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『リアコ』について調べたら目から鱗が落ちた話―瀬の会―

『リアコ』
という言葉を、アイドルを今まですきになってこなかったので初めて知った。

アイドル、タレントなどの芸能人、2次元のアニメキャラなど、
身近でない、手の届かないひとに対して
”本気(リアル)で恋している”状態のことらしい。
単なる「推し」とは違い、本気の恋愛感情を抱いたときにだけ使用するそうだ。



アーティスト、お笑いさんに続き、
生まれて初めてアイドルを応援している、今現在の私(あと数日で36歳になる)。

今応援しているアイドル、King&Princeの永瀬廉くんが、広瀬すずさんと共に出演するTBSの1月からの新ドラマ
『夕暮れに、手をつなぐ』
の宣伝を兼ねて、TBSのバラエティに次々出演している。

その番組のひとつに、『集まれ!内村と○○の会 新春SP』という番組があった。

私はTBS放送圏外に住んでいて馴染みのない番組だが、どうやら名前に共通点のある芸能人同士、数人が一緒にロケをする企画らしい。

ex.》"野"がつく狩野英孝さん&バカリズム(本名:升野英知)さんが一緒に北海道ドライブする、など


『夕暮れ〜』の主演2人の名前には、どちらも"瀬"がつく(広瀬、永瀬)ということで、この番組の出演が決まったのだろう。

”瀬の会”と名付けられた2人のロケ内容は、「お忍び青春ツアー」。

ふたりは同い年、そして10代前半から芸能界でのお仕事を始めた同士らしい。

池袋の駅前公園で待ち合わせするも、
そもそも、このふたりには、

そんな場所で誰かと待ち合わせをするという機会がないらしい。

永瀬廉くんは12歳でジャニーズに入所、広瀬すずちゃんは13歳から芸能活動をしている。

「悪いことしてる気持ちになるよね」
と言いながら、その後、普通に、人ごみの中を歩くふたり。
眼鏡とマスクをかけて一応軽い変装はしているものの、声なんか聞こえたらバレてしまいそうで、私はひやひやしながら観ていた。

すずちゃんは行動が無邪気で大胆、廉くんは声が高いので、お互い気をつけつつもときどき危なっかしい。

ただ、このふたりは、普段こうやって街に繰り出して、友人や恋人と歩くという、”普通”のことをできない生活が、10代前半の多感な時期からできずにいたのだな、、、と思ったら、いろいろ考えてしまった。この時間は本当に「体験ツアー」なのだな、売れっ子でいるかぎりきっと、この先もリアルになることはないのだな、、、と。

私は、永瀬廉のファンではあるのだが、一応30代後半に差し掛かる人間としては、親のような気持ちでふたりを見守っていた。
バッティングセンターにて、すずちゃんより球が当たらない廉くんを観ながら”通常運転だなー”(実はちょっとどんくさい)と思って笑いつつ、すずちゃんがたびたび撮る写真にちょっとリアルな彼氏感を感じてどきどきもした。
ひとまわり年下なので、息子にも彼氏にもとれるし、どちらでもない。
でも、
理由とか立場とか何もかもふっとばして、すきだなーという今の気持ちにかわりはないつもりだ。

キッチンカーでの買い物&屋外での食事、バッティングセンターときて、
最後の場所が、屋外のスケートリンク。
移動中、
「(私が)顔面から転んでドラマ撮れなくなったらどうする?」
という恐ろしい発言を、すずちゃんがする。
それに対し、
「それは全力で守るわ、俺がケガするわがんばって」
と、廉くん。

すずちゃんはスケートができないようで、リンクに出るも全くバランスがとれず、本当に危なっかしい。
共演者、大女優をケガさせるわけにはいかないので、廉くんは終始、すずちゃんの背中に手を添え、絶対に転ばせてはならない、という思いだっただろう、必死にすずちゃんを守っていた。
し、教え方も褒め方もうまいことがわかった。

すずちゃんが手を放して滑るまで上達したとき、順調に滑っていたところ急に手すりのないところでバランスを崩し、

ついに、

転倒しそうに!!!!!

