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しゃんかくの窓

二〇一七年九月二日土曜日

晴れ

奈良美智さんの展示がどうしてもみたくてどうしてだかこれは行かなくてはと、帽さんのんさんを巻き込みやってきた愛知。

三往復くらいしたけれど、一回目がいちばんびりびりと。ひとりでしずかに向き合いたかったなあとも思う。 (途中でベビーカーが借りられてじっとみることができた。 )

以下は、展示を見ながらかいたメモ

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入り口が女の子
ひろい
よーく覗くとそこには内側の宇宙や言葉や態度がみえる

お月さま (?)の乗っている小屋のなかは、2分だけのシンデレラ。入り口には腕時計を確かめては声をかける係りの方がいる。このひとは小屋に寄り添う門番だ。ぐっとその空間を吸収しようとするけれどなんだかせかせかしているきもちと眠たくてぐずりぐずりしているのんさんへ向かうきもちでふし穴のまま終わりそうな気がして、せめてもと椅子と床に置かれた小屋のなかでかかる選曲リストのひとつだけ覚えて帰ろうと、眺める。
選んだのは、child of the moon / ローリングストーンズ

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対話とsmall talkの生まれる空間・場

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車に乗るとすぐにのんさんは眠り、帽さんと喋る。展示をきっかけに奈良さんに出会った高校生のころから今に至る帽さんの興味とやってきたことをふり返ることになる。言葉に身体をはめて無理な姿勢をつづけるとそんなかたちだったのかなと思ってしまう。その前にじぶんの身体のきもちよい姿勢で歩けたらいい。

愛知県児童総合センターは、宮本さんが活動や冊子をとってもいいとおしえてくれたところ。のんさんが生まれる前から帽さんとわたしはこどもも愉しめる場所へゆくことが多々あったけれど、こういったこどもの施設へはこどもとゆくのが愉しいのだなとのんさんにおしえてもらう。かがんだりしゃがんだりして筒のなかを移動したり、彼女がこのごろ覚えた「しゃんかく! (三角)」を指差してなんどもくり返すのを聞いたり、いっしょにたのしむ。こどもの声と駆けまわる足音がずっとしていて、それぞれに遊びをみつけてたのしんでいて、とってもいいところ。

晩ごはんは、吉きしめんにて。豆腐サラダ、手羽先、味噌煮込みきしめん、季節のてんぷらときしめん。

ホテルにて、柄本佑さんと山本直樹さんの対談を見る。系譜がないひとは信じられないと、量をみていないと、オリジナルは幻想に近いというそんなところがひっかかる。映画を観て音楽を聴いて、俳優になるためのことしかしてこなかったじゃない就活していたんですよ、という山本さんの言葉も印象に残っている。ほんとうにつきつめたいことならば、学ぶという意識を持ちながら量を重ねたいななんて。

今夜も電車の音が聞こえなくなるまで、帽さんと喋る。わたしがきっかけ (らしい)これからのことを、わたしがとめていると帽さんは言う。わが家のことはわたしがゴーとしなければ動かないのだそうだ。わたしはひっかかることがあると進めなくなる。そのひっかかりと気になることを伝えたり話したり。

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