カイトとメイコ

お互いに恋愛感情を持たずに結婚した30代夫婦(カイト:異性対してAce、同性に対してA…

カイトとメイコ

お互いに恋愛感情を持たずに結婚した30代夫婦(カイト:異性対してAce、同性に対してAroを自認 メイコ:限りなくAroAce寄りのデミロマ、バイセクシャル)です。結婚、出産までの経緯と日々の思いを気まぐれに。

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はじめに

初めまして。カイト(♂)・メイコ(♀)と申します。私たちは2021年に友情結婚という形で籍を入れた30代夫婦です。 それぞれの詳しいセクシュアリティ等はおいおい記していくとして、「お互いに恋愛感情や性的欲求を持たずに、それ以外はいたって普通の夫婦生活を送る」ということをここでの「友情結婚」の定義とし、ここに至るまでの過程や心境、いま現在の生活について綴っていけたらと思います。 自分たちの選択や生活について、オープンに話した人はほとんどいません(し、話したごく一部の人たちも

    • 【友情結婚】良くも悪くも変わること

      はじめに 大多数の人にとって結婚は人生でかなり大きな生活の変化になると思います。私の場合もご多分に漏れず、オフィシャルでもプライベートでも結婚前と結婚後でいろんなことが変わったなと感じます。 もちろんプラスの変化になったものもあれば、マイナス方向に変化してしまったこともあるかもしれません。そのあたり一度整理したいなと思っていたので、雑記がてら残してみます。 一応追記しておくと私はアセクシャルであり、結婚生活には恋愛感情や性的欲求を含みません。その分、シビアな損得(プラス

      • 【友情結婚】取材を受けました

        昨年末にお話をいただき、私たちの結婚と生活について年明けに取材を受けてから早2ヶ月、ついにその内容がTVに映りましたー! 顔は隠されているし、声も加工されていたので自分たちなのに他人を見ているような不思議な感覚。放送されたのはほんの一部で、取材ではかなりたくさんお話ししましたが、今となってはところどころ忘れてしまったことも相まってこれ喋ってるの本当に私か…?と思うなどしました。 みる人がみたら紛れもなく私たちなんだけども。(笑) 肝心の内容ですが、友情結婚という選択につい

        • 【与太話】正直、悩んでこなかった

          すっかり遅くなりましたが(もう2月!)、2024年初の投稿です。本年もどうぞよろしくお願いいたします。 昨年に引き続き、年明けから友情結婚についてお話しする機会が何度かありました。結婚生活や出会いのきっかけだけでなく、個人的なセクシュアリティに関しても掘り下げて聞いていただく場面があり、実は今までなかなか考えてこなかった「自分のこと」を言語化するいい経験だったなと思います。 SNSでセクシャルマイノリティ界隈の方々が自分のセクシュアリティについて・パートナー探し、友達や家

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          【友情結婚】2023年振り返り

          2023年も残りわずかとなりました。 今年は我が家にとってかなり激動の1年でした。なんとか年の瀬はみんな元気で迎えられそうでひとまず安心しています(母子ともども風邪気味ではあるけども…)。 オンライン上のことに限れば友情結婚界隈で相互フォローしてくださっている方が増え、ちらほら交流の機会もできて嬉しい限りです。 そういえばすっかり呟き忘れていましたが、しれっと結婚2周年を迎えていました。結婚してからというものセクシュアリティ云々の悩みはほとんど感じなくなりました。特にいわゆ

          【友情結婚】2023年振り返り

          【与太話】衝撃!入院生活

          先日、人生初となる病気療養のための入院をしました。 もともと胃痛持ちで、その日も夜中さぁ寝るぞという頃からみぞおちがキューっと痛みだし、あぁちょっと消化に悪いもん食べたもんね…と軽く構えていました。いつもなら無理やり寝てしまうか、胃薬飲めば大丈夫なところまっっったく収まらないどころかどんどん痛くなる。 これは朝を待っていられないということでカイト氏に起きてもらい、寝てる子どもを連れて救急外来を受診しました。この時点で申し訳ない。 そこから激痛を耐えつつ問診、採血、CT検査

          【与太話】衝撃!入院生活

          【友情結婚】初交流備忘録

          先日、ついに「友情結婚界隈」として繋がっている方々とお話する機会がありました。やはり性愛・恋愛ありきの男女関係が大多数の中で、私たちの結婚生活については表面的な部分しか周囲に見せていません(話したところで全ては理解されないだろうし)。 今回、かなり開けっ広げにセクシュアリティやら結婚までのいきさつ、果ては生活の細かい決め事まで話せるのはなかなかない経験でとても面白かったし、こうした縁が生まれたのもネット上ならではで、素直に凄いなぁと感じています。 「友情結婚」という言葉を

          【友情結婚】初交流備忘録

          【友情結婚】暮らしかたについて

          この結婚生活で、いまいち上手く言語化できないなぁと感じているのが家事分担についてです。明確な分担がほぼないので、ひとまず「暮らしかたについて」としておきます。一緒に住み始めたあたりからの変遷を整理してみますね。 結婚前に半年ほどお試し同居期間を設けました。ふたりともひとり暮らし歴がそこそこ長いのは分かっていましたが、お互いの家事能力とかこだわりはその時点でほとんど知りませんでした(一般的なカップルのように家を行き来することがないため)。 メイコ側から、古い物件をなんとか綺

