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彼女が、ITの力を信じている、本当の理由『ピートラ』Vol.26

「いつも、めんどうだな・・・」 そう思いながら、入社2年目の彼女は、社員全員分のタイムカード50枚を集め、打刻時間を1つずつエクセルに入力する。 「おっと、まちがえたってゆーか、また残業してる」 ぶつぶつ言いながらも、間違えない様に。

勤怠管理システムで、ラクを知る

そんな彼女は、毎月の仕事がラクになる、1つの勤怠管理システムに出会い導入することになる。初めてシステムの初期設定をやってみた感想は、
「あー、なんかちょっと、たのしいかも」
子どもの頃、家にあったパソコンをいじって設定して遊んでいた記憶が蘇る。
勤怠管理システムのおかげで、毎月のエクセルへの入力作業が軽減されたのは間違いない。しかし時はちょうど2020年、世界の働き方が大きく変化したタイミングでもあり、ピープル株式会社でも社員の働く場所や時間をフレキシブルにせざるを得ない状況でもあった。
働く時間のルールがバラバラになると、導入したシステムでは、全てを対応しきれなくなった。システム販売会社に確認すると、1つの回答が返ってくる。
「仕事を自動化するには、ある程度のルールが必要なんです」
そして勤怠管理だけでなく、テレワーク対応システムの導入やセキュリティの強化が急遽必要になる。販売会社に、導入システムをお任せの丸なげをすることもできたけど、そこで彼女の好奇心が発動する。
「できること、できないこと、その理由は自分で理解したいな」

IT界隈の人って意外と・・・

システムを取り扱ういわゆるIT業界の人達と仕事をするようになった彼女の最初のイメージは、正直に言うと、頭かたそうで専門用語を多用する人達。(ごめんなさい、今は全然思ってないです~(^_-)-☆)
何も分からない彼女は、打ち合わせでもちょこんと座って、
「分からないんですけど、知りたいんですビーム⚡」
を送ってみる。そうすると意外なことに、話のレベルを彼女に合わせて分かりやすく丁寧に解説してくれる。何か予期せぬ作動やトラブルが起きて相談してみると、
「Aの方法は試しましたか?」
「では、Bの方法は試しました?」
「だとすると、Cの可能性がありますね」
1つ1つの障害を、消去法で原因追及して取り除いていく。

 「わっ!この消去法、心地いい!」
彼女の最初のイメージは、段々と変わっていったのである。

ヘルプデスクのやきもき

 仕事を通じて、少しずつ知識をためていった彼女は、パソコンやスマートフォンの使い方の、社員のヘルプデスクになっていった。慣れないテレワークでのパソコン操作や予期せぬトラブルに、パニックになって声をかけてくる社内メンバー。
「今パソコンはどういう状態ですか?どんな操作をしていたら、そうなりました?」
1つ1つ今起きている事の原因を確かめようと試みるが、
「えーっ!いきなり画面真っ暗で、もうどうしよう!!」
あらあら、パニックおさまらず・・・
「わたしだって分からないことだらけ。何でも解決できるわけじゃないのになー」
さらに彼女が気になったのが、様々な社内メンバーのパソコン操作をサポートする中で、すごくめんどくさい仕事をしている人が沢山いること。まるでタイムカードの打刻をエクセル入力している過去の自分を見ているよう。
「みんな、めんどくさい仕事しちゃってるのかな・・・」
自分の身の回りだけでなく、社内全体に目を向けてみると、そこには大きな課題が広がっていたのである。

そして彼女は、社内のIT関連課題の全体像をつかむための調査をスタートする・・・。

ピープルのIT課題の数は、なんと!

 これはギャグじゃなくて本当の話です。ITに関連する課題を外部委託して調査した結果は70以上。社員数約50人しかいない小さな会社が抱えるには、課題の数が膨大すぎる・・・。
「いったい、何からやれば?」
1つの課題に1つのソリューション(答え)で対応するのは煩雑すぎる。彼女一人ではもう抱えきれない。そして悩んだ結果、全ての課題を共有し全体最適について一緒に考えられる、新しいパートナーを探すために動き出すのである。

ITというと、業務効率化の救世主として期待されることが多い。彼女にとっても、苦手な入力作業を代わってくれたり、めんどくさい仕事を軽減できる、助かるツールであるのは間違いないが、
彼女がITの力を信じている本当の理由は、その技術だけでなくITを扱う「人の力」を信じているのだと思う。IT界隈のみなさんの、相手が分かるまで教えてくれる熱意や、障害が起きた時に一緒に原因を1つ1つ潰していく姿勢、70個の課題に共に向き合い総合的に課題解決に向かう心強さ。

 そして今は入社5年の彼女=ピープル株式会社の金田(かねだ)さんは、こう話した。

「ピープルは商品開発が本業。自分も商品開発を経験したし、今も一緒にやらないかと声をかけられることもある。では実際にどんな仕事をしているのかというと、実は煩雑で手間のかかる仕事も多い。だったらめんどくさい仕事を解消する事を、先に自分は進めたい。」

・・・今日の『ピートラ』はここまでです。
今回は、金田さんという一人の社員にフォーカスしました。初めは自分の仕事をラクにする事からスタートし、コロナ禍の働き方に対応、次第に社内全体に目を向け、試行錯誤を繰り返すその先には、大きな変革が起き始めています。そんな彼女は、新しいパートナーと一緒に新プロジェクトを立ち上げました。
プロジェクト名は『PitORA』(よみ:ピートラ)です。
このプロジェクト名を付けたいと、彼女が言ってくれた時、私は本当に本当にうれしかったのです。自分なりのやり方を淡々と探して、確かめて、学んで、まさにこれぞピープルトランスフォーメーション!私もがんばろうって、力が湧いてきます!!
私達ピープル株式会社は、商品開発を中心に語られることが多いですが、社内活動を支え、変革を起こそうとしているメンバーの存在を、みなさまにどうしてもお伝えしたくて文章にしました。
最後まで、読んでくださりありがとうございました!
[ミニミニ知識…PitORAの中には実は今回のテーマが。ヒントは小文字に注目!]

文=乗組員1もりもと

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