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【友情結婚】妊活編③試行錯誤期

ブライダルチェックを経て、健康診断レベルの検査では妊娠に対して懸念事項は特になしと判明したので、次のステップとしていよいよ「妊活」と呼べる段階にきました。

とはいえ私たちはお互いに対する性的欲求もなければ、接触もしたいと思えない夫婦なのでいわゆる「普通の性行為」からの妊娠は難しいと当初から話し合っていました。


幸い、現代医療の進歩は素晴らしく、必ずしも性行為を経なくても妊娠する手立てがいくつかあります。

  1. 排卵周期ごとにタイミングをとるシリンジ法

  2. 人工受精

  3. 体外受精

  4. 顕微受精

2~4はクリニックで医師の診断やアドバイスを受けながら行うもので、状況によってステップアップしていく…という形をとるようです。

実はこのあたり、かなりアバウトにしか知らず(まさか自分が本当に妊娠出産を考えるフェーズになるとは思ってなかった)、勉強不足が顕著だったので手始めに不妊治療の専門医が書かれた本を一冊読みました。

初めて妊活を考えた人向けで非常に分かりやすく、まぁいずれ妊娠するだろうとぼんやり思っていたのが覆りました。読み放題に入れてくれていたKindle Unlimited様々。
私の場合は、生理周期こそ一応記録はしていたものの、排卵の仕組みやそれに伴う身体の変化については全く気にしてなかった…という妊活の初歩の初歩すら無知の状態。


これ私がアセクシャルに加えて性的指向がレズビアンだからなのかもしれませんが、妊娠するリスクがある性行為と全く縁がなかったことでいわゆる「危険日(=妊娠しやすい日)」という概念をフィクションみたいに思ってたんですよね。エロ漫画に出てくるお決まりの盛り上げフレーズみたいな。

現実、整った生理周期をしていれば排卵のタイミングで妊娠の確率が高い日があります。が、およそ月1で訪れるそれを狙ったとしても色んな条件が揃わないと妊娠出産まで辿り着かないというなかなかハード仕様なんだな…と数字で知れたのは良かったです。
※勿論、妊娠を望まない場合は避妊すべきだし同性パートナーでも感染症予防のための自衛は必要です


というわけで私がまずやるべきはきちんとした排卵周期の把握。同時に、シリンジ法について準備をはじめ、随時チャレンジしてみようということになりました。

私たちが実際に使ってみたシリンジはこちら。

他にもいくつかメーカーがあり、それぞれ特色があります。実際に使って比較されているブログもあるので参考になるかもしれません。

値段はどれもそれほど高くはないので(そもそもクリニックにかかることを考えれば微々たる初期費用)、一度使ってみて合わなかったり足りなくなれば別のメーカーを買い足してみる…でいいかなと話してました。


そんなこんなで自己流タイミング初回チャレンジ。

流れとしては、
①採精→②シリンジに入れてもらう(ここまで男性)→③準備ができたら受け渡し→④膣内挿入→⑤しばらく寝ころぶ
精液がシリンジに入れやすい状態になるまで少し待つ時間がありますが、だいたい30分もあれば全行程完了します。
卵子は排卵後24時間程度、精子は挿入から72時間程度は生きているので排卵予定日かな?という日を挟んで3日~5日ほど繰り返せば妊娠可能性あり。
確率をとるなら排卵日前後は毎日したほうがいいでしょうが、排卵前の兆候を見極めて1日置きにした周期もあります(キットの無駄遣いにもならないように)。

シリンジ自体は細くて柔らかいので、挿入の違和感はほとんどありませんでした。個人的には痛みもなし。検診の器具のほうがよっぽど太いし硬いし痛いです。液体の感覚で気持ち悪いということもなく、10分ほど横になってからトイレに行って就寝しました。


注意点があるとすれば、
・シリンジの中身を完全に見ないで済ませるのは慣れないうちは難しい
→精液なんて絶対見たくない!なら部屋を真っ暗にすればなんとか?
・たまに寝ている間に漏れてくることがある
→一度だけ布団まで染みて萎えました…。挿入時は腰の下にタオル+その上にティッシュを敷き、その後はナプキンして寝る、で解決しています。掃除は薄めたハイターで拭いてからの水拭き、乾拭きで。
・どうしても自分で挿入するのに抵抗があるなら、最初からプロ(クリニックでの人工受精)にお任せのほうがいいかも


自己流タイミング法にせよクリニック受診にせよ、妊娠自体はひとりでできるものではないのでパートナーの理解と協力が不可欠だなと感じます。
身体の変化が分かる女性側から「いいタイミングがきたから今日お願い!」となるのはある程度仕方がないですが、特にシリンジ法を試す場合はパートナーからも「そろそろだっけ?」と言い出してくれるとかなり気が楽になります。


何周期かやってみて、排卵前の身体の変化についてなんとなくは分かるようになりました。こちらで詳しく紹介されています。

ただ、個人的にはのびおり以外に目立った不調がないので(気づかないだけかも)、排卵日を逃したな~と思うのが勿体なく感じて3周期目あたりから排卵検査薬を取り入れました。
基礎体温を記録していく方法もありますが、前述の本に「正確に測るのは難しいためあまり重視していない」「やるなら寝起きすぐに口内で測ること」とあり、私のようなズボラ人間には難しいかなと…。(生理周期がある程度きちんとしていたことも幸いしています)

その点、排卵検査薬はだいたい予測をたてて尿をかけるだけ。一応、小さい紙コップを用意して尿検査の方式で使いましたが、器用な方(?)はパッケージに書かれている通り、そのまま本体にかければOK。
最初はタイミングがずれて陰性になったりしていましたが、体調と組み合わせて陽性になる日が見極められるようになり、本当に排卵しているんだな、というのが実感できたのは良かったです。


また、シリンジ法と並行し本格的な不妊治療へのステップアップも見越して、ブライダルチェックを受けたクリニックで説明を受けました。
高度生殖医療(体外・顕微受精)となるとそのクリニックではできないため転院が必要なこと、周期によってできる検査が異なり、不妊の原因を探るには何度か通院しないといけないこと、最終的に原因がわからない場合もあること、検査にはその都度お金がかかることを丁寧に説明してもらいました。

その上で、私がいちばん気になっていた抗精子抗体がないか(+α)を血液検査で調べてもらい、その後陰性がわかりほっとしました。

ここまでかかった費用は
シリンジキット:10,000円弱
排卵検査薬(12回分):2,650円
クリニック費用(保険適用外):10,000円

続きます。

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