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日記 一〇二号室その3

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夜ごはんときもちを記録した日記のつづき(2017年6月11日〜)。 踊る阿呆に、見る阿呆。 踊ってころんでしょげて蹴っ飛ばしてうたって仰いで。 よきもあしきももらったものを消化し…
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2017年9月の記事一覧

トッポという灯台

トッポという灯台

二〇一七年九月十五日金曜日

晴れ

母の家へ向かう電車のなか、のんさんの隣に座った女性がぐぐっとつめてくるので、なぜかしらと気になる。
おおきな声でたのしそうに前に立つ息子と話す彼女は、素直ですれていない印象の彼を育てた飾らない印象の方だった。

「煮物もいいな。それじゃなくてもいいけど。」と早口にすこし声をちいさく息子は言う。うまく聞き取れなかった母だけれど (もうひとつふたつ言葉を交わしてい

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やわらかいのお届け

やわらかいのお届け

二〇一七年九月十四日木曜日

晴れ

代々木上原にある按田餃子の佇まいに恋をする。

抱っこひものなかで、のんさんが眠ったのはいつぶりだろうか。

帽さんのいくつかのおつかいを終えて帰ると夕方。のんさんと風呂に入り、せかせかとごはんをつくる。晩ごはんができあがるころには、風邪っぴきはぐっすり夢のなか。

のんさんの好きな番組の録画を見てそろそろ眠いだろうというなかで、まだ寝るものかとふんばっていく

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桃色のラクダにまたがって

桃色のラクダにまたがって

二〇一七年九月十三日水曜日

晴れ

手に取るタイミングで電話がかかっていた。近くにいるからとノックノック。四月にはじめましてをして、きょうわが家にいる。二回目のこんにちはがわが家のひと、星居社の高田さん。どうしてだかあれもこれもちゃぶ台に出したりして喋りすぎていた。姿勢も、喋り方もすっとしていてどこかが曽田さんと重なる。ごおごおとするものとやさしさが同居しているひと。そらしたりかわしたりすること

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夕やけに降りてきたジジ

夕やけに降りてきたジジ

二〇一七年九月十二日火曜日

雨のち夕やけ

音がして、起きたかなと襖を開けると慌てているという様子ののんさんが急いで玄関に向かい「くつ、くつ」と外に出たがる。
雨もあがっていたから、夕方のお散歩へ出ることに。「くじら山登らない?」と行く方向を指さしてのんさんに訊ねると、「こっちこっち」。山を指さして向かおうと手をひく。くじら山に生える草はのんさんのひざ以上、足の長さと同じくらいの丈。真正面から策

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南瓜の妖精

南瓜の妖精

二〇一七年九月十一日月曜日

曇りと雨をいったり来たり

パジャマから着替えるときに、裸ん坊になるときもちがよいというようす。これはよい機会かもしれないと、 (気温も高い)そのままにする。布団のまわりを駆け回ったり、麦わら帽子を被ったり、いすに登ろうとしたり、なんてことなく過ごしていると音がした。しばらくしてそれから逃げるのんさん。おしっことのはじめましてをした。

これがおしっこ、しーしーだよ、

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いでよ、寅

いでよ、寅

二〇一七年九月十日日曜日

晴れ

数珠を位牌のまえでおおきなまるを差し出しかき混ぜる。さっき喋った声とは違う喉の使い方をして唱えはじめる。そうして ぼうんっとばあちゃんはやって来た気がした。

と思ったくらいにのんさんはわあんと泣いた。ばあちゃんがのんさん見つけて、あらのんちゃんと駆け寄ったのかもしれない。その場の変化を察したのかもし」ない。帽さんが抱き「だいじょうぶだよー」と背中を撫でて落ち着

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(都会の)鳩はつらいよ

(都会の)鳩はつらいよ

二〇一七年九月九日土曜日

晴れ

ひさしぶりのクアアイナ。のんさんもハンバーガーにかぶりつけるようになったのだな。インスタントという味のクラムチャウダーはお断り、わたしもおいしいと感じる肉とパンをほおばる。

