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【友情結婚】家族が増えてみて

はじめに

早いもので、ちいさいひとが新生児から乳児にレベルアップしてしばらく経ちました。つい先日産まれたと思っていましたがあっという間に日々過ぎていきますね…。
いろいろな人の協力があって、おかげさまで今のところ目立ったトラブルはなく、ぐんぐん大きくなってくれていてひとまずほっとしています。

私たちは友情結婚という少し「普通」とは違う家族の形を選択しました。このたび新たにメンバーを迎えるにあたって、出産前後に経験して良かったこと・反省したことを交えつつ、今の心境を残しておきたいと思います。今後、友情結婚で子育てもしてみたい!という方にとって、なにかの参考になれば幸いです。


①足並みを揃える努力が必要

妊娠に至るまではお互いの協力が不可欠ですが、妊娠~出産まではどうしても女性の負担が大きくなります。ご時世的にも検診に立ち会えなかったりする病院はまだ多いと思うので、実際に子どもが産まれるまでの心構えには男女で開きがでてきそうだなと感じます。

さらに産休に入ってしまうと時間的な余裕にも大きな開きがでるので、「気が付けば私ばっかりいろいろ調べて心配しているし、準備している!」「パートナーは何もしてくれない!本当に産まれて大丈夫なの?」とモヤモヤしがちです。
実際、私が割とせっかちにあれこれ準備したいと言い出し、カイト氏がもっとゆっくりでいいんじゃない?と返す場面が何度かあったりしました。

結果、私たちが取り入れて良かったなと思う方法をいくつか挙げてみます。

・同じ育児雑誌をそれぞれで読んでみる
→某有名結婚専門誌が無料で妊婦(とその家族)向けの雑誌を刊行していて、それぞれ時間がある時に読んであーだこーだ言いながら知識を共有していました。注目するポイントが違ったりするので面白かったしちゃんと勉強になりました。これで無料とは、侮れない…。

・必要なものリストの厳選、メーカー比較
→ポイントは、せっかちなほうがリストアップとメーカーの下調べをして、悠長なほうにプレゼンすることです(笑)。
せっかちさんの「早く準備しようよ!」と悠長さんの「まぁ焦らないで」は基本的に相容れません。
あくまでうちの方法ですが、せっかちな私が必需品として買うもののリストアップを前もってやっておき、いよいよ買うぞ、というタイミングでカイト氏と共有して意見を擦り合わせていました。これなら早くから準備しておける私も精神衛生上ラクだし、じっくり比較するための材料も揃えられます。
実際に物品を購入しはじめたのは妊娠8ヶ月以降でした。

・子ども用品店へ一緒に行ってみる
→産後に必要なものを確認するという目的で、一度ふたりで某ホンポに出向きました。結果、その時点では買う予定のなかったベビー服売り場が可愛すぎていちばん盛り上がり、不安しかない妊娠生活の中で初めて産後が楽しみかもしれないなぁ…と思うことができました。

その他、毎回の検診結果を話したりエコー写真を見せたり、終盤には両親学級にも一緒に参加しました。振り返ってみると当たり前っちゃ当たり前のことばっかりですね…。
カイト氏の場合は最初からあれこれ関心をもってくれていたので大きな不満にはつながりませんでしたが、パートナーとの関係次第では思うようにいかないこともあるかもしれません。
外に本命のパートナーがいて、婚姻関係はあっても子育てには一切関与しません、という場合でなければ夫婦の足並みは揃っているに越したことはないと思います。


②使える手段は全部使ってメンタルを保つ

妊娠してからというもの、もらう資料や買った雑誌のあらゆるところに産後うつに関しての注意喚起が書かれていました。私は特に出産前後の体調に自信がなく、実際に子育てするイメージもあまり湧いておらず、という状態。
始まってしまえばノンストップなので、できれば産まれる前に極力ストレスフリーで育児ができるように環境を整えておこうと思いました。

・病院選びの基準を持っておく
→人によって重視したい点は様々と思いますが、お産から1週間ほど過ごす初っぱなの場所なので、不満が少ないほど体の回復が早くメンタルのダメージも最小限にできる気がします。
私の場合は検診で臍帯付着異常(卵膜付着)が見つかり、分娩時に胎児の心拍が弱くなることがあるかもと言われていたため、安心材料にするためにも設備のいい大きな産科がある総合病院を選んでいて良かったなと思います。
そこは手ぶらで入院できます!とうたっているだけあって、アメニティやら食事のサービスやらとにかく至れり尽くせりで、産後の回復にしっかり専念できました。相場より恐らくお高かったですが…。

・里帰りするかしないか考える
→私はしませんでした。実母と私が長く一緒にいればいるほど険悪になる仲なのと、そもそも病院がいちばん近くても家から1時間程度かかる(田舎すぎる!)ことが理由です。友情結婚のことも知らないので、変に結婚生活のことを話してあれこれ突っ込まれても面倒で。
実際、産まれてから何枚か写真を見せただけで、あーしたほうが…こーしてあげて…とあまりありがたくないご指摘があったりして、帰らなくて正解だったなと思いました。
実家のほうが安らげるならしていたかも?

