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演劇研究レポート

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演劇に対する思想やエクササイズを幅広くまとめています。
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2020年9月の記事一覧

即興でキャラクターを演じ、物語を作る

即興でキャラクターを演じ、物語を作る

僕らはインプロバイザーとして、即興でキャラクターを演じながら、同時に物語を作っていかなければなりません。

その際に、物語の構成を頭に思い描きながら演じてしまうと、どうしてもその場の演技が疎かになってしまったり、予定調和で動いてしまったりします。
なので「キャラクターとしてその場を生きていたら、自然と物語になっていた!」となることが理想です。

ロサンゼルスに、インプロシアター(Impro The

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物語を止める17のテクニック

物語を止める17のテクニック

インプロをやると、普段の癖がそのまま物語に反映されます。
例えば、普段からネガティブなことを言いがちな人は、物語でもネガティブになるし、普段から話の主導権を握りがちな人は、物語でも主導権を握るようになります。
そしてそれらは、時に物語が前に進むのを止める要因にもなります。

インプロの父であるキース・ジョンストンは、自身の著書である「Impro for Storytellers」で「物語を止めるテ

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「インプロ」から「台本のない演劇」へ

「インプロ」から「台本のない演劇」へ

インプロシアター(Impro Theatre)というカンパニーがロサンゼルスにあります。

彼らはフルレングスインプロ(1時間にも及ぶ即興演劇)というスタイルを探求、上演しているカンパニーで、シェイクスピア、チェーホフ、テネシー・ウィリアムズなど、様々な劇作家を題材にした即興演劇を作り、ロサンゼルス・タイム紙、バック・ステージ・ウェスト紙、ロサンゼルス・ウィークリー紙からの推薦を受けたり、世界中で

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「見せたい自分」ではなく、「見たいあなた」になる

「見せたい自分」ではなく、「見たいあなた」になる

僕が海外でパフォーマンスをしたり、ショーに出演したりする時、やっていてよかったなあと思うものが2つあります。

1つはクロサワインプロ(これについては後日書きます。参考記事はこちら)
そしてもう1つがクラウンです。

※下記写真は、フランスにあるフィリップ・ゴーリエ国際演劇学校にて

クラウンとはクラウンとは「道化師」のことで、お客さんに笑われる存在です。
日本ではピエロが有名ですが、あれはクラウ

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