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【マチネの終わりに】無意識にではなく意識的に恋愛をする、って何?【読書メモ】

こういう読むたびに新しい発見、解釈ができてしまう「無限ループ」系の本はとてもスキ。

この小説を読むのはたぶん4回目だけど、今回も新しい発見がありました。この小説の描写には触れずに、その発見だけをひとつひとつ言葉にしていきます。

まずはこの小説をモチーフ、テーマ、コンセプトにわけて理解をしていきます。

【この本のモチーフ】
この「マチネの終わりに」が具体的に取り扱っているのは、40歳前後の大人の恋愛。でもこの大人の恋愛は単なる材料(モチーフ)でしかなくて、それで作りたい料理(テーマ)そのものじゃない。

【テーマ】
どんな料理がつくりたいのか?

材料はある、それを使いたいこともわかっている、でもそれでどんな料理を作ればいいいのかがわからない。

【コンセプト】
もし作りたい料理、「目指すべき姿」がはっきりしていればそこに迷いはない。もし自分によって相手を支えられると信じていれば、そこを目指すだけ。

でも「どこに向かっているか」というより、「どのような状態を目指すべきか」がわからない。

そういう時には、自分やパートナーが苦難に陥ったとき、自分は何をどこまですべきか?、そもそも自分や相手が手助けをどこまで必要なのか?といった難しい問題が常につきまとう。

自分の内面と正面から向き合い、外部のものとどう折り合っていくか。そればかり考えてしまい、具体的な行動には移れない。

【じゃあ、どうすればいいのか?】
ひとつは、目指すべき姿を明確にすること。

目指すべき姿が明確であれば、そこに向かうだけだ。自分がつくりたい料理をはっきりしていれば、恋愛という材料を使って、それを再現性の高いレシピでつくるだけ。

もうひとつは、何をつくるか?結果がどうなるかは関係なく、料理そのものを楽しめるようになること。

どう料理をつくるかでもなく、どんな料理をつくるかではない。解くべき問題は、自分が料理に対してどのようなスタンスをとるか?だ。

この問題に答えを出すためには、今まで無意識に選択していたことだけでは不十分、意識的に選択していくことがとても重要となる。

【40歳とは?】
若い頃は何も考えずに普通にできていたのに、歳を重ねるにつれてできなくなっていく。40歳というのは、そういった重みを感じながら生きていく年齢のようだ。

ただ、それはできなくなってしまったのではなく、今までは無意識にただできてしまっていたことが意識的にできるようになっていく途中経過、つまり通過儀礼のようなもの。

40歳はどうやらそういう年齢でもあるらしい。

さて今年で39歳そして独身(笑)、どんな40歳に向かっていくのだろうか?

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