・男性育休を取るかどうか考える
→私が里帰りしないと決めたことで、カイト氏には早々に育休を取得できるようにお願いしてもらいました。家事はほぼお任せ、育児もかなりの部分をメインでやってもらい、この選択は私にとって大正解でした。特に毎回の食事の用意を全て請け負ってもらえたのはかなり助かりました。
仮に料理ができない人なら、料理以外の家事を全部やり、授乳以外の育児も可能な限りやるぐらいの心持ちでなければ何のための休み?と言われかねない気がします。簡単な家事も大仕事になるぐらい、産後の母体はボロボロです…。

・授乳の方法について検討する
→私は産前に病院からの聞きとりでミルクだけにしたいです、と宣言しました。産院によっては完全母乳推奨というところもあるようですが、特に反対はされず(一応理由は聞かれましたが)、無事に完全ミルクですくすく成長されています。
人前でこの貧相すぎる胸を出すのにどうしても抵抗があるのと、吸われる感覚も絶対苦手だわ…と考えていたためです。アセクノンセクさんなら分かってもらえるかな?胸のサイズと母乳の出方は関係ないらしいですが、少なくとも咥え心地は悪そうだし(笑)。
また、妊娠中の私は「産後のことは全部カイト氏に任せてやる!」と考えていたことも理由のひとつです。慣れない授乳や乳腺炎などのトラブルが余計なストレスになるのも避けたかったし。
但し、やっぱり経済的に考えると母乳メインならかなり安上がりなんですよね…。母乳のほうが免疫的に優れているとも言われますし、これで良かったのかなー、と考えることがゼロではありません。

・手伝ってくれる人を手配する
→カイト氏が育休を2回に分けて取得する形になり、休みと休みの間に出勤する期間ができたためカイト氏のお母さん(以下、義母)にお手伝いにきてもらいました。
産前から「2人で頑張ってみるけど、大変だと感じたらお願いする」と話していて、退院後に1回目の育休期間を過ごす中でやっぱり来てもらおう!ということになりました(普通に大変でした笑)。
私と義母は結婚前の挨拶と顔合わせ、その後の帰省で計3回会ったきり。どうなることかと思いましたが、実母よりよっぽど気を遣ってくれ、最大限休めるようにカイト氏とも連携してくれたので非常に助かりました。
義母には主に食事の準備(+αで他の家事)と、子どもの世話もほぼ全てひととおり手伝ってもらいました。産後はガルガル期(自分以外に子どもを触られたくない!という心理)になることがあるみたいですが、私の場合はどちらかというと、誰も見てない間になにかあったらどーすんの?な気持ちが勝っていたので可能な対応だったと思います。ミルク育児だったこともプラスに働き、時間を見つけては割と遠慮なくがっつり寝たので回復も早かったです。
なにより、育児の経験がある話し相手がいるって素晴らしい!私は子どもに話しかけるのが全然得意にならないので(最初はほぼひとりごとだし)、お手本にもなってくれる義母の存在は素直にありがたかったです。
ちなみに、義母への頼み事や説明はほぼカイト氏がやってくれました。逆も然りで、私と義母がしたのは基本的に雑談ばっかり(笑)。そのあたりをかなり気遣ってくれたので、3週間ほどの滞在でしたが上手くいったのかなと。近県とはいえ、今後は行き来に時間がかかるので足が遠のくことも考えると、たくさんふれあってもらえて良かったなと思います。

・子育て中の友達とつながる
→私より先に出産した友達が何人かいるので、あるある話やちょっとした愚痴を聞いてもらえて嬉しかったです。育休中の友達とは、孤独を感じたらいつでも通話していい同盟を組んでいます(笑)。
ちなみに友情結婚のこともカミングアウト済みでしたが、妊娠については伝えておらず産後にいきなり報告したのでめちゃめちゃ驚かれました。今後は家族ぐるみで付き合っていけたらな~!と楽しみが増えました。

今後、カイト氏の育休2回目を終えていよいよ日中のワンオペ育児が始まるわけですが、行政サービスやレトルト、テイクアウトなんかも上手く使いながら乗りこえていきたいです。切れるカードは多いほうがいい!し、そのためのお金は必要経費として使えるように話し合っておくべきだなと感じました。


③産後の自分を俯瞰で見る

ここまで偉そうにいろいろ書きましたが、私が子ども苦手なのは変わらない事実であり、育児が満足にできるようになったかと言えば全然です。家事のほうもいまだに料理はほぼ任せっきりなので、今後もうまともに作れるのか怪しいところ(笑)。
でもまぁ、とりあえず今はみんな元気に生きていればいいかな、と思えるまでになりました。
今後気をつけたいことも見えてきたので、いくつか残しておきます。

