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広島サミットの失敗

喧嘩してる子ども同士に喧嘩をやめさせるには
両方の言い分を聞いて(喧嘩両成敗)お互いを納得させるのが
親の役目である。
一方が弱いからといって武器を与えてぶん殴ってこいと言うだろうか。
しかも死ぬまで戦えと言うだろうか。
それが親のすることか。

このロシアウクライナ戦争は2022年2月24日に始まったわけではない。

すでに2014年にクリミア半島を一方的にロシアは併合し、
いやもっと前から1994年のソ連崩壊、ウクライナができた頃からゴタゴタは始まっていた。

東側諸国のNATO加盟についてロシアの歴代指導者は、「西側諸国はNATOが東方拡大しないことを約束していた」と主張していたが、それを破ったのはポーランドやハンガリーなどであった。

ロシアがそれをよく思っていないのは言うまでも無い。

その後、さらにいろいろなゴタゴタがあったが、ここでは割愛する。
そしてゼレンスキー大統領になってからと言うものNATO加盟方針をあからさまにしていたことがプーチンの怒りをかった。

最初から仲が悪い

その後は報道の通りであるが、報道は一方的であり、ロシアの主張は陰謀論と一蹴された。

この戦争を収めようとトルコやインドが仲介に出たが、大国はそれを見ているだけで責任を押し付けて自国は回避した。

ましてやG7は世界のリーダーであるべきだが、国連に働きかけるだけで何らその力を発揮していなかった。国連はすでにその役割を放棄しており、それはミャンマーやスーダン内戦で明らかである。今や国連の存在意義はない。

今回、広島サミットにおいてはG7が結束して、「停戦決議」をして、双方の武器を置かせるのが本筋であった。
ところがゼレンスキーが来日して状況は一変した。

苦笑いのバイデン

停戦どころか、武器を供与することを約束しさらにはF16戦闘機まで話が及んだ。G7が火に油を注いでしまったのである。

F16戦闘機5000機ある

本来ならゼレンスキーとプーチンを呼んで、G7、あるいはグローバル・サウスと呼ばれる新興国を入れながら、その前で両方の言い分を聞いて、(長い確執があるのだから一筋縄ではいかないとはいえ)とにかく停戦に持ち込み、武器を置くことを約束させるのが最良の策であった。

しかし事態はゼレンスキーの来日によって一変し、停戦どころか戦争の継続、アメリカにとってはまたとない武器供与継続の戦争ビジネスとなった。

世論はゼレンスキー流石ともちあげ、岸田総理は広島サミットで核兵器放棄をアピールし見かけ上は「平和サミット」のように見えるが事実上は
「まやかしの平和ショー」である。

さすがは芝居上手なゼレンスキーは世界を舞台にその熱情を言葉に込めて感情に訴えた。
人々は喝采し、岸田首相は広島が世界の中心であるかのような錯覚をしたのだろう。
サミットの経済効果は900億円と言われるが、伊勢サミットや洞爺湖サミットをみてもその恩恵は限定的である。

ただ見せかけであれ、「平和への貢献ショー」はインパクトが強いので支持率も上がるだろうと思う。人々は常に表面的にしか物事を見ない。

一歩引いて、俯瞰的に見ることができればこのサミットが失敗だと言うことがよくわかるのである。

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