廉くん、瞬時に全身で、すずちゃんを

がっっっっっっっ!!!!!!

、、、、、、と抱きとめて、転ぶことを防いだのだ。


はああああああーーーーーーーーーーー、、、、、、、

こわかった、

というか。

、、、、、、抱き留めた廉くん、そして受け止められたすずちゃんが、

”え?ドラマじゃないよね⁈”
と錯覚するような、ガチの、特に同年代の廉くんファンからしてみたらこれはいろいろな意味でたまらないであろう、光景だった。

その後に、

「ああ、青春」

という大きめのテロップが出るのだが、

いやいや、今のはそうじゃないだろ!
廉くんは寿命縮んだぞきっと、、、、、、
偉かった、廉、、、、、、

、、、、、、なんて、個人的には思った一幕だった。


無邪気にたのしむすずちゃん、どんくさいけどしっかり彼女を守り抜いた廉くん。

無事で、どちらにもケガなくて、よかった。
仕事ではありつつ、青春という経験をたのしめたようで、それもよかった。



実は、この番組をTVerで実際に観る前に、
私はとあるニュース記事の見出しを見てしまったのだ。

この番組に関して、「(廉の)一部ファンが激怒」と。


”あーーーーーーーーー、やってしまったか、過激派の方々、、、、、、”
という、印象を、
最初にまずうけた。

『夕暮れに、~』は、「アカデミー賞新人俳優賞」を受賞した永瀬廉にとって、初めての恋愛ドラマらしい。

主演映画『弱虫ペダル』は部活漫画の実写化(これでアカデミー賞を獲った)、
朝ドラ『おかえりモネ』は3.11の被災地を舞台にしたもの、
映画『真夜中乙女戦争』は小説の実写化、恋愛もあるが現代の若者の抱える葛藤がテーマ、
日テレの主演ドラマ『新・信長公記』は、歴史SF学園モノ(カテゴリー不明)。

本格的な恋愛モノは、実は初めてだということにも驚いた。

(私が実際に観たものは『弱虫~』『真夜中~』。)

ファンの間で、
「俳優としてようやく、恋愛モノにチャレンジさせてもらえるんだね」
「このビジュアルで恋愛をやってこなかったのがそもそもおかしい」
という声を聞いた。

今まで、できない理由が、あったのか?


一方、
今回の”瀬の会”に関してや、
『夕暮れに、~』のドラマが決まってから、
廉くんと、ドラマの中で恋愛関係になるであろう相手のすずちゃんをSNSで叩いたり、あざとすぎるんだよとか、とにかく悪口を言うファンの言葉に、
私は愕然としていた。

ええええ、
廉くん、演技で認められて、
初めて人生で”やりたいこと”が見つかったのに、
そのことを応援してあげられないの?
『おしゃれクリップ』で彼が思いを話していたの、観た⁈

、、、、、、なんて、考えてしまっていた。

そして、
この“瀬の会”に関しては、
TBSに対して「こんなの誰もしあわせにならない」とか、もっともっとひどい言葉で叩いていたり、
廉くん自身に対しても
「アイドルでありたいと言っておいて、結局俳優を選んだんだね」
(King&Princeのうち3人が脱退を発表した中、廉くんはKing&Princeを守る、ファンに寄り添いたいと言って髙橋海人くんと共に活動を継続する決断をした。それなのに、という意味だろう)
「ドラマだけでも観るの迷ってたけど、やっぱり無理」
とか、もちろんそれ以上の言葉を、、、、、、

情報を知りたくてTwitterをみていても、こうして荒れゆくSNSの世界を見てしまうと、
本人が見ているかもしれないのに、、、、、、、
相手方にもTV局にも迷惑をかけて、今後の彼を応援しようとするひとはいないのか、、、、、、
という気分で、自主的に見てしまったものではあるが、打ちのめされてしまう。

