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大学は実学であるべきなのか

こんにちは キャリコンサルタントの斉藤ももです

大学を卒業した人
大学で勉強している人
大学でいつか勉強したいなと思っている人
“大学” という最高学府に対しての
距離感は人それぞれだと思います

私は日本で一般的に大学進学を考える
18歳の頃 ある芸術分野へ進み
大学進学は20代になってからとなりました

「大学は何歳になってでも行けるんだよ」
母のその一言が 今でも記憶に残っています

学びから研究への進展

そして今 改めて大学で学びたい
できれば大学院へも行きたい
そんな風に心底思うようになりました

純粋に 仕事をしてみて
自分の知識の浅さを実感し勉強したくなった
それに尽きると思います

自分がキャリアコンサルタントという職業で
人に教えたりアドバイスしたり
という仕事をする中で
「なんて無知だったんだろう…」と思うことばかり

最初は 社会人大学院への進学を考えました
関連分野である 心理学 を学ぼうかなと
でも実際に受けてみて感じたことがありました

自分は社会人大学院ではない
先ずは研究よりも学びがしたい
実学として仕事にダイレクトに結びつくことに
自分は重きを置いていないんだ

そんなことを考えるようになりました

新時代を見据えた国立大学改革

皆さんは文科省から2015年に出されたこの内容を
ご存知だったでしょうか?

前年の2014年には国立大学に向けて
「教員養成系、人文社会科学系学部の廃止や転換」
が通達されています

文系学部不要論のようにも読み取られてしまい
文科省は釈明しました

日本の国際競争力の低下
技術力や研究力の低下
博士課程進学率の低下

そんな現状への危機感から 
理系>文系
実学偏重

といった方向に読み取れてしまうのでしょう

科学者こそ哲学が必要では

ちなみに私が今最も勉強したいのは
哲学 です
大学での学びまでに
なるべく自主的に書物を読むようにしています

先人達が 時代も環境も異なる中で
同じような悩みを抱えて
「幸福とは」「人間とは」と考え抜いた言葉が
2000年以上の歴史の中で紡ぎ出されています

「これを10代の頃に読んでいたらなー」
なんていう気持ちにならないこともありませんが
今それに出会えたことだけに着目したらいい
そう思うようになりました

10代から読書家でその分野に進んだ人
芸術方面の職業に就き 日々創造という過程で
物事の本質と向き合う習慣のある人
そういう人だけの難しい学問ではないなと
改めて思います

今はやたらと採用場面でも重視されている
DX人材 ですが
AIに関する知識や ITスキル
それを本当の意味でビジネスや暮らしに
活かしていくためには
いわゆる理系人材こそ哲学が必要とされる
そんな風にさえ思います。

理念のない技術革新ほど
人間社会を壊すものはない
と思うからです

人は便利さを手に入れることで
間違いなく動物的な能力を低下させています
そのことを踏まえて科学を発展させなくては
100年後には恐ろしい状況になるのでは…

多くのフィクション 
小説・映画・アニメ・漫画・ゲーム
こうしたコンテンツの下地として
危機的未来への警鐘とも思える作品は
非常に多いものです

(最近観た『PSYCHO-PASS サイコパス』では
システムによって管理され
有害なストレスから解放された「理想的な人生」
という社会設定だったなぁ。。。)

2000年以上前から人間は共感できる悩みを
抱える生き物
なのだから
現代が過去より優れているわけではない
逆に何かを失っている自覚が必要です

『バカロレアの哲学』

坂本尚志さんの『バカロレアの哲学』
という本で
改めてヨーロッパが捉える哲学に対しての
意識の日本との違いを考えさせられました

高校時代に哲学を学ぶフランス
哲学教育の概念としては次の17つになります

芸術・義務・正義・自然・科学・労働
幸福・国家・言語・理性・技術・真理
意識・無意識・自由・宗教・時間

これがどういうことかです
実学偏重 文系学部不要論が議論され
新興宗教団体の問題が連日放送される
この国の今に モヤモヤが止まらない
そんな気持ちに私はなります

他国が最良で日本は一方的にダメだなどとは
全く思いません
上記のフランスであっても
様々な問題を抱えてています
ただ日本としてもっと大切にできること
それを見落としていないか です

お読みいただきありがとうございました
今日も 良い一日を過ごしましょう!

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