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なんとなく芥川龍之介とドストエフスキーを思い出した


葉が1枚
宙に浮いている

 歩いていたら、宙に浮いている1枚の葉を見かけた。
 ちょっと不思議な気がして近づいてみたら、蜘蛛の糸🕸️に枯れ葉🍂がぶら下がっているだけだった。

 「蜘蛛の糸」の話は、ご存知の方が多いと思う。
 主人公が生前1つよいことをした。蜘蛛を踏み潰そうとしたが、そのまま逃がしてあげたことを覚えていたお釈迦様が、地獄へ1本の糸をおろしたという話。

 これと酷似したほぼ同じ話が、ドストエフスキーの「カラマゾーフの兄弟」の中に出てくる。おろしたものは、蜘蛛の糸ではなく、1本のネギだが。

 芥川がドストエフスキーを模倣したという説もあるようだが、翻訳された年代などを勘案すると、実際には違うらしい。
 芥川もドストエフスキーも、当時流布していた民話をもとにして、それぞれ「蜘蛛の糸」と「1本のネギ」の話を作品に取り入れたらしい。

 蜘蛛の糸とドストエフスキーを検索にかけると、かなりの数の記事にヒットする。
 真偽のほどは私には分からないが、まったく異なる言語を用いる二人の文豪が、同じ話にインスパイアされたことを思うとなんか素敵に思える。



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