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あっ、今人生が変わった!と感じた瞬間

人生が変わった瞬間


「あっ、これから人生が変わるんだ!」
と思えた瞬間ってありますか?

ここでは、入学とか結婚とか出産とかの人生の節目のできごとではありません。

「人生が変わる!」
その時に思えることってあんまりないのではないでしょうか。

でも、私のその瞬間は、2004年の秋に僧侶としてミャンマーの聖地チャイティーヨーで瞑想していたときに突然、訪れました。

僧侶といっても1ヶ月に満たないミャンマーのお坊さん体験でしたが、40歳を過ぎてからすべてをゼロにして、人生を再出発しようとしていたときでした。

その時から4年ほど前、脱サラ、離婚を経験して知人の会社の運営に携わりましたが失敗。

パートナーとも別れ、警備員や派遣の仕事をしながら借金はどうにか返したものの、自分の人生にどうしようもなく絶望していたときでした。

ミャンマーの高僧との出会い


あるミャンマーの高僧との出会いで、
「お前、ミャンマーで坊主でもやってみるか?」
と言われたのです。

「えっ!この私が?僧侶に?」

あまりに唐突なことにはじめはすぐに返事ができませんでした。それでも数週間悩んだあと、

「怖いものなんかもうないんだ。
 何もかもゼロにして人生をリセットしよう」

と出家させていただくことにしました。

もともとあまりなかった貯金も、すべてアジアの貧困層に寄付しました。

1ヶ月に満たない短い体験でしたが、その経験の中でも忘れることのできないできごとが、瞑想しているときにおきたのです。

聖地でのできごと


チャイティーヨーは、首都ヤンゴンから200キロほど北東に行ったところにあります。

黄金に塗られた、人の4倍ほどの高さの大きな岩が、今にも落ちそうに崖のふちにたっている不思議な岩「ゴールデンロック」がある場所で、今は世界でも有名な観光地にもなっています。。

その岩から歩いて10分ほどのところの小さな岩のそばで、夜明け前から瞑想していた時のことでした。

標高1000mほどあるその場所は日中はうだるような暑さでも、朝晩は冷え込んではく息が白くなります。

毛布をかぶりながらほんにり明けてくる東の空に向かって座っていたとき、突然、なぜだかわかりませんが急に涙があふれ出てきたのです。

悲しいわけでも、つらいわけでもありません。
感動したわけでもありません。

ただただ涙が溢れてきたのです。

その後は、いままでにない力に満ちた充実感が残っていました。

「素の自分でいいんだ、これからは私は私でいいんだ。」

と感じ、「これで人生が変わった」と思えた瞬間でした。

それまでの私はいつも他人と比較したり他人の評価を気にしていて、心のどこかにぽっかりと虚無感があったのです。

涙がでる理由 ~高僧のことば~


瞑想を終え、そのことを高僧に話すと、

「人の涙がでる理由は2とおりあるんだよ。」

1.過去の経験からくるもの(悲しい経験や感動した経験を思い出すとき)
2.自分の魂がふくらむとき(今までの自分の殻がやぶれるとき)

と教えてもらいました。

涙がでた理由は今もわかりません。

きっと、もうダメだと思いそうになっても諦めないで、そのときできる小さなことを積み重ねてきたことが、ミャンマーの聖地で涙となって私に気づかせてくれたのだと思っています。

思い立って始めた小さなゲストハウスのオヤジになった今も、お金にはなかなか縁がありませんが、あの時の充実感は今もいつも私の心にあります

人生が変わる瞬間


人生が変わる瞬間。

それは、日々のちいさな前向きな姿勢から生まれるものなのではないでしょうか。

それを感じる、感じないはあまり重要ではありません。

疲れたときや絶望したときはゆっくり休めばいいと思います。
たまに後ろを向くのは仕方ないと思います。

でも、

前向きに臨むことに失敗はない。
すべてが経験になる。

今も、実感としてそう確信しています。



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