『たくさんの無機質なものたちへ』

木、金属、プラスチック

すりすり　さわさわ　ぺたぺた

木は温かい

頬を擦り寄せて

人肌のような感覚を味わう

手と手の間で戯れる木っ

好きなの？

木の温もりを感じながら

穏やかな日々を過ごす

少しだけ浮気をして

金属とプラスチックをさわさわ

伝わってくる冷たさ

たくさんの無機質なものたち

やはり冷たい

人の手で作られたもの

温もりを感じる難しさ

とても間接的で距離感を抱く

人の想いが込められたものたち

木が好きなのかな

質感も温かさも直に感じられる

金属やプラスチックは

人の想いを感じることに時間を費やす

無機質であるがゆえに伝わりづらい

伝えようと必死なのかもしれない

デザイナーやプロダクトに携わった人達の想い

間接的な伝え方では、なかなか届かない

木は人肌の温もりを感じる

今まで生きていた木たち

いのちの大地から

生まれてきた木

直接的な伝え方が吉で、間接的な伝え方が凶

今の人の世も、間接的な伝え方が増えている

そんな気がして止まない

いくつもの困難な

ハードルを乗り越えないといけないが

直接的なメッセージを伝えようと心掛けたい

木と金属とプラスチックたちに学んだ

「言葉たち、ありがとう」

「最後まで読んでいただき、ありがとうございました」