もちろん、注意喚起しているひと、「これも仕事だからな」と呼び掛けているひと、女優さんを守って誇りに思ったというひと、彼氏感感じてキュンキュンしたありがとう、という感想もあったのだけれど、ひどいツイートがあまりに目立って、、、、、、




アイドルにハマってまだ間もないので勉強していると、分からない言葉に出う。

『リアコ』という言葉をnoteで使いたいが、使い方がわからないというか、これは名詞?物なの?と疑問ばかりで取り入れられなさそうなので、さらに調べてみた。

「Aにリアコしている」
「推しにリアコすぎてしんどい」
、、、、、、という感じで使うらしい。

そのほかにも、

・本気で恋してしまうほど魅了してくるひとを『リアコ製造機』という


・『リアコすぎる』場合はそのひとのドラマのラブシーンを受け付けない、   
その相手にひどい嫉妬心を抱く、”同担拒否”

・『リアコこじらせる』とはかなわない相手に本気で恋をして日常生活に支障が出ている状態


ということなど、勉強し、、、、、、、、、、




はあっ!!!!!!


、、、、、、、、、、、、、もしかして、


これじゃんか!!!!!!!


”リアコすぎてつらい”、にあたるひとにとっては、
あの”瀬の会”のロケは本当にみていられなかったんだ!

恋愛ドラマに廉くんが出ること自体無理というひとも、
”リアコすぎる”状況のひとなんだ!


なるほど!!!!!!


”推し”とか”ファン”、”○○担”とかいう中にも、
いろいろな考え方や愛し方があって、
炎上してしまったのはそもそも、その推し方があったからだったのか!

と、目から鱗がぼろぼろ落ちたのだった。



永瀬廉。


あなたは、現在のKing&Princeの騒動の中で今、何故か悪く言われることが多いみたいで、勘違いされやすいあなたの性質からいってそういう運命なのかな、私は応援しているよ、、、という思いでいたのに、

あなたは、

こんなにも、めちゃくちゃに、愛されていたんだね⁈


、、、、、、なんだよ、安心したよ。

(ファンがいないなんて思ってはいないけどね?)

(ていうか、自分何の立場だ?)




ネットやSNSでKing&Princeについて研究している私。

その中でわかったことのひとつだが、

永瀬廉くんは、

アイドルとしての仕事を全うしながらも、
”普通の人生”
に対するあこがれのようなものを持っているようだ。

彼が大学に入った理由として、
「人生の選択肢を増やす」ということのほかに、
「今の人生だけじゃないもうひとつの苦労を知っておくことで、人としての厚みが出る気がする」
という趣旨のことを話していたそうだ。
また、
「普通の日常をいいなぁとは思うけど、今のこの人生ではすごく遠くにある。憧れの結婚どころかひとりの生活も普通ではなくなる。何かを選ぶことで何かを手放すことがあることを知った」
という趣旨の話をしたことがあるという。
大学の授業でも、”リモート授業で顔を出さないようにしている”という情報もあった。

(上記は、彼のラジオや雑誌の連載などが情報源らしい)


本来、堂々と学校に通い、外で友人と遊び、異性とお付き合いして別れたりうまくいったり、ゆくゆく結婚を考えたり。
そして家庭を持って、旦那として、父としてのしあわせを感じたり、苦労をしたり。

そんなことができるはずだったかもしれない、永瀬廉というひとりの人間。

今の時代でこそ生き方が多様化していて、そんな人生だけがすべてではない。
実際に、私も結婚、出産を経験することが”普通”とか”当たり前”ではないのだな、ということを、鬱病を25歳から今も治療している中で痛感している。もう、諦めないといけないのかなという境地にはきている。
諦めたくなかった、病気になってからの夢がこれだったので、思えば思うほど叶わない現実に絶望したり、考えないようにしようとしたり。

健康だったら、きっとなんでもできるんだろう、というレベルまで自分の人生を恨んだこともあったけれど、
そんなことないんだなと思った。

”普通の人生”なんて、送っているひとは実はそれほど多くなくて、
周りがしあわせそうに見えるだけ。

永瀬廉という人間だって、

”ジャニーズのアイドルなんて羨ましい”、
”輝いてて敵わない”、
”国宝級イケメンなんて最高じゃん”

なんて思われるだろうけれど、
彼自身は、アイドルという仕事を誇りに思いつつも

”普通でいたい”
”普通の人生だったら今、何をしていた?”

