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私の留学体験記②

「おばちゃん、今日のおすすめ何?」


ハウスメイト以外、友達と呼べるような友達がいなかった私は、一人で学食へ行き、友達作りのために席で1人で座っている学生をターゲットに、男女問わず話しかけまくっていた。(いま考えたらキモイかも、、笑)


日本だったら異常なくらい話しかけまくっていたと思うが、そんな彼らは逃げることなく、しっかり私のつたない英語に耳を傾け、会った日はみんなハイタッチやハグをしてくれるぐらい仲良くなった。


何より驚いたのが、初対面で絶対に名前を覚えてくれるアメリカ人のすごさね。2回目以降に会ったとき、彼らの多くが名前で呼んでくれることに感激した。


しかし、私はといえば、初めのうちは同じ日にたくさんの慣れないカタカナの名前を聞いても、どれがマイケルで、どれがサムだったかのように覚えられていなかった。。失礼だよね、、。



そんな彼らより、さらに仲が良かったのが学食のおばちゃん・おじちゃん達であった。とにかく明るくて、全く疲れを見せないパワフルな50代のパートさんが中心であった。


日本人留学生ということもあって、目立っていたのか、よく話しかけてくれた。いつも話す内容は決まっていて、今日なにしたかとか、週末何するかなどで、彼らからはいつも元気をもらっていた。


留学開始から2か月が経ったある日、遊びすぎてお金がないことに気付いた。そろそろやばいな、と思ったときに声をかけてくれたのが、学食のおばちゃん達であった。そこで、すぐにバイトに応募した。


まず書類を集めるのに2週間かかり、(特にSocial Security Cardの取得がだるかった。*マイナンバーカードのようなもの)面接をしたのだが、採用の通知が来たのは2か月後であった。


バイトをやるだけでも一苦労であったが、唯一の日本人の私を雇ってくれたことにとても感謝した。


「手を動かすな、口を動かせ」


驚くかもしれないが、これがバイト先のスローガンであった。スーパーバイザーによると、仕事を仕事と思ってやると楽しくないから、みんなで沢山話しながら、のびのび楽しく働こうという思いで作ったそうだ。


なんて良いスローガンなんだ。口ばかり動かして怒られ続けていた、日本でのバイトはなんだったんだ。しかし、このスローガンのおかげで、私は盛り上げ隊長という役職も正式に頂いた。(ひたすら声出しながら仕事!!!)


他に驚いたこととしては、学生バイトへの配慮であった。試験前にバイトに入っている学生には、休憩時間を伸ばしてくれたりした。


ほんとにすごいとしか言いようがなかった。こんなに違うのかと、、


業務内容としては、皿洗い(下積み)、片付け(下積み)➡ 接客➡ 製造といった具合で、内容は特に日本と変わらなかった。


朝と夕方に一回ずつミーティングが入り、スーパーバイザーと盛り上げの儀式(ただみんなで叫ぶだけ)と誕生日サプライズがある日もあったりして、楽しかった。



留学中、色んな事に挑戦して学ぶことが多かったが、バイトは特に学ぶことが多かった気がする。



なんだか日本の働き方を考えさせられる経験でした。





みなもと

これでまた珈琲豆が買えます。ありがとうございます。