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歳を重ねても使い続けたいカメラ

 こんにちは、ポッケです。

 前回はぼくが愛してやまないフィルムカメラ「CONTAX T2」について書きました。今回はぼくがフィルムカメラをはじめるきっかけとなった「NIKON NEW FM2」というカメラについて書いていきたいと思います。ぼくとほぼ同い年のフィルムカメラで、今後も一緒に年を重ねながらずっと使い続けていくであろう大切な1台です。

フィルムカメラをはじめたきっかけ

 大学生のころから、趣味としてデジタル一眼レフカメラで写真を撮っては、SNSにほそぼそとアップしながら過ごしてきました。おでかけにはいつもカメラを携えていたように思います。その後、働き始めてからも趣味として写真を続けていたところ、異動でちいさな広報室へ配属となりました。

 そこでは毎日、写真を撮ったり、いろいろな人をインタビューしたり、記事を書いたり。日々が本当に楽しかったのですが、不思議なことにプライベートではカメラを持ち出すことがめっきり減ってしまいました。平日はカメラを肌身離さず、休日はカメラに触らない生活。趣味が仕事になるのはぼくには向いていないのかもしれないと思ったこともありました。

 そんなとき、隣の部署の先輩から「フィルムカメラを久しぶりにはじめたんだけどめちゃくちゃ楽しい」と聞きました。その先輩はある芸大の写真学科卒で、広報室のメンバーではないものの、大事な撮影のときには必ずと言ってよいほど呼ばれるような人でした。助っ人的な立ち位置で、広報室からとても頼りにされていました。そんな先輩がフィルムカメラについて「デジタルのように撮った写真をすぐに見ることはできないけれど、シャッターを切る感覚や、フィルムに光を焼き付けるということ、何より、じっくり被写体と向き合って、1枚1枚をとても大事に撮るようになる」と熱弁してるのを聞いて、もしかしてぼくが探していた答えはこれなのではないかと思ったのです。
 これまで、「写ルンです」を使ったり、親のフィルム一眼レフカメラを借りたりしたことはありましたが、それでもまだまだ未知の世界。しかし、このきもちに居ても立っても居られず、気がつけば、街の中古カメラ屋さんに走っていました。

はじめての1台

 何をするにもはじめてのことというのは不安とどきどきわくわくが混ざったような感じがします。フィルムカメラを買うことは決まったとして、”はじめての1台”に何を買うか。先輩やカメラ屋さんのおじいさんに相談したところ、皆が口を揃えて言ったのが「NIKONのNEW FM2」でした。
 性能だとか機能だとか、何も分かっていないぼくでしたが、現物を手にとってみた時、ずっしりとした重みと美しいフォルム、ファインダーを覗いたときの感動に「あ、もう確実にこれに決まりだわ」と心の声が漏れていたかもしれません。それが僕のはじめての1台との出会いです。

 その後、いろいろとネットで調べたところ、とても素敵な記事を見つけて、本当によいカメラに出会ったなぁと思ったのを覚えています。

あの日、あの時、あのばしょで


写真を撮る楽しさを思い出させてくれるカメラ

 ファインダーを覗き、ピントを合わせたり、絞りやシャッタースピードを調整したりといった手間がなにより愛おしく、写真を撮る楽しさを実感する瞬間でもあります。NEW FM2は複雑な機能がなく、フルマニュアルだからこそ、被写体にじっくり向き合えるのかもしれません。

 フィルムには、あの日あの時、ファインダー越しに確かに感じた空気や景色が光とともに焼き付いています。電子データとは違って、モノとして、かたちとして、そこにある。まだまだ思うような仕上がりにならないこともありますが、それもまた楽しさなのかもしれません。NEW FM2との出会いが、写真を撮る楽しさを改めて思い出させてくれたように思います。

 ぼくが生まれるずっと前からあるフィルムカメラ。その世界にNEW FM2を携えながら足を踏み入れてみて、今までなかったつながりや視点が生まれました。Instagramもnoteだって、フィルムカメラをはじめなければ、していなかったかもしれないなと思っています。

 ぼくと同い年くらいのNEW FM2と一緒に歳を重ねながら、フィルム写真を撮り続けていきたいと思います。まだ見ぬ世界へ、これからも。

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