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詞華集「月冴ゆる頃にヒュプノスの恩寵を」


獣なるきみのねむりにヒュプノスの恩寵あれと祈りつつ詠む
冴ゆという名にはなじまぬきみがいてねむりひとしくやさしくつつむ

──「獣よりもなお修羅として眠りを捧ぐ」

立冬へと駆け抜ける風を追いかける獣でありたかった。隔たった大地から吹き荒れる厳冬の嵐を肌で感じ、そのただなかに身を置いて、失われた調べであなたを呼びたかった。──「立冬の使者」

保護猫の生後3ヶ月のキジシロの子猫・冴ゆを膝に乗せて詠んだ短歌と書いた散文詩をまとめた詞華集です。
今の時期にしかお届けできない詩歌を編みました。

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