私たちは「監視」されている?!

おはようございます。
心理カウンセラー 池田廉です。

本日は、フランスの哲学者フーコーの教えをもとに、
「現代社会は、監視社会である」というテーマについて書いていきます。

いくら熱心に働いても豊かになれない、
自分は組織の単なる一つのパーツに過ぎないのではないか、
こういったお悩みを抱えておられる方にお読みいただければと思います。

では早速ですが、本題に入っていきたいと思います。

かつては、独裁という形で民衆を支配していた国々がほとんどでした。
しかし、現代社会では、国民主権に基づいて、国家運営がなされている
という国が多いです。

しかし、フーコーは新たな権力の概念として、
「規律・訓練型権力」を提唱しました。

これは、人間を「規律」に従わせ、「訓練」を施し、
社会の秩序をコントロールしようとする力を指します。

つまり、人間を「道具化」する力ともいえます。

道具化するための4つのカラクリがあると説いています。

①人間を閉鎖空間に閉じ込めて、特定の場所に配置する

②人間の時間と行動をコントロールする

③人間を段階的に教育する

④人間を組織の歯車にする

このような4つのカラクリがあるのです。

この4つをお読みになられた読者様は何か感じませんでしたか?

そうです、私たちに当てはまるのです。

学生時代を思い返してみてください。

①教室や訓練所などが該当します

②時間割や勉強の仕方などが該当します

③学年やレベルごとのクラス編成などが該当します

④社会に出て、社会や会社の構成一部となることに該当します

いかがでしょうか?

私たちはまさに、幼稚園や小学校といった幼い頃から、
規律・訓練型権力の支配下に置かれていたといえないでしょうか。

上記の4つのカラクリのポイントは、
「監視・制裁・試験」にあります。

授業を通して、教員に監視されます。
テストの点数や授業態度によっては罰が与えられます。
最後に合格や卒業のために試験を受けさせます。

このようなシステム自体が、まさに常に監視下に置かれると同義なのです。

かつて、最強監獄と称された「パノプティコン」という
一望監視施設がありました。

その特徴は、自動化や没個人化にあります。

建物の設計上、監視員の姿は囚人からは見えず、
監視員からは見れるようになっているのです。

このことにより、視線の内面化が起こり、
何も言えない、見えない状態に置かれ続けるのです。

誰かが自分を常に見ているのではないかという錯覚を起こすのです。

現代社会に置き換えると、ITの発達によって、
スマホやPCの使用履歴、情報の取得履歴をもとに、

あなたの行動パターンが企業などに把握されているともいえます。

監視社会で、個性を失わず、自分の考えを持ち、表し、
自由に生きていくためには、適切な情報収集や日々の選択が肝要です。

流されやすく、歪められやすく、危うい状況にある現代において、
あなたはどのように生きますか?

自分で考え、自分で選択し、生きてくことを意識していきたいですね。

本日も最後までお読みくださり、ありがとうございました。

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