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『障害年金』の認知度をもっと上げたいよねって思う

これは本当に、今強く思っていること。


私が、『障害年金』という言葉をお医者さんから聞いたのは、鬱病になって3年、いや4年目くらいかな?
(今から6、7年前)

そのときの私は少なくとも、その存在を知らなくて、しかも言われたタイミングと心が一致しなかったから、受け入れられなかった。
その時の私は、一度パートに出たけど数か月でダメになって辞めて休んでいて、また少し調子がよくなってきたから短時間のお仕事の面接に行っては落ち続けていた。
私は、
「このままもう仕事ができないのかな、と思って、、、、、、」
と、診察時に話したが、私としてはそのときは、弱音を聞いて欲しかっただけだった。
しかし、そのときの主治医の先生は突然、

「障害年金というものがあります」

と。

きいたことのない、”障害”というセンシティブなワードの入った何かしらの事務的なものを勧められ、心がついていかない。
「おそらく3級に相当します、身体的なことに例えるならば片腕が、、、、、」
と、説明し続ける先生。

いやいやいやいやいやいや。

「私、障害者ということですか?」

ときくと、「そうではない」ということは答えてくれたが、
ちょっと、当時の私にとっては、穏やかではなかった。




この話は、本当に、障害をもっていて障害者手帳を交付したりして生きている方々にとって不快に思う話かもしれないです(この一文すら、どう表していいか、、、)。でも、治ると思って治療していて、その可能性を否定されたような、何かきっかけがあって障害者になるという状況とは少し違う立場にあった当時の気持ちを、正直に書いています。もし、見ていて不快感をおぼえた方がいらしたら、この先からも読まない方がいいかもしれません。申し訳ございません。



なんだかもうろうとしたまま、家に帰ってその話をしたら、
やっぱり親も、友人も、

「あなたは障害者じゃない」

と。

そんなことを話す先生は変えたらいい、とかいう話にまでなった。


自分もどこか受け入れられないし、親もなおさらだ。

『障害者』というレッテルを貼られることではないのだ、という説明を受けてもなお、”障害”という言葉自体に、抵抗があった。

なお、私は、お金が欲しいから先生に弱音を言ったわけではなくて、社会に出られないという不安を聞いて欲しかったのにそのお金の話をされたので、私が社会に出ることを否定されたような気持ちになった、という理由もある。


きっと、誰でも、そういう気持ちになると思うのだ。

今まで、
”病気”を治す、日常に戻るというつもりでいたのが、
”障害”という言葉を突然出されたら。

そしてもし、自分自身が、経済的に障害年金を受給した方がいいのでは、と思ったとしても、周りに否定される場合が大いにある。
特に、考え方がいつまでも昭和大正明治の頭のひとには、理解してもらうことが困難だと思う。
実家暮らしで親に援助されて生活していると、なかなか親に内緒では申請できないものだ。

そもそも、申請する過程が、本当に、本当にカロリーが要るのだ。
経験上、ひとりでは、到底できるものではない。
”社会保険労務士”という職業が、こういうときに活躍するものだということも、ネットで見て初めて知った。

そして、年金機構のHPなんて見ても、障害年金の申請の仕方とか、もろもろのことはさっぱりわからない。
(私は国民年金の、免除と猶予の違いすらわからなかったおバカだけれど)
実際に、社会保険労務士さんにお世話になって初めて、申請までのやるべきことが詳しくわかった感じだ。



何年か経って、
社会に出ることが本当に困難な状況が予想外に長く続いて、
いよいよその障害年金について考えた私は、
何年か越しにようやく無事母と和解し、
神様のような社労士さんの力を借りつつときに寝込むほどのカロリーを使って申請をし、
無事、2級の障害年金を受給できている現在の私。

母が、友人に『障害年金』について知っているか?ということを、最近知り合い何人かに聞いてみたようだが、
やはり知らないひとが多いらしい。


そうだろうなと思う。


最初の主治医から話をされたあのとき、
自分はおろか、家族も、同級生の友人も、
それがどういうものか知らず、
”障害”という言葉にとらわれていたのだから。

今思えば、
当時は受け入れられなかったあの主治医の先生が教えてくれたおかげで、
私の今があるのだ。
恩人だ。

今、どうしているのか、お礼の言いようもない。
何も言わずに病院を変え、遠ざかってしまった。


もっと早く申請していれば、ということもあるけれど、
私にとっても、家族にとっても、
『障害年金』というものを理解するのに、ここまでの時間は必要なものだったんだと思う。



、、、、、、とはいえ。


もし、発症したとされる日から5年以内に申請していたら、
発症日からさかのぼってお金がもらえた。
あのとき、お金に対する不安が少し軽くなれば、
急いで就職しなければ、という焦りからすこし解放され、いい方向に向かっていたのかもしれない。
治癒が早かった可能性もある。
それは事実なのだ。


今、私は体調はともかくとして、
機嫌がいい。
将来的なことへの不安が尽きない中、
障害年金を受給していることで、
金銭的なことだけでも、少し不安が軽くなったからだと思う。

「お金がなくても愛があれば」
というのもまぁ真理だが、
お金がない、働けず入る見込みがない、というストレスは、
将来への不安につながるし、夢も希望も持ちにくくなる。
私的には、何もせず歳ばかりとって親のすねかじりである、という自分への虚しさ、親への申し訳なさ、、、、、、
そういう、
自責の念がたえなかった。


鬱病は、それだけで死ぬ病気ではない。

でも、
どんな憂鬱が引き金で、
どんな衝動がきっかけで、
命を捨てようとするかわからない病気だ。


少しでも、軽くできる不安があったら、動いた方がいい。
そのせいで、多少一時的に調子を落とそうとも。



私は、

どうして、こんなに『障害年金』の知名度が低いのか?

