プレイバック2020

1. 内定

「俺、内定取ったで」

大学の友人のカズから電話が来た。

ついにカズもか、おめでたいなあ。


カズは聞いた。

「Genはこれからどうするんや?」

2. 彷徨い続けて三千里


時は遡って、2020年6月。

就職活動、全落ち。

正直、最初はマジかよ、、、。と少しだけ気落ちしたが、

全落ちしてから、久々に弟とやったマリオカートはなんだか面白かった。


さて、普通ならここで粘って粘って就活を続けるのだろう。

が、僕は一旦やめた。


自分のやりたいこと、好きなこと、得意なことが分からないまま

就活をするのは何だか違う気がしたからだ。


もちろん、とりあえずどこかの会社に入ってから、

好きなことを見つけるのでも良いだろうが、僕はそれが嫌だった。


はあ。一年休学して、なにか挑戦してみようか。

と、なまぬるい決意をした7月だった。


3. 45の挑戦


今日で2020年、12月31日。


今年の挑戦の数を数えたら、45個であった。


アメリカに交換留学に行ったり、街頭インタビューをしてみたり、

Webサイトを立ち上げてみたり、ビーチクリーンも始めてみたり、

本当に多くのことをやってみた。


周りから見たら、とても滑稽に映っただろうが、

僕にとっては意味のある有意義な時間であった。

なにより、変化しないと進化できるわけないのだから。


Youtubeを撮影したときは、話の間の大切さ、編集の楽しさ。

Tiktokでは、短い時間で伝えたい情報を詰めるノウハウ。

インタビューでは自分はなるべく話さないことの重要性。

といった具合で、色んなことをかじらなければ分からないことに気づけた。


しかし、とてつもなく彷徨っていたのは事実だ。

Zeddの大豪邸を見て、

「よし!DJになろう」

と決意し、ビートを作ってみるも、家族にセンスを全否定され二日で断念。


明太うどんを作ったYoutubeとかも撮っていたっけ。

客観的に見ても、くそつまらなかった、、。(笑)

Youtuberの方たちってすげえんやな。と確信した。


45の挑戦の中で続いているのは、

たったの3つであるが、そこにヒントが隠されていた。


1つ目は、友達とやるビーチクリーン。

これはなぜだか続いている。9か月目に入るんだから驚いたもんだ。

自己肯定感がとてつもなく上がるのが、このビーチクリーンである。

海は本当に僕にとって大事な場所であって、アイデアとかも出てくる。

将来も海のある暮らしは欠かせない。


2つ目は、イラストやロゴデザイン。

実は、大学4年間で、隙間時間に落書きを描いていたことに気が付いた。

ノートの端に書いてある、ロゴデザインやイラスト。

友人のレジュメにもイラストを描いて迷惑をかけたこともあった。


まさか、大学4年間の授業よりも落書きが僕にとって財産だったとは、

なんだか感慨深い。

イラストを描いている時はとにかく「無」になる。

あとは、人のために描いている時は、

普段の何倍もの力を発揮することができる。


また、イラストを本格的に始めた理由は他にもある。

僕の地元の方で、憧れのイラストレーターがいるのだが、

その方に、僕のイラストを見てもらったときに、


「Genくん、君は売れる。毎日描いてみろ。個展も開いてくれ。」


と、ものすごく熱いお言葉を頂き、本気でやろうと決意した。

他の挑戦は基本3日以内で終わってしまうが、

イラストは本格的に始めてから、1か月が経とうとしている。

これは、コツコツ続けられそうだ。


3つ目は、ファッションデザイン。

僕自身、パターンは引けないし、たいしてお洒落でもないが、

服は大好きだし、自分の生み出した服を世界の誰かが着ていたら?

と考えるだけでとてつもなくワクワクするのである。


もちろん洋服を簡単に作れる時代にはなったが、

果たしていくつのブランドが生き残っているだろうか。

2年で95%以上のブランドが消える。

だから僕は、5%のほうに食い込むつもりだ。


大学一年の頃から、僕のブランドを立ち上げたい

とずっと思っていたので、これは絶対に実現させる。

ほんとに大変なこともあるが、それ以上に楽しい。


ブランドを立ち上げた後のビジョンも大まかに設定してあるが、

それは実現させてから、また書こうと思う。


4. 感謝


最近は特に、周りの環境に感謝することが増えた。

両親は、イラストやファッションデザインを楽しそうにやっている

僕を見て、「就活しなくても良いんじゃね?」

と言ってくるくらい自由だし、


畑で出会ったママさんたちは、僕をイラストレーターの方に繋げてくれたり

僕の夢を全力で応援してくれている。


また地元の友人たちも、僕のブランド立ち上げの話などを親身になって

聞いてくれるし、アドバイスもくれる。


全員が、

「やっちゃえ!ゲンさん!!」

って感じで応援してくれるから、本当に恵まれてるなあと思う。

みんなありがとう。


5. 三千里の先に


「カズ、実は俺、デザイナーになりたいんだ」

一年前の僕に、

こんなクリアな答えをすることが果たしてできただろうか。

いや、無理だろう。


さて、次の地点まで歩かねば。

2021年は一体どんな景色が待っているのだろう。

ありがとう2020


Gen

これでまた珈琲豆が買えます。ありがとうございます。