なまから

散歩が好き。猫が好き。料理が好き。掃除は苦手だけど片付けは好き。人の話を聞くのが好きだ…

なまから

散歩が好き。猫が好き。料理が好き。掃除は苦手だけど片付けは好き。人の話を聞くのが好きだけど、あまり真剣には聞いてない。ドラムを叩くことがある。バッシュでアリーナを踏むと高まる。酒を飲みすぎたくない。本は読む量を超えて買ってしまう。文章は書きたい。

最近の記事

死ぬまでマヂカルラブリーについていこうと思った。

 今の日本の雰囲気が苦手である。念のため、僕は政治家ではないし、精力的な活動家でもないし、もちろん反社会的な人間でもないことを明言しておきたい。しがない地方公務員である。  「今」をもう少し限定的に言い直すと、ワールドカップ真っ最中を指している。念のため、僕は頑張っている選手を腐すつもりはないことを明言した上で、世界何百万人(何千万?)のサッカー人口から選び抜かれたその努力と才能に敬意の念を表しておきたい。  さらに限定的に言い直すと、 「さあワールドカップですよ! 応援

    • 喋るカニとコオロギ、頭に花が咲いたおじさん。

       ぼくは小学校で教諭として働くことで、おまんまを食っている。だから、 「読書感想文を書きましょう。」 という宿題をもちろん出したことがあるし、国語の授業では、新たな文章に出会わせるたびに 「感想を書きましょう。」 という学習をしている。  2つのうち、後者には色々な意図や目的があるため行なっているのだが、前者の読書感想文といった代物に関しては、なぜ宿題として出しているのか未だによくわかっていない。 というか、今年度の夏休みは初めて出さなかった。 「書きたい人は、書いておいで

      • 自宅で出産に立ち会った夏、14歳、赤と白と黒。

        冷房が無いと寝付けない夏。2段ベッドの上の段は、下段のそれよりもほんの少し寝苦しかった記憶があります。 中学2年生の夏休みのことでした。バスケ部の朝練のために早く起きないといけない、そんな朝。真夏にも関わらず、目の前の状況を理解するのにだいぶ時間を要した程度には暗い、そんな早朝。 ヌルッとした感触は、浅い眠りをヌルッと妨げました。正体のわからない感触を探った右手を、目の前に持ってきたのですが、やっぱり正体はわかりません。 握って、開いて、握って開いて、を繰り返す内に、蕩け

        • 鈍色と青

          快晴の空、通い慣れた部室で先輩のスポーツカーを洗っている。 見たことのないワックス、嗅いだことのない匂い。 卒業を控えた先輩との、短い時間を惜しむ。 いい車にはいいワックス使うんだなあ、とか。俺の原付にはギャツビーかなあ、とか。多分この車洗うのも最後だろうなあ、とか。 快晴の空、後輩がガラケーを目一杯開いて走ってきた。 これ以上開くこたねえなってくらい開いたその画面には、空の色なんてわからない光景。 青くない。液体というよりかたまり? とにかく町中の諸々の、混ざりに混ざ

        死ぬまでマヂカルラブリーについていこうと思った。

          暑い日には暑いと言って

          「今日はいい天気ですね」なんて常套句から、会話をしたことなんてない。 そこから、どう話を展開していくのか、互いの印象にどう影響するのか、皆目見当がつかない。 でも、日本語に今も残る常套句は、ただ使っていないだけで、まだまだ魅力を隠しているのかもしれない。 髪を下ろした超サイヤ人に、それを教わった。 2019年の夏、妻と京都旅行に行った。見たい物、行きたい場所が多すぎて、3日間で45km歩いた。とにかく名所という名所を、汗だくになりながら、片っ端から巡る、べらぼうに暑い日の

          暑い日には暑いと言って

          センスのある人になりたい

          日常生活を送っていると、センスが欲しいなあと思う瞬間が意外と多くて。 咄嗟に出てくる言葉に、光る物を感じさせたいという自意識は日々肥大し。 周りの人のセンスある発言を、さりげなくiPhoneにメモして、使えそうなシチュエーションを探すなど、慎ましい努力をしている。 時と場合とセンス例えば夕飯の準備中、リビングの蛍光灯のスイッチにうっかり触れてしまい、部屋が真っ暗になると、妻はすかさず言うのだ。 「お、サプライズ?」 嫉妬する。 ただの日常の、なんてことないアクシデントを

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          原付と言い訳

          前回書いた記事を読み返すと、まるで原付をディスってるかのような気がした。 書いた本人でさえそうなのだから、読んでいただいていた方の中に、ヘビーゲンツキャー(原付ヘビーユーザーの意)がいらっしゃったら非常に申し訳ない。 ついては、罪滅ぼしではないが、珠玉の原付の思い出を披露したいと思う。 遠征と選択肢 原付免許を取得した1週間後、何をとち狂ったか山を越えてみることにした。僕は当時佐賀在住の大学生。 高校時代の友人が福岡に進学して独り暮らしをしているため、連休を利用し、訪

          原付と言い訳

          運転免許とハッピーエンド

          「そういえば俺も、3校目で免許を取ったな…」 しみじみと思い出したのは、岸田女史の一連のツイートを見てからだ。 ハッシュタグキナリ杯をしれっと掲げた上で、この書き出しはいささか卑怯にも思えるが、思い出してしまったものは致し方ない。 さらに言うと、「そろそろ何か文章を書きたいな…」と湯葉くらいの薄い感情が芽生えていたことも、Logicoolのキーボードを装着して、さも「私はお手軽PCですよ」という顔をしているiPadに向かうきっかけとなった。 職員室以外で書類を作るのに重

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          便意とその日

          尾籠な話ではあるのだけど、僕は割と便意に左右される日々を送っている。何を基準として“割と”なんて宣っているのか僕自身わからないけど、とにかく1日のうち、そう短くない時間を便意に左右されている。 “便意に左右される”と言うのは、別にデメリットだけではないのがこの話の肝となる。今回ピックアップしたいのは、便意の余韻。 そんなもん拾い上げるんじゃねえと声が聞こえる。嘘。読む人がほとんどいないこの記事から声なんて聞こえない。ひたすら無音の世界で徒然と便意について書き連ねている。

          便意とその日

          ぶなしめじ

          ぶなしめじ

          逃げようが進もうが、どこかには着くという話

          人間というものは、どれだけ一生懸命生きてても何かしら忘れてしまう。『あー、これは覚えておきたい!』『 この考え方すごい!』 数日後には朧気。 日々の貴重な経験を、「忘れたことすら」思い出せないのは勿体ないな。自分による自分のためのメモである。 初めて視聴した回は千日回峰行だった。平日の遅い時間にも関わらず深酒をしていた僕は、グラスを持つ手がテーブルから離れていないことに気づくまでにしばらく時間を要した。 “クレイジージャーニー” 世にも奇妙な生業を取り上げ続け、たちまち

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          芸人のトークから感じたこの世の生き辛さ

          アメトーークを観ていた。「企画プレゼン大会」と銘打って、芸人が「◯◯芸人」の新たなくくりを提案する、それ自体が人気の企画。 キングオブコント決勝常連トリオ、ジャングルポケットのツッコミ太田氏が、トップバッターでフリップを携え現れた。彼が提示したのは『たぶん第6世代芸人』。 瞬間客席から笑い声が上がったが、同時に僕もテレビの前でニヤリとしてしまう。 「“第7世代”という言葉が台頭してきて、間の芸人が立ち位置がよくわからない」 という内容が繰り出されるのだろう。 しかし

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