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【甘える覚悟はいいか?】2年間、合法的にお金をもらいながら生き延びよう。


会社を辞めて、もうすぐで1年が経とうとしている。

僕のうつの体験談や考えなどは、こちら。



今回お伝えしたいのは、こうすればうつによかった!とかではない。

人間として最低ラインの"生きる”ということについて。

もっと詳しくいうならば、
うつ病の僕らが”生き延びる”ことについてお伝えしたい。

どんな形であれ、生きる。
そのために使うべき制度のお話。知っていたらごめんね。



今回、僕がお伝えしたいのは
2年とちょっとは、毎月生きるためのお金が国から毎月入ってくるよ!
という制度、システムについて話していきたい。

この2年という時間、あなたはどう感じるだろうか。

長いだろうか、短いだろうか。
この感覚は人それぞれだと思う。

だが、自分自身のうつ病と向き合うには十分な時間だと思う。

焦る必要はない。


精神科医 樺沢先生のyoutubeでもこんなことを言っている。

「治すことに焦点を当てず、病気の自分自身を受け入れる。」

ぶっちゃけると、精神科医がこれを言っている時点でお察し。

薬やカウンセリングは、うつを良くするための補助的存在。

だって、病院に行ってうつがどんどん良くなるなら先生だって
病院にきて!薬飲んで!話を聞かせて!っていうはず。

まず、自分のうつ病を受け入れることができなければ、話にならない。

うつの自分でもいいんだ。弱くてもいいんだ。
仕事を休んでもいいんだ。嫌なことはやらなくてもいいんだ。

この思考を生み出すには、何が必要だろう。


それは、時間だ。

それも、自分と向き合うためだけの長い時間だ。


どんなものよりも先に、多くの時間を確保する必要がある。

その時間を確保するために必要なものはなんだろう。

そう、お金だ。


人生はお金じゃない、なんていうのは綺麗事だと思う。
たくさんなくてもいいが、生きるための最低限のお金は必要。
(生活保護という最終手段もありますが、そこは今回置いておきます。)

ある程度のお金と時間を僕らうつ病患者に与えてくれるもの。

それが、傷病手当と失業保険である。


え?そんなこと知ってる?
いや、説明させてください。僕はこの2つの制度で満額お金をもらいました。

そのおかげでたくさんの時間と必要最低限のお金を手にし、今こうやって生きることができています。


傷病手当で、まず1年半は生きられる。



うつになったらもらえるお金として、まずこれは知っておくべきでしょう。


 傷病手当金は、病気休業中に被保険者とその家族の生活を保障するために設けられた制度で、病気やけがのために会社を休み、事業主から十分な報酬が受けられない場合に支給されます。
 なお、任意継続被保険者の方は、傷病手当金は支給されません。
(健康保険法第104条による継続給付の要件を満たしている者は除く。)

全国健康保険協会HPより引用


というよりむしろ、傷病手当については大半の方が知っているはず。

ですが、最近制度が見直されてさらにありがたいものへと進化したのをご存知ですか?

いやこれ、マジで羨ましい。はっきり言って使わない手はない。

傷病手当金が支給される期間は、令和4年1月1日より、支給を開始した日から通算して1年6ヵ月に変わりました。 ただし、支給を開始した日が令和2年7月1日以前の場合には、これまでどおり支給を開始した日から最長1年6ヵ月です。 支給開始日以前の加入期間が12ヵ月に満たない方の支給額は、次のいずれか低い額を使用して計算します。

全国健康保険協会HPより引用

これです。
僕が傷病手当を利用していた時は、手当を申請した日から1年半。
その間に短期間でも復職していれば、その期間は支給されない。
僕は2度の休職の間に半年間無理して復職をしたので
実際にもらえた傷病手当はトータル1年分だけ。なんか悔しい。

ですが、現在は手当を申請した日から通算で1年半。
傷病手当を申請した日から、途中で復職した期間はカウントされず
休んだ期間だけが支給の対象になるという美味しい制度になった。

これで1年半は無理して働かなくても、時間を確保しながらお金を得ることができる。

大体その時の基本給の2/3が支給されるので
月の基本給20万の場合は約13万5千円ほど。
ここから健康保険、住民税、年金等払うと10万あるかないか。

決して多くはないけれど、十分生きられるお金だと思う。

今まで無駄遣いしてきたりしてた人は、生活を見直すいいきっかけにもなるはず。

一人暮らしの人は、思い切って実家に帰ったらいいと思う。

とにかくこの大切な1年半という時間を無駄にしないためにも、ある程度体調が良くなってきたら動き出す準備をしてほしい。

そう。この一年半は準備だ。
まだ焦る必要はない。意外と日本という国は精神疾患に優しいから。



幻の300日失業手当



今回の本題と言っても過言ではない。

通常、失業手当というものは3ヶ月分が基本だと思う。

だが、僕は今回300日分もの失業手当の支給を受けた。

まず、これには仕事を休んだ原因となる病気の診断書がいる。

かかりつけの心療内科に言えば、診断書はすぐに書いてもらえると思う。

今回僕が思ったのは、ハローワーク側からはこの制度のことを教えてくれないということだ。

そりゃ支給額が一人当たり少ない方が支出も減るからという考えもできるが、なんせ手続きがめんどい。

マジで意味が分からなかったのが、

あなたは今うつ病ですか?うつ状態ですか?という質問をされた。

は?と思ったが、実はこれには大きな落とし穴がある。

うつ病と答えると、現段階では働けないと判断されることが多く支給の対象から外されることが多いんだとか。

ある程度寛解に近くて、うつっぽさは残ってるけど働く意志はあります!ってことを伝えないと審査が通らないなんてこともあるみたい。

はっきり言ってグレーすぎるやろと感じたけど、もらえるものはもらっておいた方がいい精神でここはもらっておこう。

ちょっとだけめんどくさい手続きをするだけで、90日の支給が300日に大幅にレベルアップするわけですから、時給換算してもこんなに美味しいことはない。

あ、あと診断書があれば月に2回やらなければならないハローワークでの就活が、毎月1回認定日に行くだけで良くなるのもメリット。

僕の自治体だけかもしれないが、ほとんどが同じ制度だと思うのでお住まいの地域でしっかり担当の方に話を聞くことをおすすめする。




前述の傷病手当と合わせると

一年半(545日) + 300日 = 845日

およそ850日は働かずしても会社員時代の手取りくらいは、毎月入ってくることになる。

デカい。あまりにもデカすぎる。

過ごし方で光の速さのように感じるかもしれないし、5年くらいに感じるかもしれない。

ただ、これだけは伝えたい。

体調が戻らなければ850日全て、まずは体調を整えることに時間を使ってほしい。

これが基本。ある程度体調に余裕が出てきたり病気との付き合い方が上手くなってきたら動き出しましょう。

これは日本国民全員に与えられている制度です。

働かずにお金をもらうなんて恥ずかしい、みっともない。

その思考があるうちは、うつは良くならないと思う。

甘えられるとこは、とことん甘えましょ。

今回は知っておきたいお金の話でした。

では。




サポートしてもらえたら、いつか還元できるように頑張ります。