漢方との出会い その1

漢方を学びはじめて約3年。
昨年、漢方養生指導士中級という民間の資格を取りました。漢方スタイリストと名乗れるそうです。

体調に合わせて食事を考えてみたり、薬局で買える漢方薬を試してみたり、はやく寝るなど過ごし方を変えてみたり、今では日々の暮らしに漢方の考え方が少しずつ根付いてきたかなと思います。

そんなわたしの漢方との出会いについて。

漢方を学ぼうと思ったキッカケ【産後の体調不良】

もともとワーカホリック的な不健康な生活を送っていた私。21〜22時まで仕事をした後、飲みに行き終電で帰ってきて寝る、という絵に描いたような不摂生生活。しかしながら不調を感じることも無く、健康優良児と自負していました。

長男を逆子のため予定帝王切開で出産後、母乳とミルクの混合で育てていたのですが、産後の肥立が悪く、産後半年頃から3週間に一度くらいのペースで発熱を繰り返す体調不良がはじまりました。

幼子を抱えてダウンするのは想像以上につらく、赤子はおろか自分のお世話もままならず、家事の不得手な夫と3人で苦悩する日々が続いていました。

健康であれば、食べたいものを食べ、美味しいコーヒーを飲み、散歩に行きたければ外へ出て、好きなだけ息子を抱っこする。そんな当たり前のことすら何もできなくなることがこんなにも辛いとは。

たとえ1日でも、何も食べられず、水すら飲めないような病人生活は、大げさに表現すると「生きている醍醐味」みたいなものを全く享受できず、世界は目に映る小さな自分の部屋の天井しか無いのではと感じさせる、まるで味気のないものになる。

そんなグレーな世界に浸れるでもなく、隣で泣いている小さな命を守らなければならなかったのだから、新米ママとしてはなかなかツラい体験でした。

保育園の呼び出しではなく、自分の体調不良で有給を消化する日々。”健康”でないと、何もできない。これまで大きく身体を壊したことのなかった私は、当たり前すぎる事実を痛感するのでした。

その何より大事な健康を求め、まずは病院に罹ることに。病院に行けば健康になる。病院とはそういうものだから。その時はそう思っていた。それ以外の選択肢なんてなかった。しかし「風邪をひきやすい」という症状は病院では病気として扱ってないらしく、かかりつけ医は出す薬もないし、なすすべなしといった模様で「血液検査をしましょう」と言った。結果は幸か不幸か異常なし。様子を見ましょうと言われ家に帰されました。そんな調子で内科や婦人科を受診したものの、待合室が多くの患者でにぎわっている婦人科の女医にいたっては、明確な症状のない、個人的な相談話の様な私の長い話(問診)はいささか迷惑そうで、「そうねぇ、よく分からないわ」と言った。

風邪を引かない過ごし方とか、食事のアドバイスとか、何でもいいから聞きたかったのがだ、医者の口からはその類のことは一つも出てこなかった。多くの病院は、病名がつかないと何もできないところなのだと言うことを知った。

途方に暮れたかったのだが、途方に暮れたところで元気になる訳ではない。これは自分で何とかするしかないと思った。出産経験のある友人や、健康に気を使っている知人に色々話を聞きつつ、”産後の体調不良”と言うワードでインターネットで情報を漁った。そこでたどり着いたのがかの有名な薬用養命酒のサイトの「未病」という言葉だった。これだ!と思った。東洋医学・漢方では病名がつくほどではないが自身で感じる身体の不調を未病といい、治療や養生をして身体のバランスを整えるそうな。

なるほど、漢方がいいらしい。そこまでは分かった。
早速養命酒を飲みながら、養命酒を飲む事以外の“じゃあどうすれば?”を探してみた。しかしなかなか、具体的な対策が出てこない。「漢方」と言うキーワードで改めてインターネットを漁っていった。そして漢方養生という言葉と出会った。

その2へ続く


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