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バイクで美術館巡り:篆刻美術館

〒306-0033 茨城県古河市中央町 2-4-18
https://www.city.ibaraki-koga.lg.jp/lifetop/soshiki/tenkoku/top.html

駐車場

バイク:自動車のスペースに停めるしかない感じ
自転車:専用の場所はないが、なんとなく駐輪できる
クルマ:無料駐車場あり
入場料:200 円 (JAF割引なし)

美術館の立地は茨城県最西端の辺りで、古河 (こが) 市の中心部である。古河は群馬、栃木、埼玉のいずれにも近い交通の要所であり、幹線道路も県道も大型車の通行量が非常に多い。路面の舗装が荒れているとこも多く、自転車には厳しいところがあちこちある。またバイクも、渋滞時のすり抜けはまったくお勧めできない。美術館近辺に限って言えば、まぁ正直、あまりツーリングが楽しい地域ではないかもしれないが、古い街並みがあちこちに残っており、散策は楽しい。

美術館

庭から

蔵入り口

蔵横から

小さな美術館のように見えるが、展示室の数は建物の外観から想像するよりも案外多い。地元古河市出身の篆刻家、生井子華 (いくい・しか) の作品 (篆刻の印とそれを押印した陰影) や中国で発見された 2000 年前の封泥などが常設展示されているが、展示数は絞られている。

一方で企画展は茨城県や古河市の篆刻家の作品展や、地元高校生の作品展などが絶え間なく行なわれている。企画展の名称は地元密着で範囲が狭いように見えるが、実際に作品を見るとその多様性に驚く。漢詩の一節や古い格言などを、数 cm 角の石に彫り、朱肉で押印したものが作品になる。漢字の書体は金文や篆書が基本だが、象形文字に戻したり、さらには絵画そのもののような文字もあって、表現は幅広い。また押印される紙の方に墨絵や詩があったり、飾り枠が描かれていたりと言ったものもある。篆刻は現代でも盛んなのが実感できる。江戸時代の図録を見ると、なんだか迷路みたいになってるものもあって、楽しい。

また敷地内には小さな日本庭園が作ってあり、さらに「移動式水琴窟」という、世にも珍しいものがある。

庭

水琴窟

食事

美術館内では飲食の提供はない。ただ古河市の目抜き通りの間近なので、少し歩けば食堂などはいくらでもある。古河市は古くから鮒の甘露煮で有名なようで、老舗がいくつかある。

周囲

すぐ近く (徒歩 10 秒) に、篆刻美術館と同じく古河市立の「街角美術館」があり、建物は小さいが、古河市ゆかりの芸術家の作品など美術一般の企画展示を行なっている。周囲には江戸や昭和などいろんな時代の古い街並みや商店がある。

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美術館から南に少し下って国道 354 号線に出て東に行くと、牛乳工場のそばに思案橋という橋があり、そのたもとに静御前の像が建っている。福岡出身の私は思案橋と聞くと長崎の繁華街を思い出すが、古河の思案橋の辺りはその昔、静御前が義経公の訃報を知らされた下辺見 (しもへいみ) という土地で、静御前が悲嘆と思案に暮れた場所とのことであり、当時から旅人の往来する交通の要所であった事が偲ばれる。美術館から 4 km ほどである。

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古河市は茨城県だが、群馬、栃木、埼玉の各県が間近である。西に行けばすぐ群馬県で、館林市の館林美術館まで 25 km、足利市の栗田美術館まで 30 km である。南西に行けば埼玉で、人気アニメらき☆すたの聖地である久喜市の鷲宮神社まで 15 km ほどである。北東に行くと栃木で、陶芸や民芸で有名な益子や真岡まで 50 〜 60 km くらい、東に行くと茨城県内部であり、つくばまで 50 km、水戸まで 100 km くらいである。つくばにいく途中には筑波サーキットが、水戸に行く途中には、陶芸で有名な笠間がある。





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