マガジンのカバー画像

京都大学/国語(現代文)

38
運営しているクリエイター

#芸術

2023京都大学/国語/第一問/解答解説

2023京都大学/国語/第一問/解答解説

【2023京都大学/国語/第一問/解答解説】

〈本文理解〉
出典は福田恆存『芸術とはなにか』(1950)。著者は劇作家、演出家。保守派の論客としても有名。
①段落。演劇はあらゆる芸術の母胎であるようにおもわれる。ドラマはタブローに対立する。タブローは《見られるもの》であり、「ドラマは《為されるもの》であります」(傍線部(1))。それは舞台においてなにごとかが為されるというだけではない。…ドラマが

もっとみる
2013京都大学/国語/第一問/解答解説

2013京都大学/国語/第一問/解答解説

【2013京都大学/国語/第一問/解答解説】

〈本文理解〉
出典は中野孝次の随想『ブリューゲルへの旅』。
①段落。当時のそんな精神状態(※ 1944年、19歳の筆者は、戦時下の現実から目をそむけるために、西洋的教養主義を志向し、抽象的観念性を養っていた)を思い浮かべていると、それにたいし「もの」によって、屹然と対峙しているような一枚の絵が現れてくる。ニューヨーク、メトロポリタン美術館にある絵であ

もっとみる
2022京都大学/国語/第一問/解答解説

2022京都大学/国語/第一問/解答解説

【2022京都大学/国語/第一問/解答解説】

〈本文理解〉
出典は岡本太郎の随想『日本の伝統』(昭和31年)。
①段落。現実は残酷です。今日の若い世代に、古典芸術についてたずねてみてごらんなさい。
②段落。コーリンとか、タンニュー、トーハク、なんて言ったら、新薬の名前かなんかと勘ちがいすること、うけあい。そしてダ・ヴィンチやミケランジェロならご存知だということになると、「どっちがこれからの世代に

もっとみる