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案外、文法用語を毛嫌いしない帰国子女

みなさん、こんにちは。

僕は帰国子女の若年層に勉強を教えているのですが、毎日いろいろな発見があって本当に興味深いです。

僕自身が日本生まれ日本育ちで、外国出身の方に会うこともないような田舎育ちなので彼らの話を聞いているだけでも楽しいです。

もちろん、まだ精神が発達途上の段階でいきなり新しい環境に飛び込まされた彼らは苦労の連続で、その精神的な負担は僕の想像を超えるようなものだろうと思います。

しかし、彼らは寛大な心でそんな経験ですら僕にお話してくれるのですから彼らはそれだけで僕には尊敬に値する人たちです。

彼らの指導を始めたときは純ジャパの僕の話が通じるだろうかと心配だったのですが、意外や意外に全く問題なくコミュニケーションが取れます。

彼らは日本人と話すときにどのように振る舞うべきかを意識的にか無意識的にはちゃんと理解しているのです。

言葉遣いもしっかりしていて、きれいな敬語を使って僕に話してくれますし、彼ら自身のコミュニケーションのマナーとして僕にいろいろ気遣いをしてくれているのが伝わってきます。

なんと成熟しているのでしょう! と感嘆が込み上げてきますが、これよりもさらに驚いたのは彼らが文法の勉強を意外といやがらないことです。

帰国子女には自然に身につけた英語を話す子もいるので、中には結構文法を理解できていない子がいます。

しかし、試験やアカデミックライティングで求められる英語は文法が正しくなくてはいけないというのが絶対のルール。

国に関わらず、これは絶対なのです。

なので、僕も細かいところまで文法指導をします。

文法を意識してこなかった子に対しては、授業時間の80%くらいを費やして文法指導していることもあります。

僕が自然に身につけた日本語に対し、あれやこれや文法指導されると想像するとちょっと複雑な感情を抱くのではないかと思います。

もちろん試験などで必要とわかっていれば僕も割り切って授業に取り組むとは思いますが、決して心地よいものではないと思います。

僕は純ジャパなので文法用語はお馴染みで、純ジャパの中でも積極的に文法用語を使うべきだと考えているので、授業の中でも文法用語を連発します。

もちろん、文法用語の意味まで説明します。

そうすると彼らは案外、毛嫌いせず「なるほど」といいながら話を聞いてくれます。

結局、文法用語で説明するのが一番早く理解しやすいのですが、入り口としてなんだかとっつきにくいからという理由で避けてしまう方もいるかもしれません。

僕の感覚ではむしろ日本語だけで育った人の方が、「文法なんて勉強しても意味ない。そんなことしても英語は話せないでしょ。」というようなことを言っているような気がします。笑

案外、自然な環境で英語を学んだ方が文法に抵抗がなくなるのでしょうか?

つくづく帰国子女とは面白い存在です…

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