の作品をつくってださりました。上の写真は、ダイニングルームに向かう廊下です。もともとダイニングルームにあった冷蔵庫をここに移動するだけで、ただならぬ空気が醸し出されています。
メインダイニング錦では、もともとメインダイニングにあった椅子机は片付けられていて、電気もついておらず、26脚の椅子のみがそっとおかれています。カーテンの隙間からみえるのは、洞窟内の「胎内回り」初代の赤尾さんが何をみて、この場所をつくったのか、そっとよりそうような作品で、まさに光でこの空間自体が変容して、そっと祈るような空間になっていました。
手前の、もう使われなくなった元ショップには、廃棄されたネオンがかざられ、ACAO各所に残された鏡と呼応して、かつての気配をすこし思い出させる空間になっていました。
そして、かつてのゲームコーナーは、無人の中、マシンが勝手に動き出して、オペラをしはじめちゃったような、空間になっていました。通電 / 遮断で構成されたインスタレーションです。
5/3-4には、鈴木昭男さん x 宮北裕美さんのパフォーマンス「波のうつし」もおこなわれて、この場所でも、まさに裕美さんが機械を操っている様な、おもしろい効果がでて、空間が踊り出したような時間でした。
鈴木昭男さんと宮北裕美さんによるパフォーマンス「波 の う つ し」は、2021年夏にACAO ART RESIDENCE滞在時、2人が体感してきた錦ヶ浦のリズムを自然に還す行いで、昨年このパフォーマンスの最中に豪雨災害が起き、パフォーマンスは途中で中止となってしまいました。今回、少し形を変えパフォーマンスを再演してくださりましたが、ACAOを二人と移動しながら、波の音を聴きながら、とてもいい時間でした。
そして、藤倉麻子さんは、ロビーミュージアムの入り口で、大きく作品インスタレーションを展開してくださりました!秋にむけて、ACAO FOREST敷地内で、庭をつくってださります。庭の設計図ドローイングを展示してくださっていました。
そして、ラスト3日間は、「エメラダ at ACAO」もおこなわれました!カレーを超えた新たなアートの形態を追求するグループ・エメラダによる食とアートの体験を、ゲストとともに提供しました。最終日には、アオイヤマダさんもきてくださりました!!
アオイヤマダさんは、事前にエメラダからミールズについてリサーチし、それをもとにオリジナルの音源をつくり、移動しながらのパフォーマンスも行ってくださりました。
音に踊りに、そして食を通して味覚、そのなかでも、うまみや酸味、苦味や甘味、塩味のような5味だけでなく、多様な感覚を刺激する、ダイニングのボックス席をつかった、贅沢な体験でした。もりだくさんなGWでしたが、たくさんの方にきていただき、記憶に残るGWになりました。
関わっていただいた、アーティストのみなさん、おこしいただいたお客様、そして、現場を切り盛りしてくださったスタッフのみなさん、ホテルのみなさん、本当にありがとうございました!!また次回をお楽しみに。
(事務局:伊藤)
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