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バイクで美術館巡り:栗田美術館

〒329-4217 足利市駒場町1542
http://www.kurita.or.jp

駐車場

バイク、自転車:専用の場所は用意されていないが、問題なく駐輪できる
クルマ:無料駐車場がある
入場料:1250円

東北自動車道佐野藤岡出口から行くと、国道50号を通る事になるが、郊外に出た途端に路面が荒くなる。自転車も自動二輪もスピードにはちょっと気をつけた方がよい。国道50号に入ったら要所で大きな看板がいくつか出ているので、道を調べずに行ってもナビがなくても、迷う心配はあまりない。

美術館

伊万里と鍋島に特化した陶磁器の美術館である。伊万里と鍋島はそれぞれ、江戸時代の佐賀藩の民間と公営の鎌群であるが、収蔵ターゲットがハッキリとここに絞られているので、言ってしまえば展示品はどれも似たり寄ったりになる。しかし時代による変遷と、各時代におけるバラエティが明確に示され、また細かい違いを多く見る事によって全体感を掴む事ができ、世界で広く愛されたその魅力が決して単純なものではない事を実感できる。展示品の数自体は膨大というわけではなく、四つの展示館を全部見て回っても2時間もあればすべて見る事ができる。

壺

また園内は、丘に作られた美しい日本庭園になっている。非常に良く手入れされていて、園内を軽く散歩するだけでも楽しい。朝イチで行けば、まるで枯山水のように掃き跡の残る坂道を歩けることもある。館内の展示品の写真は撮れないが、園内の景色の撮影は楽しめる。坂道はさほど厳しくはないが、砂利道なので悪天候時はゆっくり歩いた方がいいかもしれない。

本館入口

一方で歴史館や喫茶室のある館は建物の周囲も合わせて完全に洋風である。シャープさを感じる外形と落ち着きのある黒いタイルの外装で、非常にスッキリとしつつ沈着な風情である。また陶磁研究所と称する工房も併設されており、タイミングによっては見学できる。登り窯も設置されていて、間近に見る事ができる。

陶磁会館

登り窯

ミュージアムショップ

もしかすると一番の見どころは、ミュージアムショップかもしれない。十四代今右衛門の130万円の壺とかが商品としておいてある。古伊万里意匠の10万円の皿とかもたくさんある。一方で千円台の普段使いのご飯茶碗などもある。美しい銀皿に「電子レンジ不可」とか書いてあって、装飾品だか普段使いだか迷わせるものもある。中央にある陶製のシャンデリアが見ごたえがあるが、ミュージアムショップに外部から無料で入る事はできない。

この美術館はイギリスのロックバンド Queen のフレディー・マーキュリーと縁があったようで、グッズがいくらか商品として置いてあった。

ミュージアムショップ2

食事

園内には栗田山荘と名付けられた日本家屋があり、食事を楽しめる (営業時期、時間は要確認)。他に喫茶室があるが、こちらはコーヒー、紅茶とケーキである。美術館から徒歩10分のあしかがフラワーバークに行けば、時期にもよるが、なんかしらを食べるのには困らない。また佐野藤岡ICとの間には佐野ラーメンの店がいくつもあるので、たとえば美術館に行く途中に目星を付けて、帰りに寄ってみてもいいかもしれない。ラーメン屋にあしかがフラワーバークの無料入場券が置いてあったりする。

周囲

美術館は足利市街、佐野市街、館林市街の中間地点のようなところにある。足利といえば足利学校だが、そこは美術館から西に 7 km である。小さな美術館ではあるが、足利市立美術館が足利学校から歩いて5分くらいのところにある。陶芸つながりでは、佐野の人間国宝の陶芸家、田村耕一の作品を展示しているところが、佐野駅のすぐ近くと、栗田美術館から北の方に 10 km 強のところにある。渡良瀬川を渡って南の方に 10 km ほど行くと、群馬県立館林美術館がある。

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