・産後のメンタル&体調の乱高下を受け入れる
→産後すぐ(特に入院中)は子どもの様子を見てちょっと不安になれば泣き、検索して励まされる回答があればそれにも泣き、助産師さんたちの何気ない声かけにも安心して泣き、冗談抜きで今後5年分は泣きました(笑)。噂には聞いていたものの、ホルモンバランスが崩れるというのはこういうことなんだな…となってみて初めて戸惑いました。
他にも生理中みたいな血(悪露)は出続けるし、ちょっと動くとすぐ疲れるし、寝ても寝ても眠いし、本当に健康体か?と思うことだらけ。かと思えばめちゃめちゃ快便になったり、妊娠中に苦しめられた胃の不調は綺麗さっぱり全快したり。
妊娠中もそうでしたが、多少の不調はもうこの時期だから仕方ない!さすがにあと1ヵ月続いたら病院で相談しよう!と割りきれるようになりました。
ゴロゴロするのも大目にみてもらい、とにかく徹底的に甘えることにしていました。各方面、まともにお礼が言えていたのだろうか…。この場を借りて、ありがとうございました。

・モヤモヤすることを引きずらない
→退院してからはカイト氏と2人体制の育児がスタートしました。新生児は専門外だそうですが、それでも私よりよっぽど子どもと関わる知識と経験があるカイト氏。
私には一応、妊娠中のありあまる時間で付け焼き刃の知識をつけ、入院中の1週間は先に我が子と過ごしたという(微々たる)アドバンテージがあったので、なんとなく最初は負けないぞー!に近い気持ちがあったかもしれません。
子どもの様子に対して「○○じゃない?」「いや、そんなことはない」「○○したほうがいい?」「いや、まだ大丈夫でしょ」の応酬になったりもしました(カイト氏のほうが多少子どもに対しておおらかなスタンス)。
その度に私はモヤモヤして一方的にピリついていたのですが、ふと勿体ないなと思い直しました。私のほうが対子どもステータスが低いのは事実なので、カイト氏のやり方に反発したり心配したりするよりは、きちんと行動の意図を聞いて自分の糧にしたほうがいいじゃないか、と。それからは巷に溢れている育児情報について真相を聞いてみたり、どんな関わりかたができるかを共有したりしています。

・自分の子どもは可愛い!は本当なのか
→子ども苦手だわ、と言うと「自分の子どもなら別だよ!絶対可愛いよ!」と返されるあるある、体感としては8割本当(個人の感想です)。
妊娠していた10ヵ月、一喜一憂したバイアスが大いに作用していると思いますが、やっぱり痛い思いをして産み出したちいさいひとは可愛いです。
ただ私の場合は元々、無責任な位置から自分の労力を割かない子どもに対しては素直に「可愛い」と言えていたので(失礼を承知で言えばよそのペットと同じ感覚)、そこに責任と労力が発生しても自分が産んだと思えば意外と大丈夫なもんなんだな、というのが正直な気持ちです。
もちろん、こちらが何かヘマをしたらすぐ危険な状態になってしまう可能性があるのはいまだにめちゃめちゃ怖いです。多分これはどれだけ子どもが成長しても変わらないだろうな、と。
見た目も中身もこれから変化する部分がどんどん出てくると思いますが、この1ヶ月で既にたくさんの可愛い!を感じられていることは忘れないでいたいです。


まとめ

カイト氏との出会いから3年半経ち、いまだに「まさか自分が結婚して子どもを産んで育てることになるとはなぁ…」と信じられない気持ちでいます。勿論、自分がした選択なので後悔はひとつもないし、ひたすら幸運だなと日々実感しています。

義母が滞在中、ぽろっと言われた「(カイト氏も私も)子育てに対していろいろと考えがあると思うけど、子どもに愛情が伝わることをいちばん大事にしてほしい」という言葉が印象的でした。
関わる期間が短い私ですら義母が息子大好きなのは分かるので(笑)、本人にも間違いなく伝わっているはず。今後の子どもとの関わり方の参考にさせてもらいたいです。

友情結婚の場合に限らず、子どもが産まれると膨大な時間がそちらに割かれます。相対的にパートナーとの会話が減ってくるのに加えて、大音量の泣き声にも遮られ(笑)、睡眠不足と合わせて意思疎通に疲れてピリつき…という場面が多くなるのは、よっぽど菩薩のような心をしている人でなければもう仕方ないこと。
そういう時こそいかに自分の状態を俯瞰でみれるか、そして相手への態度を省みれるかが試されているなと感じます。私自身、得意ではないのでここに書き残すことで改めて意識していきたいです。

子どもをつくることは間違いなく私たち親のエゴであり、誰に頼まれたわけでもありません。
両親の関係が多少よそよそしくても、ギスギスしていても友情結婚なら仕方ない、なんてことは通用しないし、どんな形の家族だろうと子どもを望んだなら人生に責任をもつ覚悟が必要だと思います。と自戒を込めて。

今後、子どもが産まれてきて良かったなと感じられる場面が少しでもたくさんあるように、引き続き協力しあって、穏やかに暮らしていきたいです。

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