          【友情結婚】暮らしかたについて

          【友情結婚】「期待しない」結婚生活

          私たちの友情結婚について時系列順にまとめた記事が現状に追いついたので、ここからは雑記的な文章が主になります。興味を持っていただける方は、引き続きお付き合いください。 先日、友情結婚という家族の在り方を研究されている学生さんのインタビューを受けてきました。そんな学問の分野があるのか、そして自分たちが当事者として話をする場面がくるとは…、更にそれが論文にまとめられるとは……!と二重三重の驚きがありつつ、普段は結婚生活のことを人に話す機会がほとんどなかったので、ありがたく思いのま

          【友情結婚】「期待しない」結婚生活

          【友情結婚】家族が増えてみて

          はじめに 早いもので、ちいさいひとが新生児から乳児にレベルアップしてしばらく経ちました。つい先日産まれたと思っていましたがあっという間に日々過ぎていきますね…。 いろいろな人の協力があって、おかげさまで今のところ目立ったトラブルはなく、ぐんぐん大きくなってくれていてひとまずほっとしています。 私たちは友情結婚という少し「普通」とは違う家族の形を選択しました。このたび新たにメンバーを迎えるにあたって、出産前後に経験して良かったこと・反省したことを交えつつ、今の心境を残してお

          【友情結婚】家族が増えてみて

          【友情結婚(番外編)】誰得?出産レポート

          ※この頁から読みはじめた方へ タイトルに友情結婚とある通り、私達夫婦は異性への性的欲求を持たない同士で結婚し、性行為を一切経ずシリンジ法にて妊娠しました。 このレポートはまさに誰得?ですが、個人的な備忘録として残しておきます。 セクシュアリティ上、異性との性行為ができない(したくない)けど子どもを望んでいるという方へ向けて、いわゆる処女懐胎でも問題なく出産できた経験談として何かの参考になれば幸いです。 ちなみに抵抗ある方へ先に忠告しておくと、妊婦健診を含めてあらゆる人に陰

          【友情結婚(番外編)】誰得?出産レポート

          【友情結婚】妊活編④妊娠~出産

          シリンジを使ったタイミング法を始めてしばらく経ち、次の周期がだめだったらステップアップで卵管造影検査(子宮形状の異常や卵管のつまりがないかを造影剤を流し入れてエックス線で確認する検査)の予約をしようかな、と思っていた矢先に妊娠が判明しました。 食生活を含めて日常生活で特に気をつけたこともなければ、仕事で普通に重い荷物を運び、少量ですがアルコールを飲んだりもしていたので、妊活してました!と言えるほどのことは正直していません。妊娠できる体質だったんだなぁ…ということと、所定のス

          【友情結婚】妊活編④妊娠~出産

          【友情結婚】妊活編③試行錯誤期

          ブライダルチェックを経て、健康診断レベルの検査では妊娠に対して懸念事項は特になしと判明したので、次のステップとしていよいよ「妊活」と呼べる段階にきました。 とはいえ私たちはお互いに対する性的欲求もなければ、接触もしたいと思えない夫婦なのでいわゆる「普通の性行為」からの妊娠は難しいと当初から話し合っていました。 幸い、現代医療の進歩は素晴らしく、必ずしも性行為を経なくても妊娠する手立てがいくつかあります。 排卵周期ごとにタイミングをとるシリンジ法 人工受精 体外受精

          【友情結婚】妊活編③試行錯誤期

          【与太話】他人と暮らすのが楽しくなるまでの話

          はじめに カイト氏とはお試し同居期間を含めると丸2年ほど同居しています。もうそんな経つか!早いな! 就職を機にひとり暮らしを始めて10年弱、気楽さ・静かさ・誰に気を遣うことなく誰にも怒られない生活が大層気に入っていました。家事は自分が困らない分だけ、片付けは誰か訪ねてきたときに誤魔化せる分だけ(笑)できておけばいいし。 なのでいよいよ結婚も視野に入れないといけないなぁと思った当初はそもそも他人、それも長く知り合ったわけでもない異性と一緒に生活なんて無理だろ?! さらに特

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          【友情結婚】妊活編②始動期

          ブライダルチェックを受けてみようということになり、ひとまず対応している産婦人科探しを始めました。 私は有難いことに今までの人生で婦人科にいくようなトラブルがほとんどなく、会社の健康診断で仕方なく子宮頸がん検診を受けた程度。 その時は、例の「性行為経験はありますか?」の項目が当てはまらなければ無理して受けられなくても…とやんわり言われたりしました(結局、会社が費用負担済だったので受けました)。 ※ちなみに子宮頸がんの原因であるウィルスは異性間の挿入を伴う性行為以外でも感染のリ

          【友情結婚】妊活編②始動期

          【与太話】結果的にこの結婚はラッキーだった

          はじめに 最近のLGBTQ+界隈、なにかと話題が尽きない印象ですね。 様々な媒体で様々な人たちが意見したり議論したりするのを見かけ、初めて自分がマイノリティ側じゃないかな?と自覚してからだとおよそ20年弱経っているので、その当時と比べると物凄くオープンな時代になったなと思う反面、この国まだそんなレベルなのか…と思う部分もあります。 私は幸い、マイノリティとして特別困ったり悔しい思いをしたことはありません。が、それは将来を見据えて付き合うようなパートナーが長年おらず、世間的

          【与太話】結果的にこの結婚はラッキーだった