そして、

どうして、こんなに面倒な、ひとりではできないような複雑で手のかかる作業を、ただでさえ体調を崩している人間が行わないと申請することができないのか?


このふたつを、強く感じた。


もっと、気軽に勧めたい。
申請し、受給に至った経験者として。

でも、
そもそもその存在、内容を知られてなかったり(障害者手帳とかとごっちゃになっているひとが多い)、
申請するための作業が、全く気軽にできることではないため、

「申請したほうがいいよ!」

なんて安易に言えるものではないな、と思うのだ。


具合が悪くなって、申請が必要になってから理解しようとしても、
私のような精神疾患の場合だと、
ネットやらなにやらで調べたりしても、頭が混乱し、心が疲弊してしまう。

だって、申請するほど苦しい状態なのだから、すごく具合が悪いのだから、説明がわかりやすくないと、その状況では何も理解ができない。
社会保険労務士さん(もちろん有料)のマンツーマンがなければ、何ひとつ理解ができなかったし、
申請に向けては過去の病歴にさかのぼる作業もあるので、過去がトラウマになってしまっている私には、本当に辛かった(社労士さんがほとんどを助けてくれた)。


だから、
健康なうちから『障害年金』を知っておく必要があると思うのだ。


私のように、突然言われて拒否反応で申請できなかった、ということのないように。

健康なうちは、まだそうなる未来なんてわからないので仮に聞いても頭に入らないかもしれない。

でも、
私はあの
「障害年金というものがあります」
という、最初の主治医の先生の言葉が、どこかにずっと残っていたから、
もう限界だ、というときに選択肢として、
”障害年金の申請をする”ということが思い浮かんだのだ。

聞いていてよかったのだ。


もっと、認知されるべきことだ。

全世代に、まんべんなく。

障害年金を受給するという選択肢があること。
それは、障害者であると認めるということでも、障害者手帳をもらうことでもないということ。
困ったときに、社会保険労務士というひとが助けてくれること。
働ける、健康な状態になってきたら受給を卒業できるということ。社会に出られない間、それまでの金銭的助けとして利用できるのだということ。

(何か間違っていたら教えてください)



障害年金の概要
 障害年金とは、厚生年金保険、国民年金、共済年金すべての方を対象に支給される年金のひとつです(共済年金は2015年(平成27年)10月に厚生年金保険に統合)。
 交通事故で障害者になった人や生まれつき知的障害(精神遅滞)があるような人ばかりでなく、あらゆる病気やケガが障害年金の対象になります。

https://www.syougainenkin-shien.com/whatissyogainenkin


障害年金の対象となる傷病名はこちら。


働いていても、受給できる場合があるようだ。


ただ、それまでにきちんと
厚生年金や国民年金を納めているかどうかにもよることを、
忘れてはいけなくて。

たまたま真面目に納めていたけれど、未納だった場合どうなっていただろう?


私も、まだまだ障害年金のすべてを知っているわけではないので、
変なことは書けない。


ただ、
『障害年金』の知名度、理解度をあげること、
もっと申請がスムーズにわかりやすく、できるようになること。

これが叶ったら、もっと多くのひとが、心を楽にできると思う。


これは、あくまでも私は申請がうまくいく状況だったから思うだけで、
きっと、申請したけれど通らなかったとか、
申請したいけれど家族が反対したとか、
社労士さんと相性が合わなかったとか、
申請までの間に断念せざるを得なかったとか、
様々な理由でうまくいかなかったひともいる。


なにもかもうまくいくわけではない。


これは、書いておかないといけない。


私は運が良かった。



私はインフルエンサーでも芸能人でもないので拡散力ゼロだ。
でも、
もし、『障害年金』について知らないひとがいたら、
超微力ながら、ひとりでも多くのひとに伝わったらいいなと思って、
自分の体験や思ったことなどをここに書いている。

拡散能力ゼロでも、何か、できないだろうか。



とか言っているうちに、耳がふさがってきたので、
そろそろ終わろうかと思う。

自分の体調が第一。


自分の考えの押し付けになっていたら申し訳ないのだが、
これは思いとして書いておきたいと思ったので、記事にしてみた。

気になった方は、詳しく調べてみていただきたい。


誰かの、頭のすみにでも、この記事のことが残りますように。

ひとりでも多くのひとの不安が、軽くなりますように。

未熟ですががんばっております。治療費にあてさせていただきたいです。よろしくお願いします。