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#読書感想文
詩で息をする/詩集『海女たち』をめぐるアサノタカオさんワークショップ
5年前。
新入社員のわたしは、女子トイレの鏡の前でアゴを懸命に動かしていた。
心の中では泣いていた。表情があまりに動かなさすぎて、表情筋をほぐしていたのである。
パワハラからのストレスで医師に「休職」を言い渡されたそのとき、「呼吸」も「声」も失ってしまっている状態だった。
さて、今わたしの目の前には韓国の詩人・許榮善(ホ・ヨンソン)さんが済州島(チェジュド)の海女さんの声を編んだ『海女たち』と
詩集紹介|弱さは、すべてを受け入れる谷間。田中重人さん詩集『トトとコト』『ヴァルネラブル』
小さく祈る夜が来て、朝はまぶしさでいっぱいで。
きらきら光る露を、ほそい糸で通したような詩集に出会った。
徳島・神山町在住の詩人、田中重人さんの第一詩集『トトとコト』第二詩集『ヴァルネラブル』。たまたまインタビュー記事を読んだことがきっかけとなった。
田中さんの言葉に、ひとつひとつうなずき、微発光しているような詩の優しいあかるみに心打たれた。そして気づけば泣いていた。
この詩集をすぐに読みた