ということに、時折思いを馳せているのだ。


きっと、
この世には、

”普通”
”当たり前”

なんてないんだよね。


若くして働いて有名になっているアイドルや有名人の方々。
特に”恋愛禁止”とは言われていないアイドルでも、異性と一緒にあそんでいるとお咎めがくるし、ファンどころか世間の目も変わってしまう。
顔が知られているアイドルにとって、行動の自由度は、一般人よりも圧倒的に低いだろう。桁違いだ。

『リアコ』というファンの方々にとっては、
ドラマというしっかりとした”お仕事”でも拒否反応を起こしてしまうので、
その相手方、テレビ局などなどに八つ当たりしてしまうことがあるのだな。
「共演をきっかけに、、、」という出逢いから結婚に至る可能性が実際にある限り、不安もあるのだろうな、、、、、、

アイドルって、本当に、大変な、難しいお仕事なのだな。


でも、永瀬廉は、その仕事を選んで今、がんばろうとしている。
グループの形が変わっていく中でも、”アイドル”というマルチで自由度の低い仕事を、自ら選択した(と思わせてね)。

毎日、ファンに向けたブログを更新し続けている廉くん。
私は、有料の会員にはなれない立場なので、ファンの方がTwitterを通じてお返事をしているのを拝見し、
”今日も発信してくれたんだな”
”元気なんだな”
ということを確認するくらいしかできない。
でも、
私にとっても、彼が毎日更新を継続してくれていることは、
間接的にではあるが安心材料になっている。

自分が元気だということを伝えて安心してもらう、それが今ファンのみんなによろこんでもらえることだな、、、、、、
というのを、彼はきっとわかっている。


そんな彼だから、今後を応援したいと思うのだ。


いろいろな形で、永瀬廉という人間を支えに生きているひとがいる。


できれば、やさしい形で。

できれば、あたたかい形で。

できれば、彼が安心できる形で。

できれば、彼が自信をもって、この先を生き生きと過ごせるような手助けができる形で。


私は見守っていたい。

昨日、廉くんが出演した番組で、

「今年もファンのみなさんと会いたい」

と、ステージに立ちたいという意志を語ってくれたそうだ。
(私はまだ観られていない)

5月23日から、
King&Princeが髙橋海人くんとふたりでの活動となる中で、
そもそもLIVEをするまでに至る作業は、素人の私が想像するだけでも大変で。
今までの歌割、振付、すべてを変更し、
5人分を2人で成立させるためには、今までできてきたはずの基礎的なことも体力強化しなければいけないと思う(体力づくり、ボイトレとか)。
5人が2人になる、という前例のない状況で、これからのことがどれだけ大変かは、きっと、廉くんと海人くんがいちばんわかっているはずだ。

そのうえで、
「ステージに立ちたい」
「ファンに会いたい」
ということを考えている、この永瀬廉というひとが、
わたしには本当に輝いて見える。


幼少期からROCK育ちの私は、
まだアイドルのLIVEに行ったことがない。

きっと、全く違う世界があるのだろう。


ROCKともお笑いとも違う、
どこまでもキラキラした素敵な世界があることを教えてくれる、
自分を犠牲にしてその素敵な世界を作ってくれる。

そんなひとたちが、この世にはいるのだなと。

それを知って、ファンとして、やさしくありたいなと、
強く思うようになった。

ありがとう、永瀬廉くん。



無条件にキラキラした世界をくれるひとたちに、どうか、やさしく寄り添えるひとがいて、心身を守ってくれる環境が、保証される。
そんな世界になりますように。


未熟ですががんばっております。治療費にあてさせていただきたいです。よろしくお願いします。