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ショートショート「ヤクザとメリーさん」

ある日の昼下がり、1本の電話があった。 「はい、こちら〇〇組事務所」 「私メリーさん、今、ゴミ捨て場にいるの」 「…あ?」 プー。プー。プー。 電話が切れた。 …

よりん
3年前
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ショートショート「桃の川」

昔々、人里離れた場所に1人のお爺さんが住んでいました。 そのお爺さんには配偶者がいません。 いた事はあったのですが、その人はもう他界してしまいました。 そんなお…

よりん
3年前
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ショートショート「罪人」

愛していた女を殺した後、死体を埋めた。 愛していたからこその決断だった。 決断を下した後、僕は怖くなって山から逃げようと思った。 山の中を走り抜けていると、足元…

よりん
3年前
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ショートショート「睡眠妨害」

まただ。 また、そこにいる。 俺の仕事帰り 毎回、家に帰るとそこにいる。 ベッドにいる。 仕事帰りで疲れている日も、 飲み会で神経を使った日も、 休日、家で何も…

よりん
3年前
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ショートショート「ヤクザとメリーさん」

ショートショート「ヤクザとメリーさん」

ある日の昼下がり、1本の電話があった。

「はい、こちら〇〇組事務所」

「私メリーさん、今、ゴミ捨て場にいるの」

「…あ?」

プー。プー。プー。

電話が切れた。

暴力団らしからぬ事だが、俺は突然の電話に怯んだ。

メリーさんの物語は知っている。

捨てた人形から電話が掛かってきて、場所を言って、最終的に後ろにいるってやつだったような。

ただ、その物語が実際に自分に降り掛かるとは思わなか

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ショートショート「桃の川」

ショートショート「桃の川」

昔々、人里離れた場所に1人のお爺さんが住んでいました。

そのお爺さんには配偶者がいません。

いた事はあったのですが、その人はもう他界してしまいました。

そんなお爺さんが川で洗濯をしていると、大きな桃が、どんぶらこ、どんぶらこと流れてきました。

そんな大きな桃を見たことがなかったお爺さんは、珍しく思い、持ち帰ろうと思いました。

持ってみると見た目よりは重たくはなく、お爺さんでも簡単に運ぶこ

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ショートショート「罪人」

ショートショート「罪人」

愛していた女を殺した後、死体を埋めた。

愛していたからこその決断だった。

決断を下した後、僕は怖くなって山から逃げようと思った。

山の中を走り抜けていると、足元には1匹の蜘蛛がいた。

人間を殺したのに、僕は何故かその蜘蛛を踏んでは行けないような気がした。

微塵の道徳心なら僕にも備わっているみたいだ。

山の中を走る。

不思議なもので、完璧な殺人事件だと確信していたのにも関わらず、常に誰

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ショートショート「睡眠妨害」

まただ。

また、そこにいる。

俺の仕事帰り

毎回、家に帰るとそこにいる。

ベッドにいる。

仕事帰りで疲れている日も、

飲み会で神経を使った日も、

休日、家で何もしていない日も、

ベッドにいる。

仕事帰りは特に早く寝たい。

でも、邪魔で寝られない。

普通に起こそうとしても起きない。

俺はソイツの事を

「眠れる森の美女」

ならぬ、

「眠れるベッドのブス」

と呼んでいる。

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