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ぴぴぷる
2020年10月20日 03:58
いつからエスカレーターに乗れるようになったんだろう。全然覚えていない。でも、幼い頃あの怪物が恐ろしかったことは、今も覚えている。*とにかくリズムがつかめなかったんだ。ぬるぬると生まれ出でる階段達に、ずっと置いていかれる気分だった。大縄飛びに入れない感覚に近いかもしれない。でも、生き物に見えるぶんこちらのほうが難易度が高い。・・・巻き込まれかけている。そんな感覚が背後から自分の足に絡まっ
2019年7月6日 03:30
虫が多い。梅雨で、ムシムシしているから。おまえら今までどこに隠れてたんだってくらいいる。車にはいつのまにか蜘蛛の巣ができてるし、家の扉をあけるとそのまま蛾が入ってくる。ここはおまえんちじゃねーよ。今日も会社から帰ってくると、玄関の前にミドルサイズの蛾がいた。たまーにこの世の邪悪を詰め込んだような柄とサイズのヤツもいるから、それに比べりゃかわいいもんだ。それに、蛾ってのはある程度の大きさ
2018年10月23日 18:20
小学生としてデビューする直前のこと。幼いぴぴぷるは、どこかで覚えた「大」という漢字に誇りをもっていた。当時の感覚を説明するのであれば「この年で漢字を書けるなんて、ぼくは天才なんじゃないか」といったものであった。1年生になりしばらくの国語の授業の中。先生は黒板にチョークを横にひいた。予感がした。あのチョークは一度黒板をはなれ、横線の上から斜め下にながれていくだろうと。瞬間、世界はゆっくり