晩ごはんは、ピーマンの肉詰め、冬瓜の煮物、いつかのピーマンのおかか和え、ごはん。

もらった刺激と、湧いているエネルギーとずっと解消されない課題と、さらに小沢健二さんのえほんを読んだら な

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アタラシさんのアイスクリーム

アタラシさんのアイスクリーム

二〇一七年九月八日金曜日

晴れと曇り

やって来る!と決まって、はてさてどんなおかずにしようかとくるくるさせる。お鍋に傾きかけていたけれど、スーパーで冬瓜を見つけ、白菜のようすをみて、うん、とお鍋をやめる。旬なものでつくるたべるがいい。

いつもちゃぶ台を置いている場所にいすを置き、食器を運んで並べるのんさん。おままごとがはじまっている。おままごとと本人は思っていなくて、まねている。夕方、いくこ

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かばのスカート

かばのスカート

二〇一七年九月七日木曜日

雨と曇り

日々、生きるをつづけている。

堂々と胸を張って これをしているとかじぶんを当てはめられる言葉を見つけられなくても 違和感を抱いてないことにしないで ことばのかたちにならないそれらも持ってエポケーして もんもんと潜ったり浮上を時々わすれて「おい!」と言われたりしながら どうにかこうにかやっている

そうすると ぽおっと 浮かびあがってくることがあるのだね あ

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しかくいカワウソ

しかくいカワウソ

二〇一七年九月六日水曜日

雨と曇り

雨はやんだかなと出発したら、ぽつりぽつり。バスに急いで抱っこして着くと十分も待ち時間がある。戻る時間はないけれど待つにはすこしある。洗濯物を取り込みに行きたいけれど、うむむとひとり会話をする。

ひとつ目の用事を済ませて向かいの本屋さんへ。のんさんにいただいた図書カード、いくつかある候補のえほんがあったら買おうかなと思うのだけれど、そういうときにそのえほんは

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ブルーのお喋り

ブルーのお喋り

二〇一七年九月五日火曜日

晴れと曇り

はれとくもりと打ったら晴れ特盛り!なんだかめでたくていい。こういうのはパソコンで出会う言葉。

三輪車とおむすびの日。
アメリカンスクール (という言い方で合ってるのかな)の子たちがランニング。授業なのか、先生もいる。keep going / walking speed ok 等とくり返している。走っている彼らを見ながら、その声を聞きながら、のんさんは

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まぬけなサバ缶

まぬけなサバ缶

二〇一七年九月四日月曜日

雨と曇り

昨日の夜はのんさんが眠ったなあと確認したところまでは覚えているのだけれど、そのまま眠っていた。旅でリズムが変わったからか、ぼんやりしていて気がついたら夕方。掃除も散歩もごはん支度も同じ時間のなかでいつもはやっているはずなのにきょうは全くまわらない。

教えてもらった漂白剤など、近くに売っていないものと重たいものをまとめて注文。
水をなるべく汚さず、身体に触れ

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ママチャリが入り口

ママチャリが入り口

二〇一七年九月三日日曜日

晴れ

朝ごはんをたべに向かったEarlyBirds Breakfastはさいこうにいいところだった。今回訪れたところひとつひとつからもらうものがそれぞれあって、思考が深まる。動詞で書き出してみたそれは、帽さんは鼻で笑うくらい雑なものだったみたいだけれどわたしにはわかりやすく、それを帽さんがもっと伝わりやすく書き出すことでひとつブレイクスルーする。

うんうんうなりなが

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しゃんかくの窓

しゃんかくの窓

二〇一七年九月二日土曜日

晴れ

奈良美智さんの展示がどうしてもみたくてどうしてだかこれは行かなくてはと、帽さんのんさんを巻き込みやってきた愛知。

三往復くらいしたけれど、一回目がいちばんびりびりと。ひとりでしずかに向き合いたかったなあとも思う。 (途中でベビーカーが借りられてじっとみることができた。 )

以下は、展示を見ながらかいたメモ

.....

入り口が女の子
ひろい
よーく覗くと

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