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🇷🇺私的ロシア論🇷🇺 ③| 東欧文学リスト

 何回か記事にも書いているが、20代の頃の読書は、ほとんどドストエフスキー一色だった。
 「罪と罰」を読み終わったあと、「二重人格」「白夜」「賭博者」「鰐」「おかしな男の夢」「地下室の手記」「虐げられた人々」「白痴」「悪霊」「カラマーゾフ」、そして「未成年」。ちくま文庫の「作家の日記」、「ドストエフスキーの手紙」、「ステパンチコヴォとその住人」などを次々に読んでいった。
 ドストエフスキーは多作だから、正直に言えば精読はしていない。複数回読んだのは、「罪と罰」「死の家の記録」「地下室の手記」くらいである。ストーリーをちゃんと言えるのは「罪と罰」「死の家の記録」だけである。
 
 ドストエフスキーに関しては、他の作家の長編小説とは異なる読み方をしていた。
 はじめて読んだときは、一応最初から順番に読んでいったけれども、次に読むときには、気に入った文に赤線を引いたり、長い場合にはページに◯をつけたり、段落ごと囲んだりしたところだけ読んだ。

 まぁ、大して深い読み方はしていない。ただ、人間の心理描写は深いところで納得できたような気はしている。
 身の回りにいる人を見て、「あいつはポルフィーリー」「あの上司はジェレビャートニコフみたいな嫌な奴だ」「あの老人はゾシマ長老っぽい😄」「あの女はグルーシェニカ」「ナスターシャ・フィリッポブナみたい」「ソーニャみたいな女がいい」「あの酔っぱらいはマルメラードフみたいだ」な~んて妄想していた。

 だんだんロシア文学が面白くなって、ブルガーコフの「巨匠とマルガリータ」、ゴーゴリの「死せる魂」「外套・鼻」、トルストイ「アンナ・カレーリナ」なども読んだ。

 基本的にロシア文学は長編小説が多い。平行して他の本を読むということが苦手で、長編小説を読み始めると、数ヵ月くらいかかることもある。その間、他の本は読めない。

 フランス文学だって「モンテクリスト伯」「マノンレスコー」「椿姫」みたいに面白いものもあるし、イギリス文学には「テス」や「ジェーンエア」もある。ドイツ文学には、エッカーマン「ゲーテとの対話」、リルケの書簡集みたいにビジネス書として読んでも面白いものもある。

 ロシア文学だけが文学ではない!、という思いもあって、後回しにするために、とりあえず「東欧文学リスト」だけ何年か前に作っておいた。

 今は長編小説を読む気力が乏しく、「リスト」だけがむなしく残っている。


◉🇷🇺ロシア文学

ギリャロフスキー
「帝政末期のモスクワ」
フョードル・ソログープ
「小悪魔」
ザミャーチン
「われら」 
ベリャーエフ
「ドウエル教授の首」
バーベリ
「騎兵隊」
オレーシャ
「羨望」
アレクサンドル・グリーン
「黄金の鎖」
プラトーノフ
「プラトーノフ作品集」
キルション
「すばらしい合金・風の街」
ニコライ・バイコブ
「偉大なる王(ワン)」
ナボコフ
「ロリータ」
パステルナーク
「ドクトル・ジバゴ」
ソルジェニーツィン
「イワン・デニーソヴィチの一日」
アクショーノフ
「星の切符」
エヴゲーニャ・ギンズブルグ
「明るい夜暗い昼」
ストルガツキー
「ストーカー」
ユリアン・セミョーノフ
「春の十七の瞬間」

◉🇵🇱ポーランド文学

オルゼシュコ(正しくはオジェシュコ)
「寡婦マルタ」
シェンキェヴィッチ
「クオ・ヴァディス」
アンジェイエフスキ
「灰とダイヤモンド」
スタニスワフ・レム
「枯草熱」
ブルーノ・シュルツ
「大鰐通り」(Penguin)

◉🇨🇿チェコ文学

カレル・チャペック
「山椒魚戦争」
ヤン・ヴァイス
「迷宮1000」(創元推理文庫)
ハシェク
「兵士シュヴェイクの冒険」
モノナール
「リリオム」
バラージュ・ベラ
「視覚的人間」
エリアーデ
「ホーニヒベルガー博士の秘密」


「ロリータ」と「ソラリス」(リストには載ってないけど)、「山椒魚戦争」「われら」(少しだけ)は、目は通した。
「イワン・デニーソヴィチの1日」より、ドストエフスキーの「死の家の記録」のほうがいいな、と思ったのでチラ見しただけ。
 果たして死ぬまでに読む機会はありやなしや。。。。。。

 世の中たくさんの本がある。1日1冊読んだって、1万冊読むには、25~30年くらいかかるだろう。
 読みたい本をぜんぶ読むには、人間の一生はあまりにも短い。ある程度、直感で選別しなければならない。


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